思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■プロカウンセラーの聞く技術を読んで

 

プロカウンセラーの聞く技術

プロカウンセラーの聞く技術

 

 

書名:プロカウンセラーの聞く技術

著者:東山紘久

 


●本書を読んだきっかけ

本屋でよく見えるところに

置いてあり値段も手頃

 


●読者の想定

カウンセラーを目指す人

以外にも人の話を聞くのが

苦手な人にはオススメの一冊

ただ、自覚がない人は

何を読んでも無駄

 


●本書の説明

「沈黙は金、雄弁は銀」

「言多きことは品少なし」

「一度語る前に二度聞け」

 


1.聞き上手は話さない

聞くより話す方が心理的に楽

悩んだ時、それを人に話すと楽になる

ことを人間は知っています

まずは、相づち以外はしゃべらないこと

聞き上手が討論に参加したら

話す機会を与えた時だけに自己の

主張を明確に話す、そしてきっと

他の参加者はその人の話を一番聞く

2.真剣に聞けるのは1時間以内

ファシリテーターの人格が重要

3.相づちを打つ

カウンセラーの姿勢で重要なものに

「受容」相手の話を肯定的にとらえる

がある

「そうだね」と相づちをうつ

「しかし」「けれど」「でも」など

逆説の接続詞は要注意

4.相づちの種類は豊かに

「なるほど」だけでも何種類も

使い分ける

相槌の高等技術は、くり返し

相手の話したことを繰り返す

プロの聞き手は「わかるよ」という

相づちは使わない相手の言うこと

がわかるのは本当は至難の業

5.相づちはタイミング

「そうそう」「そうね」「本当」

「なるほどね」

6.避雷針になる

プロの聞き手は聞いたことはすぐ

忘れる

感情の中身では口の類が一番多い

愚痴はたまらないうちに聞いてあげる

別れない夫婦は愚痴を避雷針のごとく

聞いてあげる

7.昔の主婦は聞き上手

下手な愚痴の聞き方は自分を話し手の

愚痴に関係付けてしまう

愚痴の大部分は悪口を言っている

「あら、うちもそうよ」は嘘ではなく

礼儀である

自慢や差が付く話は主婦の会話では

ご法度である

話を聞き流し自分サイドに引きつけない

8.自分のことは話さない

自分の考えは自分にしか適用できない

自慢を聞いてあげると人間関係は

良くなり、自慢をすると人間関係は

悪くなる

人間関係で不快になる要因の最大の

ものは嫉妬と羨望で、その基底は

差別感が支配している

友人関係が維持できる人は差別感の

ない人間関係を持っている

カウンセラーは自分の個人的な

話で相手に直接影響を与えることを

極力避けたいと思っている

人間は自分の考えに共鳴してくれる

人が好きです

9.他人のことはできない

人間は他人のことに口出ししたく

なります

親が意見し聞かせるのは10歳で終わる

対社会面で子供を守ってやること

小さい時は厳しく大きくなったら

子供の判断に任せる

口出しの多い親は夫婦中は悪い

不安定になっている傾向がある

小さい時は子供中心で遊んでやる

相手のタイミングで遊び

相手のタイミングで話を聞く

10.聞かれたことしか話さない

聞き手に関連することを

話し手が質問することはまずない

質問していない時に答えてはダメ

11.質問には2種類ある

一つは客観的なこと

もう一つは聞かれた本人が考えなければ

答えが出ない類の内容

「◯◯です」より「私としては◯◯です」

自然科学は変数を一つに絞って

因果関係を求める作業です

正解はいつも一つになるように

工夫される

人生の疑問に対する答えは主観的で

納得した答えがその人なりの正答

12.情報以外の助言は無効

質問には考えられる質問と

そうでない質問がある

主観性を除いた助言は効果がある

助言は相手の感情に訴えなければ

意味がない、そのためには相手の

ことを個別に分かっている必要がある

聞き手は話し手より偉くないことを

自覚すること

13.相手の話に興味をもつ

我々は話の内容よりも相談者が

どうしてそのような思いをするのか

どうしてそのような受け取り方

感じ方をするのかに興味がある

カウンセラーは専門書と同じぐらい

小説を読んでいる

自分と相談者の体験差を知っておく

共感とは相手の気持ちで話を聞くこと

自分の気持ちで聴くとズレが生じる

14.教えるより教えてもらう態度で

人間には教えたい本能があるのではないか

自然科学は、なぜ(WHY)を追求する

臨床科学は、どのように、とか

どうすれば(HOW)を追求する

幻聴を否定されるとますますしがみつく

人間は否定されると心を開かない

15.素直に聞くのが極意

相手に素直であるのと自分に

素直であることを区別する

素直に聴くことは聴くこと

「Listen」するだけで「Ask」しない

子供は自分の気持ちを聞いてほしい

意見を聞きたいわけではない

16.聞き上手には上下関係なし

P109–P112 会話例

17.寡黙と「いま・ここ」の感覚

聞き手は寡黙であることは大事

相手との関係が切れた孤独からの

寡黙ではない

18.嘘はつかない、飾らない

オープンな人は自分を飾らない

我々は自分の都合の悪い時や

本当の事を言うと叱られると

思う時は都合のいい事を言う

19.相手の話は相手のこと

相手の話は相手のことと考える

聞き上手になるのは難しい

それは人格と理解力が関係している

相手の気持ちや心に対する理解力

が問われる

20.評論家にならない

反対されても腹がたつが無視される

ほどではない

評論家は正論をいい相手に対しても

正しい事をするように言います

相手の話をよく聞こう理解しようと

する人は人間の弱い部分、影の部分

に対しても理解がある

「カウンセラーはじぶんの弱点で勝負せよ」

21.共感とは芝居上手

共感性は相手が感じているように

感じとること

共感とは自分が主体でないけれど

主体と同じレベルのもの

だから話し手より身を入れてしまって

は相手はかえって話しにくくなる

ついつい自分ならこうすると

助言するが話し手に役立つことは

ほとんどない聞き手は話し手と

違った存在である(いかれ現象)

演じられている役柄は芝居として

真実、人間の真実の一部といっても

よい

聞き手は大人であることが必要

聞き手はいくら共感しても

話し手に変わって演じようとはせず

あくまで立場をわきまえた

大人であることが必要

22.LISTENせよ、ASKするな

聞き上手はLISTENすること

対等感を失う第二の原因は

必要のない質問をすること

友達がいなくて不登校になる子がいる

母性文化は対等感からなっている

女性が話をする時、グループで

話題を独占することが許されない

バレーのパス回しに似ている

23.話し手の波に乗る

逆接の接続詞を使わない

プロのカウンセラーは話の内容より

どうしてその話をするのかに興味を

もつ

24.言い訳しない

愚痴は聞けるようになると成長に

つながる

言い訳をして自己正当化をはかろうと

する人が人望を失い自己弁護や言い訳

をしない人が尊敬される

言い訳をしない方が賢明である

列車が遅れての遅刻は

相手を待たせた事の償いには

ならない

相手に迷惑をかけたのはあなたです

どうして、それが受け入れられない

のですか?

言い訳は信頼の回復には役立たない

理由が正当だったとしても

約束を破った時は、その10倍

約束を守ることによってしか

信頼は回復されない

25.説明しない

説明が長い人ほど聞く態度が

見られない

人間は頭で理解していても

感情が拒否するような行動は

とることができない

相手が感情を出した時は

こちらは説明をやめ相手の感情を

受け止める

26.話には小道具がいる

部屋に椅子が二つだけだと

話がしにくいが

それぞれの横にもう一つずつ椅子を

置くだけで雰囲気が変わる

小道具に火があると最高

火の回りに人は集まります

27.お茶室は最高の場

お茶は、作法にしても、つくりに

しても、すべて相手中心である

その心はもてなしの心です

粋と作法があるほうが人間は

自由になれる

28.したくない話ほど前置きが長い

フロイトは人間の日常生活で

見られる失敗や錯誤から

無意識の存在を証明した

29.聞き出そうとしない

親や教師は社会主義を教える人

であり、そして社会良心を形成

する人である

良心は愛される体験から生まれる

愛する人のためなら言われなくても

その人が喜んでくれる事を

しようと思いませんか

愚痴と恋人の行為そのものは似て

いるが、意味は全く違う

理屈が合わない話は理屈を

論理で攻めては相手は話をやめる

30.秘密の話には羽がある

国家が危険な状態にある時は

外国を見ればわかるように

報道の自由が規制される

秘密は話した時から風化する

31.沈黙と魔の効用

沈黙や間は会話が途切れて

いるのではない心の中の会話

がずっとつずいている

 


●本書から得られた新しい知識

▼雑学

警察の交通取締りは

スピードが出せるような

見通しの良い場所でやる

▼用語

自我関与度:自分の気持ちを

あることにどのぐらい関わらせているか

 


●本書に出てくる格言

巧言令色少なし仁

孔子

抑圧していたものは古代遺跡と

同じで発掘された時から風化する

フロイト

●本書で得られた気づき

21項目が今後一番役に立つと思う

しかし、言うは易し習慣にするのは

至難の技かもしれない

共感性は相手が感じているように

感じとること

共感とは自分が主体でないけれど

主体と同じレベルのもの

だから話し手より身を入れてしまって

は相手はかえって話しにくくなる

ついつい自分ならこうすると

助言するが話し手に役立つことは

ほとんどない、聞き手は話し手と

違った存在である

 


●今までの自分の考えと違ったところ

カウンセラーが人の話を聞けるのは

1時間程度が限度という事

聞いたことは忘れるという事

 


●本書の内容で実行してみたい事

話の中身も重要であるが

相手はなぜその話をするのか?

に興味を持つ事

 

プロカウンセラーの聞く技術

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