思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■イーロン・マスク未来を創る男 を読んで

 

イーロン・マスク 未来を創る男
 

 

書名:イーロン・マスク未来を創る男

著者:アシュリー・バンス

 


●本書を読んだきっかけ

友人に勧められて

色んな人の成功話を聞くけれど

超がつく成功者の伝記をチェック

 


●読者の想定

最近、よくお金に関して

「成功の秘訣教えましょう」

とか自称成功者のセミナーや研修を

よく聞くけれどイーロン・マスク

に比べればハナクソみたいな感じなので

高額研修やセミナー、コミニティー

お金を払い込もうと思っている人は

ぜひ本書を読んで、超リアル金持ち

起業家の考え方について学んでほしい

きっと自称金持ち&成功者が

胡散臭くなると思う

 


●本書の説明

第1章 イーロン・マスクの世界

「夜眠れないほどの大きな心配事がある」

ラリーペイジが人工知能ロボット軍団

を率いて人類を滅亡に追いやるのでは

ないかという不安だ

2012年スペースXは国際宇宙ステーション

に物資補給用の宇宙船を上げ

見事に任務を完了して無事帰還

デザイナーズブランドのジーンズ

黒のTシャツ革靴というのが

マスクのいつものスタイル

・大学卒業後の初めての起業は

Zip2という会社だった

その後1999年にコンパック

3億7000万ドルで売却

・充電ステーション「スーパーチャージャー

は30分も充電すれば何百キロも

走ることができる。太陽光発電装置

によって運営されている

・非現実的な目標を掲げ、言葉で

従業員にプレッシャーをかけ

こき使っても、全ては火星計画

一部だと受け止められる

伝説的な経営者ハワード・ヒューズ

スティーブ・ジョブズ

似たように社員にハッパをかけていた

 


第2章 少年時代

・「本当に難しいのは、何を問えば

いいのかを見つけることだ」

とアダムスは指摘している

つまり問いが見つかりさえすれば

答えを出すのは比較的簡単なんだ

そして、質問したいことをしっかり

理解するには、人間の意識の範囲と

規模を広げることが大切だ

・「人類の救済が必要だ」

目の前のニーズより一貫して

人類全体に目を向けていた

・曽祖父のジョシュアは10代で

アイオワ州にあるカイロプラクティック

(1895年米国発祥の手技療法)

の学校に入学して資格をとった

・祖父は真紅の飛行機

「べランカ号」に乗っていた

・メイもエロル・マスクも

同じ地域で育ちメイが11歳の

時にエロルは夢中になった

7年近く求婚し続けメイは根負け

1971年6月28日、長男のイーロン

が誕生する。

エロルは機械・電気エンジニア

であった、メイは栄養士として

個人事務所を設立していた

・5〜6歳の頃には外界と断絶して

1つのことに全神経を集中させる

術を身につけた

少年時代は異常とも呼べる読書欲

があり1日10時間、本にかじり

ついていることも珍しくない

週末には2冊を1日で読破

・自分の間違いを指摘して

もらったら嬉しいとマスクは

本気で思っていた

周りの友達から煙たがられた

・初めてコンピューターと出会った

のは10歳の時、場所はヨハネスブルグ

のショッピングモール

コモドール社のコンピューター

「VIC–20」を入手5KBのメモリー

を搭載し、BASICの手引書が

付属していた

爆弾やロケットを手作りしようと

思ったことがある

自ら化合物を作って容器に詰めた

「火薬の基本原料は硝石と硫黄と

木炭。強酸性物質と強アルカリ性

物質を混合すると、大きなエネルギー

が放出される。粒状の塩素を

車のブレーキ液に混ぜた時は

それはもうすごいことになった

危うく両手が吹っ飛ぶところ

だった」

・実用的なコンピュータープログラム

に積極的に参加BASIC、COBOL

PASCALといったプログラミング

言語を習得した

・「あの子は、まず目指すものが

あって、そのためには何を勉強

すべきかというふうに考える」

・大学では物理と工学を専攻したが

学業に情熱を燃やすこともなく

わずか5ヶ月で中退

 


第3章 大陸時代

・マスクはカナダ全土で様々な

肉体労働を経験する

野菜の栽培、収穫に精を出し

18歳の誕生日を迎える

バンクーバーではチェーンソーで

木の伐採を身につける。

高額報酬を求めて製材所の

ボイラー室の清掃、時給18ドル

・1989年オンタリオ州

クイーンズ大学に入学

数ある理工系の名門の中で

本校を選んだのは

「クイーンズの方が可愛い女性が

多かったから」

・「僕は電気自動車のことばかり

考えてるんだ」

「電気自動車のこと考えたことある?」

とクリスティを口説き

長電話する仲になった

・異常心理学のクラスで

試験後98点だったがマスクは

教授にあれこれ抗議し結局

2点もぎ取り100点にした

・寮内で小遣い稼ぎにパソコンや

周辺機器を売る

ゲーム機、簡単なワープロを作り

店より安く売った

コンピューターがうまく動作

しなかった時に直すサービス

もして、いろんな問題を解決

していた

・弁論大会に出場するなど

今日のマスクの片鱗をうかがわせる

・1992年、奨学金を得て

ペンシルバニア大学に編入

二重専攻にも挑戦

ウォートンスクールで経済学

を学び物理学の学位も取る

・1994年、授業でビジネスプラン

「太陽エネルギー利用の重要性」

1基全長4Kmのソーラアレイ2枚

を宇宙で広げ発電しマイクロ波

ビームで地球に送り直径7Kmの

アンテナで地上で受け取る仕組み

・本当に抜きん出ていたのは

難解な物理学の概念を現実の

ビジネスプランに落とし込む

マスクの才能である

科学進歩とビジネスプランを

線で結ぶ才能は当時から並外れ

ていた

コンピューターゲーム

作って世界にどれだけの影響力

を持つのか冷静に考えたら

大したことないだろうと

心の底から好きなことでも

生涯の職業として人生を賭ける

ことはできないと判断した

・「インターネット」「宇宙」

再生可能エネルギー」の3つ

の分野が今後大きな変化を遂げる

分野であり自分が影響力を

発揮できる市場だと見ていた

 


第4章 初めての起業

・弟キンバルと70年代のポンコツ

BMW320iを手に入れ全米を回る

サンフランシスコから旅を始める

新学期には旅を終える

旅行中に考えついた一番のアイデア

「医療のオンラインネットワーク」

医師同士で情報交換できるような

場を作るビジネス

夏の旅に出るまでマスクは

ピナクルリサーチでインターン

ウルトラキャパシタを開発する

ベンチャー企業だった

マスクに与えられた仕事は

周辺機器を使用可能にする

ドライバーソフトの作成

・当初マスクはスタンフォード大学院で

材料工学と物理学の博士号を

取得しウルトラキャパシタ関係

の研究をさらに深めるつもりだった

・Zip2時代、弟キンバルとオフィスに

寝泊まりし室内には小さなクローゼット

があり、ここに全ての衣類を収納

シャワーは近所のYMCAで済ませた

1日4食ともジャックインザボックス

ハンバーガーショップで済ませる

こともあった

・営業担当に元不動産営業のクレイグ・モア

を雇う、契約が取れた時モアがマスクに

900ドルの小切手をオフィスに戻って

「この金どうする?」と聞くと

キーバードを打つ手を止めて

「決まってるじゃないか、君の金だよ」

結局は自分の人生を会社作りに賭ける

という彼の姿勢がVCを動かした

・経営の意思決定をする時マスクと

キンバルが揉めマスクがパンチを

お見舞いしそうになるとクーリの

出番である(クーリ:Zip2初期メンバー)

・マスクは独学のプログラマーとしては

傑出していたがSIGから引き抜いた

精鋭の腕前には及ばなかった

彼らはマスクが書いたソースコード

大部分を書き直し始めた

・山登においてもイーロンは何かを

成し遂げられなかったら死ぬしか

ないという、諦めるという選択肢

はなかった

・1999年コンパクコンピューターが

突然Zip2に買収を持ちかける

現金3億700万ドル

 


第5章 ペイパル・マフィア

・わずか27歳にして誰もが憧れる

IT長者の座も手に入れた

ノバ・スコシア銀行でインターン

していたマスクが得た収穫は

「銀行にはお金があるが無能な

連中ばかり」ということだった

ブラジルやアルゼンチンといった

国に対し米国政府が肝入りで

一般投資家に債権として売り

債権回収が焦げ付きそうな

銀行を支援しようとしていた

ここに裁定取引のチャンスが

あるとマスクは考えた

ゴールドマンサックスに電話

をかけ

「いくら買えるのか?」と聞くと

「いくら欲しいのか?」と聞き

返された

100億ドルの金額を提示すると

実行可能の返事をもらった

「元手なしで大金持ちになれます」

とCEOにレポートを出すと

却下された。

何度も米国政府の保証があることを

伝えたが、どこも横並びで

前例主義だった

・マスクは密かにネット銀行計画

を本格始動した1999年3月

金融ベンチャーX.comを立ち上げる

マクラーレンのF1スポーツカー

小型のプロペラ機も手に入れ

飛行機操縦士の免許も取得

同じマクラーレンのオーナー

の一人がラリー・エリクソン

マスクは暇つぶしにレースを

しませんか?とのメールを出した

・マスクがX.comに投資した

金額は1200万ドル(14億円)

リスクを顧みることはなかった

銀行業のないマスクは本を

1冊買って業界の仕組みを勉強

参入について調べると、この

業界が規制でがんじがらめに

なっていてネット銀行の設立には

巨大な壁が立ちはだかっていた

セコイアキャピタルの投資家

マイケル・モリッツ、サイエンス

のエキスパート、スコット・アンダーソン

がマスクのビジョンに共感した

当時、斬新だったのは送金サービス

送金先のメールアドレスを入れる

だけで送金が完了した

開業から2〜3ヶ月で20万人以上が

X.comで口座を開設した

・社員が20時間死ぬほど働いたと

思ったらマスクは23時間働いて

いた

・マスクはLinuxの開発環境より

マイクロソフトの開発環境が

生産性が高いということで評価した

シリコンバレーでは昔から

えげつないクーデターが勃発して

いて歴史の中で最悪のクーデターが

X.comでも起こった

ティールがX.comとペイパルの

ブランドを刷新した

2002年イーベイがペイパルの

買収の話を持ちかけた

15億ドル(約1800億円)

・マスクの知ったかぶりで

対立的な言動や自己中心的な

性格は常に周囲との深い溝を

生み出していた

普通の人とは現実の捉え方が違う

人とは違う視点で働いている

・マスクは好んでアレキサンダー大王

の話をしていたジャスティンに

とってマスクは凱旋の英雄に映った

・アフリカでマスクはマラリア

にかかる、完全復帰するまでに

半年かかり体重は20Kg減少

 


第6章 宇宙を目指せ

・皆んながハードロックでぶらぶら

している中、マスクは古びたソビエト

製ロケットの取説を読んでいた

宇宙旅行で世界を変えて見せる

と言い出した

NPO「火星協会」で進めている

プロジェクトを知っているか

確認した

宇宙についてあまり詳しくなかったが

科学の心を持っていた

火星に関する計画やその意義について

特に関心を示した

マスクは探査の重要性をひしひしと

感じた

一般大衆が宇宙への夢や希望を

忘れかけていると悲観した

・マスクは地球に火星からの

内部の映像を送ろうと考えた

火星で植物を栽培する映像を見ながら

地球で同じ植物を育ててみると

話題図らんでぃ売りにもなる

・打ち上げコストを調べるため

ロシアに足を運んだ、マスクは

ICBMの中古整備品をロシアから

購入し打ち上げロケットに利用

しようと考えた

ソ連崩壊以来なんの縛りも無くなった

ロシアに贅沢な金持ちが自由市場で

宇宙ミサイルを堂々と買おうという

ものであった

会議はロシアの儀礼にのっとって

同じ手順で進んだ

ロシアでは朝食を抜くことが多い

11時ごろ早めのランチを一緒に

楽しむ、ウオッカーも振る舞われた

マスクはICBMを3基、購入するのに

2000万ドルで十分と踏んでいた

相手の返事は1基800万ドル

マスクは食い下がったが交渉は決裂

・マスクは独学でロケット工学について

調べ何ヶ月も勉強していた

ロシア企業より遥かに安価に造れる

はずという結論に達していた

ロケットを安く作って宇宙探査の

夢を抱いてほしいー

そうマスクは心に誓った

・ロケットの専門家ミューラー

を受け入れる前には自分のやりたい

ことをしっかりと理解して

いるうえ、能力もやる気もある

優秀なエンジニアチームを作っていた

・スペースXのミッションは

「宇宙分野のサウスウエスト航空になる」

というものだった

シリコンバレーで身につけた

ベンチャー手法を生かし

スピード経営、リーン経営に

よるスペースXを目指した

・300Kgのペイロードを宇宙に

運ぶコストが36億円の時代に

ファルコン1では635Kgのペイロード

を約8億2800万で運ぶとぶち上げた

おまけに火星旅行も10年後には

できる見込みだという

2002年7月イーベイが15億ドルで

ペイパルの買収を決めた時期に

スペースXに1億ドル以上を用意

できるようになった

・最初の子供の死から5年もしないうち

双子が生まれ、さらに三つ子にも

恵まれた

・幹部以外のエンジニアにも

優秀な男性が多かった、マスクが

一流大学の航空宇宙関連学部に

出向き成績優秀な学生を一本釣り

していた、学生寮に直接電話し

お目当ての学生に直接入社を打診

・工場で視力の悪いエンジニアが

不満をぶちまけているのを聞いていた

マスクはエンジニアのレーシックの

予約を入れ手術代支払に同意し

秘書を通じてエンジニアに伝えた

・営業マンがマスクにお決まりの

面会を求めると

M「どうして会わなきゃいけないんだ」

S「御社との関係を深めさせていただきたと

思いまして」

M「あ、そう、宜しくね」

・2006年ファルコン1号は空に舞い

上がったが25秒後に制御不能

2007年再度の打ち上げで軌道

に乗せるが突然、ロケットは

空中分解、推進剤が減りタンク内を

動き回りロケットはバランスを

崩して穴が開いてエンジンが露出

すると激しい空気抵抗にによって

炎に包まれた

 


第7章 100%の電気自動車

・ソフトと電気を使ってエネルギー

を制御したかった、自分の好きな

ことを組み合わせた

「ゴミ同然のポルシェ」を20万で

手に入れ電気自動車に作り替えた

「18650リチュウムイオン電池」

を使ったらどうなるか興味が湧いた

マスクの構想は電源にウルトラキャパシタ

を使うものだったリチュウムイオン電池

の進化の凄まじさを耳にして

のことだった

tzeroは1997年デビュー時速で

0–60マイル加速4.9秒(60マイル:時速96km)

自動車業界を調査してるうちに

実は大手自動車メーカーでさえ

もはや車の製造にはほとんど

関わっていなかった

フェラーリよりも加速力のある

電気自動車。投資家にはグッとくる

謳い文句だった

マスクは650万ドルを出し

筆頭株主となると同時に会長の

座を確保した

・何百のリチュウムイオン電池を

並列接続は誰も挑戦したことが

なかった、70個のバッテリーパックを

強力接着剤で束ねた場合、発熱量と

電流はどうなるのか?

様々な空冷、水冷の方式をテスト

・テスラロードスターの価格は

約1080万、満充電の走行距離は

402Km、すで30人が購入予約済み

Googleのペイジ、ブリンの名前も

あった

衝突試験はコンピューターシュミレーション

を駆使した試験を大量に実施するため

壊れた車の山を作らずに済む

テスラはロードスターと一緒に

エンジニアを送りこみ現地で

データを分析、その場でプログラムを

いじってすぐに再試験

・テスラのトランスミッション

2速式で一段目のギアは0–60マイル

で4秒未満、二段目のギアで時速

130マイル(209Km)まで加速

トランスミッションの設計製造は

英国の専門業者に委託

ボディーパネルはフランス

モーターは台湾で生産する予定

だった、バッテリーの最小単位

セルは中国から買い付けタイに

輸送してバッテリーパックに仕上げる

人件費のコスト削減はスタンフォード

新卒者を平均45000ドルで使って

いる

テスラをゼロから類まれな技術集団に

育て上げたのはエバーハードの手腕に

よるところが大きかったが

2007年テスラの取締役会はエバーハード

を降格させ技術担当役員に任命

会社の問題を余計に悪化させた

マスクはCEOにジープ・ドローリー

を起用する

・テスラでは全員が同じ時間に

出社する基本規則を導入した

シリコンバレーではかなり特異な

規則である

 


第8章 苦悩の時代

・ファルコン1の2度目の打ち上げは失敗

2億ドル近い資産が水の泡

やむなくマスクは現金んを作るため

マクラーレンなど金目の資産を

売り払い始めた

ジャスティンはマスクとの離婚で結局

自宅、土地、建物、現金200万ドル

月8万ドルの生活費、養育費17年分

ロードスター1台で手を打った

・2008年7月30日ファルコン9の

点火式は成功し380トンの搬能力が

あることが証明された

その3日後空軍の衛星ほかNASA

実験装置も積み込まれた

(打ち上げ失敗)

・2008年9月28日

4度目にして最後の打上げ

無事、ペイロードを軌道に投入

ここまで来るのに6年かかった

マスクの計画より4年半以上

500の社員で粘り強く取組んだ

末につかんだ勝利であった

・月に400万ドル食い潰すテスラには

新しい資金調達が必要だった

裕福な友人から借金しては社員の

給与支払いに充てていた

マスクはサルツマンに電話説明したが

サルツマンはテスラを倒産に

追い込みたかったのである

・2008年12月23日

NASAの職員が長官のグリフィン

に働きかけ

「磁気調達先をスペースXとせよ」

と迫った

・イーロンは難しければ難しいほど

力を発揮した

 


第9章 軌道に乗せる

・スペースXは今や安定して

ほぼ毎月1回のペースでロケット

を打上げるようになった

米国は商業ロケット市場の有力

プレイヤーとなった

1回の打ち上げコストは6000万ドル

米国は毎年、全人工衛星

1/3を製造し金額ベースでは

人工衛星市場の60%近くを

押さえている

スペースシャトル退役後は

宇宙飛行士を国際宇宙ステーション

送り続ける仕事は全面的に

ロシア頼みになっていた

その費用1人あたり7000万ドル

・マスクはペイロードを宇宙に

送り届けた後、地球に帰還し

最終的には発射台に戻ってくる

ことも視野に入れている

・スペースXは現在も非上場で

その時価総額は50億ドルとも

100億ドルとも言われている

・うるさ型の厳しい経営スタイルは

とてつもなく大きな夢を語るからこそ

成り立つ

宇宙ビジネスの大部分を手中に

したロシアは現在も1967年の

初期時代から全く変わっていない

設備を今も使い続けている

ように見える

・スペースXでは人材採用に当たっては

一番重視しているのは遊びにも

仕事にも一生懸命で負けず嫌い

そしてエネルギッシュな人間か

どうか、「A型行動様式」「A型人間」

(血液型のA型とは関係ない)

一連のハードルを乗り越えると

マスクの面接にたどり着く

エンジニアに関しては今も欠かさず

マスクが面接を担当する

・スペースXではロケット、エンジン

電子回路の80〜90%を実前で

製造している。ライバル会社の

ユナイテッド・ローンチ・アライアンス

は1200社から調達している

スペースXの設備は宇宙仕様ではなく

手に入りやすい民生用製品を生かして

開発されることが多い

ロケットに従来の標準品と

独自の試作品を載せて実験し

NASAに納得してもらった

こともある

Amazonブルーオリジン

FSW専門家のレイ・ミレクタを

引き抜かれ仲違いが起きた

・2010年12月

ドラゴン宇宙船を搭載し

ロケットを打上げ地球の軌道に

載せた

・上場することのデメリットは

社員が株価に一喜一憂すること

に気を取られ素晴らしい製品を

生み出さなくなります

 


第10章 リベンジ

・2012年半ばテスラはセダンタイプ

の電気自動車「モデルS」の出荷を

開始した

バッテリーパックからエネルギーが

そのままモーターに送られて

車輪を回すため60%程度の

エネルギー効率を実現している

燃費はリッター42.5Kmのガソリン車

に相当する

オーナーが眠っている間にエンジニアが

インターネット回線からモデルS

にアクセスしソフトを更新

2012年11月「年間最優秀自動車」

に満場一致で選ばれる

重要なのは「最優秀EV」ではない

ことである

・テスラはモデルSを年1万台生産

する計画を立て予算は1億3000万

ドルを用意した

研究開発予算が乏しいテスラは

優秀な人材を雇うことで対応

優れた一人のエンジニアは

3人の平凡なエンジニアに勝る

・3ヶ月でメルセデスCLSの

電気バージョンが完成した

テスラの会社には歴史はないが

世界を変える車を作りたいという

ビジョンがあった

マスクは大型タッチスクリーンの

搭載を求めた

それまで自動車のような過酷な

使用環境でテストしたことが

なかっただけだった

・テスラはモーターショーでも

コンパニオンとかは使わず

ロードスター、電気パワートレーン

だけのシンプルな展示

ダイムラーが10%の資本参加を

決めて5000万ドルを出資する

テスラはダイムラーの小型車に

バッテリーパック1000個を供給

・経営が危うくなったGMの工場跡地

を取得

・2010年6月29日

テスラ上場、公募価格を41%

上回り2億2600万ドル

・マスクは極めてビジュアル思考で

普通の人ならいいなと感じるだけで

忘れるようなことも明確に覚えていて

いつでも思い出せる

しかも自分の思いをすぐ言葉にできる

能力も高い

妥協せずに優れたものを作ろうと

努力するかしないか努力していなければ

遠慮なく失敗とみなす

・世界規模で充電スタンド網を構築し

モデルSオーナーが長距離ドライブを

安心しながら楽しめ高速充電できる

・マスクが無理矢理営業に変えた

500人の営業部隊が大量の契約を獲得

週に一回はテスラ関連の発表を出す

指示をした

充電スタンドでは時間がない時に

選べるバッテリーパック自体を

交換する有料サービスが始まる

新しい満充電のバッテリ交換時間

わずか90秒

・なぜテスラは勝ったのか

テスラというブランドをライフスタイル

にまで高めたことだ

テスラが売っているのは車だけではない

イメージを売り未来に足を踏み入れて

いる感覚を売りブランドとのつながりを

売っている

・テスラの究極のゴールは

一度買ったら持って来なくても

いいようにすること

・電気自動車というアイデアに沢山の

メーカーが殺到したわけじゃない

単にテスラが一番乗りを果たしただけ

 


第11章 次なる野望

・2006年ライブ兄弟はソーラシティー

という会社を立ち上げた

マスクはこの会社の会長兼筆頭株主

になった

・グリーンテクノロジーの世界は

採算度外視で政府出費や優遇措置が

なければ市場も成立しない状態だった

・一般的なパネルは

太陽光を電力に変える変換効率が

14.5%程度だったのに対して

シレボの太陽電池は18.5%もあった

マスクの頭の中には企業同士を

相互に結びつけ一体的な世界を

生み出す「統一場理論」がある

水陸両用車まで検討している

ロータスエスプリを100万ドル

で手に入れた

・テスラが手頃な価格で走行距離

800Km以上の車を実現した場合

自動車業界の常識を覆す大変な

事件になるだろう

・テスラの本社は小綺麗ではない

・マスクは野心ある優秀な人材を

見つけ出しては入社させてしまう

才能がある

・ハイパーループ

チューブを張り巡らせ乗客を載せた

カプセルが高速で行き交う

電磁パルスで推進力を得る

時速1287Kmで600Kmを

わずか30分で進む

・マスクの右腕のメリーブラウン解雇

彼女はスペースXの上級幹部と

同じ給料にしてもらえないか

とマスクに打診したところ

「2〜3週間仕事を休んでくれ」

と言われた、数週間後仕事に復帰すると

「もう来なくていい」

今後のスケジュールはショットウェル

のアシスタントに一括で任せる

とのことだった

・マスクは身内に対しては

思いやりがあり感情表現も豊だ

・マスクの行動は「ギフテッドチャイルド」

生まれながらの天才児に一致する

マスクによれば人間は自ら

あれもできない、これもできない

と可能性を自分で狭め

危機に追い込んでいる

だからこの状況を是正したい

・イーロンは技術的に造詣が深く

しがらみや常識にとらわれずに

大きなビジョンを掲げる

そして長期にわたって何かを

追求する決意がある。加えて

ジョブズが得意とした天性の

消費者感覚を持っている

自分の専門外で優秀な人材を

引っ張ってくる才能はビルに

近い

・マーケッティングやメディア

対応はジョブズほど上手くない

プレゼンのリハーサルもしないし

スピーチを磨くこともない

せっかくの大ニュースを金曜日

の午後に出す素人っぽさもある

・DNAプリンターがあれば

医療品や食料、有益な微生物など

人間が作り出せるようになる

・何が可能で、どこが面白いのか

を判断するには工学や物理学の

分野でそれなりの知識が必要

イーロンはそこが傑出している

・マスクはワークかライフかの

区別はない、全てひっくるめて

「ライフ」

 


エピローグ

マスクは大型プロジェクトを次々に

ぶち上げる、最近衝撃的だったのは

小型通信衛星通信を周回低軌道に

大量に打ち上げてインターネットの

通信環境を構築する

「宇宙インターネット構想」

高速通信が可能だという

テスラは引き続きネバダ州で巨大

太陽電池工場「ギガファクトリー」

の建設を着々と進めている

・彼のもう1つの特徴は

「喜怒哀楽の人」という点

 


補記1

マスクは1995年スタンフォード大学

から物理学への博士課程の進学を

許可されたことになっているが

オライリースタンフォード大学

事実関係を照会している

事務局からは記録からは確認できな

かったとの連絡があった

補記2

プログラムを開発するのに

Linuxではなくマイクロソフト

C++を推奨したシリコンバレーでは

異教徒みたいな感じであったが

実際はPCのC++で書いた方が早い

Xbox用のゲームはC++で書かれて

いたし優れたプログラマー

ゲーム業界に一番多くいた

ペイパルが成功できたのは

決済処理コストが他社より安い

からである

以外にもペイパルから引だしやすく

すればするほど逆にキャッシュを

引き出さなくなった

補記3

上場と非上場のいい面を生かす

資金調達を実施する場合

上場していた場合の企業価値よりも

株価は下がりますが、いわゆる

「根拠なき熱狂」や不景気を

排除しつつ市場から注目される

プレッシャーや注意散漫を

避けることができる

スペースXの今年の支出はざっと

8〜9億ドルです

税引き後のリターンを最大化するには

ストックオプションを行使して

株式に転換し1年ほど保有してから

年2回程度ある現金化機会売却する

のが一番いいはずです

 


●本書から得られた新しい知識

YouTube、Linkedin、イエルプの

創業者は皆PayPalの出身者である

・1957年から1966年の間に

米国だけで400基以上のロケット

を軌道に乗せようとして

そのうち100基近くが爆発

・洗車用バルブに使われる密封材は

ロケット燃料にも十分使える

・赤道直下は地球の自転遠心力を

効率よく利用できるため

発射台としては最適とされる

・スペースX面接試験

Q:今、君は地球に立っている

南に1マイル歩き次に西に1マイル

さらに北に1マイル歩いたら

最初の地点に戻っていた

さて、君はどこにいるのだろうか?

A:北極点

Q:他には?

A:南極点の近く

西に1マイル歩くのであるが

地球を1マイル歩いて1周できる

場所ならどこでもいい

摩擦攪拌接合法(FSW

2枚のホイルの端を熱して重ね

フチを親指でグリグリ押していくと

接合できる。これと同じような

原理で摩擦熱で板金を軟化させて

一体化させる技術

・カルロスゴーンはテスラを

目の上のたんこぶと捉えていた

取るに足りない存在と斬り捨てる

・停止の際、モーターを逆回転させて

スピードを落とす仕組み

この逆回転の時に発電し

バッテリーを蓄える機能もある

市街地走行で距離がのびる

年一回の点検を勧めている

 


●本書に出てくる格言

・僕のこと、まともな人間には

見えないだろ?

・インターネット、財務、法務に

詳しい人が多すぎる、そういうことも

イノベーションが生まれない

理由なんじゃないかな

・私は投資家ではない

未来に必要な技術、有益な技術

を実現したいだけなんだ

・(営業マンを指して)あの人

たちはネットのサービスをビジネス

にしているくせに、ネットのことが

よくわかってないんだ、これは

ビジネスチャンスじゃないかな

・私はサムライの心を持っています

失敗で終わるぐらいなら切腹します

・そんなに誰かをいじめたいなら

僕をいじめたらどうですか

・こう話したら彼らにどんな風に

聞こえるのだろうか?

と常に自問することが大切だ

・間違いを直してあげるのが

当たり前だと思っていたが

それが原因で本人の働きぶりが

悪くなることがある

・休んだら死ぬんだ

(休暇でアフリカのマラリアにかかって)

・ガラスを食べ地獄の底を覗き込む毎日

(X.com起業した頃)

・人々は限界に挑む意欲を失ってしまった

NASAのサイトを見て)

・私達は世界を変えようとしている

歴史を変えようとしている

やるのか、やらないのか、どちらか

はっきりさせてもらいたい

(出産に立ち会った社員に対してメール)

・なんでも燃費効率で考えろ

この会社の燃費は1日2400万だ

・僕と一緒になるということは

苦難の道を選んだことになる

(二人目の妻タルラ・ライリーに対して)

・すぐに冷静になって

何が起きたか見極めて

原因を取り除けばいい

そうすれば失望は希望へと変わるんだ

・できるだけ内製化しろ

・どうしてスイッチが必要なの

暗くなったらライトが点灯すれば

いいだけなんだから

・大手は本当に独創性はないよ

どこかで上手くいっているのを

確認するまでゴーサインを出せない

・火星にコロニーを作るには

一人当たりの移送コストを100万ドル

とか50万ドルにすると十分可能性は

ある

・今日泊まるところがないんだ

行ってもいい?

ラリー・ペイジに対してメール)

・自分はいい父親ですよ

ビデオゲームで遊ぶより

読書の時間を多く取ること

・資産も学歴もある富裕層は

出生率が低い

優秀な女性たちが全く子供を

産まないか

産んでも一人だけなんだ

そう聞けば、とんでもない危機である

ことがわかるでしょう

・火星で死にたいね

できることなら火星に行って

戻ってきて70歳ぐらいになったら

また火星に行って

あっちで暮らしたい

順調にいけば不可能じゃない

誰かと結婚して、たくさん子供が

生まれていたら

多分、奥さんは子供たちと一緒に

地球に住むと思うけどね

・どこで基本的な価値を生み出すかだ

経済に一番いい形で貢献するには

何をすべきかという視点で世の中を

眺めることが大切

イーロン・マスク

・人々を幻滅させたのは

テクノロジー産業だ

・マスクは人々に希望を与え

人類の貢献という意味で

テクノロジーへの信頼を取り戻す

であろう

ーピーター・ティールー

素晴らしいアイデアはいつも

クレイジーです。

クレイジーじゃなくなったら

つまらない証拠

ラリー・ペイジ

▼書籍

銀河ヒッチハイクガイド

指輪物語

月は無慈悲な夜の女王

 


●本書で得られた気づき

歴史のない会社でも

世界を変えたいというビジョンが

あれば皆んなを説得できる

経済に一番いい形で貢献するには

何をすべきかという視点で世の中を

眺めることが大切

 


●今までの自分の考えと違ったところ

 


●本書の内容で実行してみたい事

マスクのような思考の若者が

日本に多く出て来れば

きっとこの国は変われる

今の自分にできる事といえば

この本に書かれているような考え方を

若い世代に教えることだと思う

しかも、いいとこ取りで

 

イーロン・マスク 未来を創る男