思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■バカの壁を読んで

 

バカの壁 (新潮新書)

バカの壁 (新潮新書)

 

 

 書名:バカの壁

著者:養老孟司

 

 

●本書を読んだきっかけ

本屋でキャンペーン販売やっていたので

 


●読者の想定

自ら考え行動し道を開きたい人

他人にコントロールされたくない人

 


●本書の説明

自分の知りたくないことについては

情報を遮断する、これも一種の「バカの壁

我々日本人は八百万の神を信じてきた

ここには本質的な真実を追求する癖がない

「絶対的真実」がある一神教との大きな違いだ

科学は多数決ではない、地球温暖化

気温の上昇は事実であるが原因が炭酸ガス

だというのは推論に過ぎない

真に科学的であるという事は

理屈として説明できるから、それが絶対的

ではなく反証される曖昧さが残っている

事を認める姿勢である


A=0の逆はA=♾

このケースの代表例が原理主義である

共通了解が多くの人と分かり合える

ための手段であったが、その流れに

異を唱えるのが「個性」の尊重云々だ

本来、意識というのは共通性を

徹底的に追求するものである、それを

確保するために言語の論理と文化

伝統がある、言語から抽出された

論理は圧倒的な説得性を持つ


「個」というものを表に出した文化

というのは必ず争いごとが起きている

松井、中田、イチロー選手は身体が

個性的、それ以外の個性などない


不変なのは情報、人間は逆転するという

事を意識しなければならない

近代的個人というのは、つまり己を情報

だと規定する事

「私は私」と同一性を主張したとたん

自分自身が不変の情報と化してしまう

三日も会わなければ人間どのくらい

変わっているかわからない


余命半年と言われるといつもと

物の見え方が変わってくる

それは物が変わったのではなく

自分が変わったからである

意識の世界に個性を持ち出されたら

どうしようもない


リンゴを文字に書いても声に出しても

それぞれ違うが、全てのリンゴを包括

する概念「イデア」が存在するので

全てを同一のものだと意識する

脳が情報の同一性を認めないと

世界はバラバラになってしまう

人間が一番古くから考えてきたものは

神である


麻原はヨガの修行はある程度やっていて

修行によって身体に起こる事は

わかっていて予想できた、信者は

「神秘体験」として予言は驚異だった

身体とどう付き合っていくか

その問題への答えを、ある種の若者

達に提示したのがオウム真理教だった

それまで悩んでいた身体について

なんらかの答えを得たものは麻原

についていった


日本は機能主義と共同体的な悪平等

ぶつかった社会になっていて

共同体的と思えるのは二世、三世の

世襲キャリアが多い

小さな共同体の論理しかわからなくなると

常識がなくなる


自己実現などといっても何かを実現

する場は外部にしか存在しない

人生の意味は自分だけで完結せず

常に周囲の人、社会との関係で生まれる


人間は無意識の部分もあるのだから

という姿勢で意識に留保をつける

人間は悩むのが当たり前、無理やり悩みを

無くそうとした挙句、絶対確かなものが

欲しくなるから科学や宗教を絶対視

しようとする


社会的に頭がいいというのは

バランスが取れていて社会的適応が

色々な局面でできるという事


キレる人は脳の前頭葉機能が低下していて

それによって行動の抑制が効かなく

なっている、この30年間で

抑制が効かない子供が増えた

検察はCTの脳鑑定を嫌う特に

犯人を死刑判決にさせたい場合に

前頭葉機能が低下している時には

無気力の状態になる


今の教育は子供に顔が向いていない

サラリーマンになってしまっている

サラリーマンは給料の出所に忠実であって

仕事に忠実ではない

職人は仕事に忠実じゃないと食えない

自分の作品に責任を持たなくてはいけない

教え子は作品という意識がなくなった

「俺を見習え」が教育の方針ならば

それほど立派に生きている教師が

どれだけいるの


医者はヒトそのもの自然そのものを

愛していなければ出来ないが

現状はそうではない


学者は人間がどこまで利口かを追究し

政治家は人間がどこまでバカかを読み取る

多数を占める大勢は普通の人だから

普通の人がどの程度かを知る

全てのものの背景には欲がある

その欲をほどほどにせよというのが

仏教の一番いい教え


経済の世界には金を使う権利だけが

移動している「虚の経済」が存在する

実体経済の一番多きな穴は政府が自由に

印刷できる事

金になんらかの価値や根拠があるわけではない

1万円受け取った人が相変わらず

1万円として使えると思っている構造

の中で通用している

世界に共通する基準はエネルギー単位

以外はない、これが実の経済の

考え方です


江戸時代、武士に特権階級を与えて

やっと田舎の百姓とバランスをとった

人間にとって食うことが前提で

それを握っているのが百姓

基盤を持たない人間は弱い


原理主義が育つ土壌は楽をしたくなると

脳の係数を固定化したくなる

一元論で思考停止状況が一番気持ちいい

からである

愛人や競走馬を持つことがモチベーション

になったりカルト教の教義を

学んでいると楽してはいけない

安易に「わかる」「話せばわかる」

「絶対の真実がある」などと思ってしまう姿勢

そこから一元論に落ちていく

そして頑固な壁の中に住むことになるのである

 


●本書から得られた新しい知識

「知の技法」

ー東大出版ー

オウム真理教事件」完全解読

勉誠出版

その人が運命を知った上で撮る態度

によって周囲の他人が力ずけられる

ーV・フランクル


利口かバカをなんで測るかといえば

結局は社会的適応性でしか測れない

例えば、言語能力の高さと言った

ところです

脳は人によってそんなに違わない

神経細胞とグリア血管、それだけ

神経線維の中を刺激が伝わる速度は

ほぼ音速


喋りながら数字をカウントするには

日めくりカレンダーをイメージする

ーファイマン著書ー


中田選手はわき見運転しても

前が見えてる


大きくなって非行に走る子供は

3歳までに母親が「この子は育てにくい」

と書いていた確率が高い

親子の人間関係がその頃から良くなかった

 


●本書に出てくる格言

知行合一(ちこうごういつ)

知ることと行うことが一致するべきだ

陽明学

 


●本書で得られた気づき

自分が体験したことを相手に話せば

追体験させることができて信者

になるという話は今は多くの

MLNの教祖や霊感商法ではやっていることで

人の本質が変わらない以上

これからも通用するだろう

政治家は人はどこまでバカかを読み取る

このフレーズも気に入った

その他大勢がどう考えるかに

フォーカスする事は何においても

重要だと思う

 


●今までの自分の考えと違ったところ


●本書の内容で実行してみたい事

会話力を身につけ探究心を怠らない

 

 

バカの壁 (新潮新書)

バカの壁 (新潮新書)