思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■幸せになる勇気 を読んで

 

 

幸せになる勇気

幸せになる勇気

 

 

書名:幸せになる勇気

著者:岸見一郎/古賀史健


●本書を読んだきっかけ

Amazonランキングでも、書店ランキング

でも上位であり

著者の前著「嫌われる勇気」は読んでいた

 


●読者の想定

本書では「嫌われる勇気」の青年は

その後、教育者になり教育の現場で

アドラー心理学は理想論で使えない

と哲人と討論する

それに対する哲人とのやりとりが

本書の内容になる

 


●本書の説明

もしもアドラーの思想に触れ即座に

感動し、「生きることが楽になった」

と言っている人がいれば、その人は

アドラーを大きく誤解しています

幸福とは、その場に留まっていて

教授できるものではない踏み出した

道を歩み続けなければならない

 


第1部

アドラーの個人心理学は反証可能性

を持たないという意味で科学とは

相容れない、ギリシャ哲学と一直線上

にある思想であり哲学である

宗教も哲学も科学も出発点は同じ

私達はどう生きればいいのか?

これらの問いから出発している

哲学や宗教は「真」「善」「美」まで

取扱うが最大の相違点は「物語」の

有無である宗教には物語がある、神は

世界を説明する大きな物語の主人公

哲学は永遠に歩き続ける「愛知学」で

哲学者は「愛知者」である

誰の課題かを見分けるには

「その選択によってもたらされる結末を

最終的に引き受けるのは誰なのか?」

アドラーにとって教育は中心課題で

あるばかりか最大の希望だった

アドラー心理学ではカウンセリングの

ことを「再教育」のばと考えます

教育が目標とするところは、一言で

言うと「自立」です

人間知は他者と交わる対人関係の

実践から学んでいくしかない

アドラー心理学で行動面の目標

①自立すること

②社会と調和して暮らせること

教育の入り口は「尊敬」以外にあり得ない

ありとあらゆる他者を尊敬する

尊敬は恐怖、従属、信仰とは異なる

権力や権威に怯え虚像を崇める

ものではない、ありのままを見る

ことである

この世にはいかなる権力者でも

強要し得ないものが二つある

「尊敬」「愛」です

この人は嘘をついてると思った瞬間

そこに尊敬は生まれない

他者の関心事に関心を寄せることは

共同体感覚に到達する

あらゆる対人関係で求められる

尊敬の具体的な第一歩です

我々は誰しも、客観的な世界に住んで

いるのではなく自ら意味付けした

主観的な世界に住んでいる

「世界がどうあるか」ではなく

「世界をどう見ているか」なのだ

まずは「もし私がこの人と同じ種類の

心と人生を持っていたら」と考える

共感は他人に寄り添うときの

技術であり態度である

「私も同じ気持ちだ」と言うのは

単なる同調に過ぎない

生徒たちには「尊敬」を教えて欲しい

「尊敬」は伝染していく

尊敬とは何かを示し、尊敬を学んで

もらう

自分の人生を決定するのは「いま、ここ」

を生きるあなた

人間はいつでも自己を決定できる

存在である

変化することは「死そのもの」

だから人は変わろうとはしないし

「このままでいいんだ」と思いたい

そして現状を肯定するために

「このままでいい」材料を探しながら

生きることになる

「いま」を肯定するため「過去」をも

肯定する、我々の世界には本当の意味で

「過去」など存在しない

人間は誰もが「わたし」という物語

の編集者であり、その過去は

「いまのわたし」の正当性を証明

すべく自由自在に書き換えられていく

いまの「目的」に反する出来事は

消去する

不幸にあやどられた過去を自らが

必要としている。

我々はカウンセリングに三角柱を

使用する三つの面には

①悪いあの人

②かわいそうなわたし

③これからどうするか

が書かれている。

「かわいそうなわたし」の話を聞き

「それは辛かったね」

「あなたは何も悪くないよ」

と同調すればひと時の癒しは得られる

しかし、明日からの生活が変わる

わけでもないし「依存」になるかも

しれない、だからこそ

「これからどうするか」を語り合う

建設的で科学的な尊敬に基づく

人間知の心理学、それがアドラー心理学

なのです

 


第2部

教室をひとつの民湯主義国家と考える

誰かが「力」によって押さえ込んでいる

組織には、その根本に「不合理」がある

犯罪に近いことをしてしまった子供は

「それが良くないことだと知らなかった」

可能性もある

問題行動について、背後に働く心理を

五段階に分けて考える

教育者は行為だけではなく目的に目を

向ける必要がある

①称賛の欲求

褒めてもらうこと、共同体の中で

特権的な地位を得ること

褒めてくれる人がいなければ適切な

行動をしない

罰を与える人がいなければ不適切な

行動をとる

②注意喚起

目立ってやろうと考えること

注目を集めて特別な地位を得ようと

する行為

③権力争い

反抗、挑発を繰り返し戦いを挑む

自らの力を誇示しようとする

消極的な子供は「不従順」によって

拒絶をする

この場合、彼らのコートから退場する

まずやる事はそれだけ

④復讐

かけがえのない「わたし」を認めなかった

人、愛してくれなかった人に復讐をする

愛の希求が叶わなかった場合、人は一転

して「憎しみ」を求める

憎悪の感情の中には注目してくれ

がある、彼らは戦いを挑まず

ひたすら「相手の嫌がること」を

繰り返す

自傷行為アドラー心理学では「復讐」

の一環と考える

消極的な子供は常識では考えられない

ほど不潔になったり、グロテスクな

趣味に耽溺するなど復讐の手段は様々

⑤無能の証明

これ以上、私に期待しないでくれ

という思いから「無能の証明」へ

最初から「できるはずがない」と

諦めた方が楽であるから

愚者を演じるうちに何らかの精神疾患

を疑われることもある

「何も期待しないでくれ」

「私に構わないでくれ」

「私を見捨ててくれ」

この段階では、あなたにできる事はなく

援助する事は専門家にとっても

かなり困難である

・そしてその全ては「所属感」つまり

「共同体の中に特別な地位を確保すること」

という目的に根ざしている

叱るという手段は教育上なんの有効な

手段ではない、彼らの「目的」に

注目し彼らと「これからどうするか」

を考える

議論にうんざりした人、または議論で

勝ち目がないと思った人が最後に

選択するコミニケーションが暴力です

道徳の基準は時代や状況によって変わります

暴力が推奨される時代もあるぐらいです

人間は未熟な状態から成長していか

なければならない

教育者は「裁判官の立場を放棄せよ」

アドラーは言っています

教育者はカウンセラーであり

カウンセリングとは「再教育」である

怒りとは人と人を引き離す感情

である

「変えられないもの」に執着する

のではなく「変えられるもの」を

直視する

教育する立場にある人間、そして

組織の運営を任されたリーダーは

常に「自立」という目標を掲げて

おかねばならない

「先生のおかげで合格できた」と

言わせる教育者は、本当の意味で

教育に失敗したと言える

教育者は孤独な存在です

労をねぎらわれることもなく

感謝すらされることのないままに

貢献感の中に幸せを見出すしかない

「それは自分で決めていいんだよ」

と教えること

自分の人生は日々の行いは、全て

自分で決定するものなのだと

教えること、そして決めるにあたって

必要な材料、知識や経験があれば

それを提供していくこと

子供たちの決断を尊重し、その決断を

援助するのです

いつでも援助する用意があることを

伝え、近すぎない援助ができる

距離で見守るのです

 


第3部

褒めることは能力のある人が能力の

ない人に下す評価であり、その目的

は操作である

独裁的なリーダーが国民に嫌われて

いるかといえば、そんな事はない

そこには苛烈な賞罰があり

褒められたり、叱られない事を

目的に従っている

褒賞を目指した競争原理に支配され

ていく

「他者は全て敵なのだ」「人々は私を

陥れようと機会を伺う油断ならない存在」

というライフスタイルを身につけていく

競争あるところに駆け引きが生まれ

不正が生まれます

独裁的なリーダーの率いる共同体は

タイムを競うマラソン競技と違い

「勝ち」の基準が明確ではない

評価の基準が不明確な分

仲間の足を引っ張ったり

他人の手柄を横取りしたり

自分だけが認められようとリーダーに

媚を売る人々が跋扈する

競争原理ではない「協力原理」に

基づいて運営される組織が民主主義的

である

個人を治療するのではなく共同体

そのものを治療しなければならない

競争原理は「縦の関係」に行き着く

アドラー心理学は「横の関係」に基づく

「民主主義の心理学」なのです

他者の評価ばかり気にすると自分の

人生を生きることができなくなる

我々、人間は子供時代、一人の例外

もなく劣等感を抱えて生きている

人間は心の成長より身体の発達が

遅い唯一の生き物です

人間の子供は「やりたいこと」と

「できること」のギャップに苦しむ

文明は人間の生物的な弱さを補償する

ための産物で人類史とは劣等生を

克服する歩みなのです

人間は弱さゆえに共同体を作り

協力関係の中に生きています

全ての人には共同体感覚が内在し

それは人間のアイデンティティ

深く結びついています

共同体感覚は身につけるものではなく

「掘り起こす」ものであり感覚として

共有できる

・人間の抱える最も根本的な欲求は

「所属感」かけがえのない「この私」が

いかなる場合も自分の居場所が確保

され「ここにいてもいいんだ」と

いう所属感に揺らぎがあっては

いけない

承認には終わりが無い、外部から

与えられた物にすぎない

他者にネジを巻いてもらわなければ

動かないゼンマイ仕掛けの人形と

変わらない

自らの意思で、自らを承認するしかない

「普通」であることは一つの個性

「人と違うこと」に価値を置くのではなく

「わたしである」事に価値を置く

アドラー心理学では人間のあらゆる

言動を対人関係の中で考えます

不幸を抱えた人間による救済は

自己満足を脱することがなく

誰一人幸せにしない

アドラーは患者を一人の友人として

向き合ったカウンセリングは自立に

向けた再教育でありカウンセラーは

教育者である

・人生のタスク

①仕事②交友③愛

を回避していては幸せは実感できない

 


第4部

一人の個人が社会で生きていくにあたり

直面せざるを得ない「人生のタスク」

①仕事の関係

仕事は「生存」と直結した課題

人間は「分業」と言う画期的な

働きを手に入れた仕事のタスクは

他者とのつながりを前提とした

「分業のタスク」である

他者や社会と利害で結ばれる

利己心を追求した先に「他者貢献」

がある

職業に貴賎はない、全ての仕事は

共同体の誰かがやらねばならない

ことで、それを分担しているだけ

人間の価値は「どんな仕事に従事するか」

によって決まるのではなく

「どのような態度で取り組むか」

によって決まる

また関係のあり方は「この人と一緒に

働きたいか」が大切、そうでなければ

助け合うのは難しい

共同体には「ありとあらゆる仕事」が

そこに揃い、それぞれの仕事に従事する

人がいることが大切なのです

②交友の関係

仕事によって求められるのは

あなたの機能であって「あなた」

ではない、我々は仕事に身を捧げる

だけでは幸せになれない

我々、人間は分かり合えない存在だから

こそ、信じるしかない

③愛の関係

・私を疎外する他者の存在があって

初めて孤独を実感できる

全ての悩みは対人関係の悩みである

全ての喜びもまた、対人関係の喜び

である

「交友を通じて掘り起こす」

子供たちが最初に「交友」を学ぶ

共同体感覚を掘り起こす場所が学校

・信用と信頼の違い

信用は相手のことを条件付きで信じる

信頼は一切の条件をつけずに信じる

自己信頼あっての他者信頼である

仕事の関係は「信用」の関係で

否が応でも協力せざるを得ない関係

交友の関係は「信頼」の関係である

他者のことが尊敬できるか否かに

かかっている

・純粋な利己心の組み合わせが

分業を成立させ利己心を追求した

結果、一定の経済秩序が生まれる

(アダムスミスの分業)

・正義に酔いしれた人は自分以外の

価値観を認めることができず

果てには「正義の介入」へと

踏み出します

小さな口論から国家間の戦争まで

あらゆる争いは「わたしの正義」

のぶつかり合いによって発生します

「正義」は時代や環境、立場によって

いかようにも変化する、唯一の正義など

存在しません

・大切なことは何が与えられているか

ではなく与えられたものをどう使うか

どんな相手も尊敬をよせ信じることは

できる、あなたの決心一つで

例えその人が嘘を言ったとしても

嘘をついてしまうその人ごと信じる

本当の信頼は、どこまでも能動的な

働きかけ

わたしは、先に相手のことを信じる

手を繋ぎたいのなら、手を差し出す

しかないでしょう

あなたがわたしを信じようと信じまいと

私はあなたを信じる。信じ続ける

それが無条件の意味です

・自らを好きになれないのなら

他者を信じることができず

交友関係に踏み出せない

目の前の人に信頼を寄せる

目の前の人と仲間になる

まずはあなたから始めなくては

ならない

これは「与える」行為でもある

「与えよ、さらば与えられん」

・我々にとっては、なんでもない

日々が試練であり「いまここ」の

日常に大きな決断を迫られている

 


第5部

愛に関する血の通わない一般論は

崇高にして汚れを許さない

相手のことを神格化するような愛

あるいは性的な欲動に駆られた

動物としての愛

自らの遺伝子を次代に残さんとする

生物学的な愛

・愛とは純粋かつ自然な機能ではない

「落ちる」だけの愛なら誰でもできる

意志の力によって、何もないところから

気付き上げるのが愛のタスク

多くはこの原則を知らず「運命」や

「本能」と言った事に頼らざるを得

なくなる

例えば最新のカメラを手に入れた

あなたは、それを獲得所有した

かっただけのことはないですか

本質的に物欲と愛は違う

アドラーの言う愛は映画のエンドロール

が終わってからの二人の「関係」に

注目している

彼が一貫して説き続けたのは

能動的な「他者を愛する技術」

他者を愛することは、愛されるより

何倍も難しい

愛とは「二人で成し遂げる課題」

我々はそれを成し遂げる技術を

学んでいない

そしてその課題は「幸福なる生」

を成し遂げること

「幸福とは貢献感である」

我々は皆「わたしは誰かの役に立っている」

と思えたときにだけ自らの価値を

実感することができる

「わたしは誰かの役に立っている」

と言う主観的な感覚が貢献感が

あれば、それでいい

「わたしの幸せ」は結果として

誰かの幸せにつながっていく

「わたしたちの幸せ」を築き上げる

こと、それが愛なのです

本当の愛を知ったとき「わたし」は

「わたしたち」に変わります

愛は「わたし」からの解放です

・多くの大人たちもトラウマを武器に

他者をコントロールしようと目論む

全ての人間は過剰なほどの「自己中心性」

から出発する

自立とは「自己中心性からの脱却」

愛によって「わたし」から解放され

自立を果たし本当の意味で世界を

受け入れる

二人から始まった「わたしたち」は

やがて共同体全体に、そして人類全体

にまでその範囲を広げていく

・子供が「人生への態度」を自らの

意志で選択するようになると

命に直結した生存戦略として

「愛されるためのライフスタイル」を

選択する、それは、いかにすれば

他者からの注目を集め、いかにすれば

「世界の中心」に立てるかを模索する

どこまでも自己中心的なライフスタイル

そのライフスタイルを強化しながら

年齢を重ね大人になっていきます

自立とは経済の問題でも就労の問題でも

ない、人生への態度、ライフスタイルの

問題である、他者を愛する事によって

ようやく大人になるのです

愛は自立です、だからこそ困難なのです

・「この人は自分を愛してくれるのか?」

相手のことを見ているようで自分の

事しか見ていない

アドラーは「運命の人」を一切認めません

「関係」に踏み出す勇気をくじかれた

人は「運命の人」と言う幻想に

すがりつく、もっと完璧を目指し

ありもしない理想を持ち出し

生きた人間との関わりになることを回避し

それが「出会いがない」と嘆く人の正体

そして可能性の中に生きているのです

結婚は対象を選ぶことではありません

自らの生き方を選ぶことです

究極的に「対象」は誰でもいい

我々はいかなる相手も愛せる

・パートナーと長い年月を歩み

振り返ると、そこに「運命的な何か」

を感じることはある

その場合の運命は偶然ではなく

二人の努力で築き上げてきたものだ

運命の人を求めるのではなく

運命と言えるだけの関係を築き

上げるのです

目の前のパートナーと「いま」ダンス

をする、いま自分にできる精一杯の

ダンスを踊ってみる、運命はそこから

はじまるのです

・愛は献身的な働きかけである

愛する勇気、それはすなわち

「幸せになる勇気」です

・「楽をしたい」「楽になりたい」

で生きている人は、束の間の快楽を

得ることはあっても本当の幸せを

掴むことはできない

・本来人間はそこにいるだけで

誰かに貢献できています「存在」

によってすでに貢献しています

「愛し、自立し、人生を選べ」

・「世界はシンプルであり

じんせいもまた同じである」

「シンプルであり続けることは難しい」

・全ての対人関係は「別れ」を

前提に成り立っている

我々は「別れるために出会う」

だとすれば、全ての出会いと

対人関係において、ただひたすら

「最良の別れ」に向けた不断の

努力を傾ける

いつか別れる日がやってきたら

「この人に出会い、この人と共に

過ごした時間は、間違いじゃなかった」

と納得できるよう不断の努力を

傾ける

・人間んが変わるのにタイムリミットは

「寿命を迎える、その日までだ」

・我々は未来が見えないからこそ

運命の主人になれる

 


あとがき

アドラーは弟の死をきっかけに

医学の道を志した

「人間にとっての幸福とは何か?」

そして教育改革による人類の救済を

志向するようになり

次の一歩を踏み出し、また次の

一歩を踏み出す、その果てしない

一歩の積み重ねが「歩む」という

ことなのです

 


●本書から得られた新しい知識

・WWⅠの時アドラーは軍医として従軍

当時44歳、精神神経科で働く

戦争、殺人、暴力の「原因」ではなく

いかにすれば戦争を食い止められるか

考えた

・末っ子は一般的に家族の他の者と

全く違った道を選ぶ

▼用語

・人間知:人間の本性を知り

人間としての在り方を理解すること

人間が人間として幸福に生きる

ための「知」

・共同体感覚:社会を形成する

「他者」への関心

他者の目で見て他者の耳で聴き

他者の心で感じる

・使用の心理学:自らの生を選びうる

「いまが」過去を決めている

メサイヤ・コンプレックス:

他者を救う事によって自らが救われ

ようとする自らを一種の救世主に

仕立てる事によって自らの価値を

実感しようとする

・過去の崇拝者:保守的な未来について

悲観的なライフスタイルを形成

力と権威の重要性をよく理解し

権力の行使を好み、法の支配に過大なる

価値を置く

 


●本書に出てくる格言

・尊敬とは人間の姿をありのままに見て

その人が唯一無二の存在であることを

知る能力のことである

・人は意識の上では愛されないことを

恐れているが、ほんとうは

無意識の中で愛することを恐れている

・愛するとは、何の補償もないのに

行動を起こすことであり

こちらが愛せばきっと相手の心にも

愛が生まれるだろうと言う希望に

全面的に自分を委ねることである

・誰かを愛するということは

単なる激しい感情ではない

それは決意であり、決断であり約束である

・愛は新年の行為であり

わずかな信念しか待っていない人は

わずかにしか愛することはできない

ーエーリッヒ・フロムー

・臆病は伝染する

そして勇気も伝染する

・我々は交友において

他者の目で見て、他者の耳で聴き

他者の心で感じる事を学ぶ

・論理的でコモンセンスに一致する

答えは、我々は働き、協力し

貢献すべきである、と言うことだ

・教師は子供たちの心を形づくり

人類の未来は教師の手に委ねられ

ている

ーアルフレッド・アドラー

人間が未成年の状態にあるのは

理性が欠けているのではない

他者の指示を仰がないと

自分の理性を使う決意も勇気も

持てないからなのだ、つまり人間は

自らの責任において未成年の

状態にとどまっていることになる

カントー

家に帰って家族を大切にしてあげてください

マザー・テレサ

 


●本書で得られた気づき

無能の証明に入った人は専門家でも

援助することが難しい

・他者や社会と利害で結ばれ

そうすれば利己心を追求した先に

「他者貢献」がある

・ひたすら信じ、ひたすら与える

利己的な態度によって交友の関係は

生まれます

・全ての対人関係は「別れ」を

前提に成り立っている

いつか別れる日がやってきたら

「この人に出会い、この人と共に

過ごした時間は、間違いじゃなかった」

と納得できるよう不断の努力を

傾ける

 


●今までの自分の考えと違ったところ

「尊敬」とは権威による服従ではなく

ありのままにその人を見て

その人が唯一無二の存在であること

を知る能力の事である

 


●本書の内容で実行してみたい事

本書で言うところの「尊敬」を

もってクライアントと接する

 

幸せになる勇気

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