思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■ビッグミステイクを読んで

 

ビッグミステイク レジェンド投資家の大失敗に学ぶ

ビッグミステイク レジェンド投資家の大失敗に学ぶ

 

 

書名:ビッグミステイク

著者:マイケル・バトニック

 


●本書を読んだきっかけ

成功した投資家でも過去に失敗をして

いて、成功者の失敗から学ぶという

コンセプトが気に入った

 


●読者の想定

自信過剰になっている人

失敗を恐れて何もできない人

失敗した時の対処について学び

たい人

 


●本書の説明

人は成功例を見つけるとどうにかして

それを真似したいと思う

ポールチューダージョンズは

J・リバモアの後を追いかけた

チャーリー・マンガーは言う

「どこに行ったらまずいか言ってくれ

そこには絶対行かないから」

投資は非常に難しい、重要なのは

失敗を冷静に受け止め、あまり深刻に

考えないことだ


第1章完璧な法則は存在しない

ベンジャミン・グレアム

バリュー投資は万能薬ではない

安全域の計算は誤ることがあり

企業価値が市場で実現しないこともある

安全域は株式の内在価値と、それを

下回って売られている場合の差分

グレアムは時価総額が正味流動資産

流動資産ー負債)の3分の2を下回って

売られている株を好んだ

正確な価値を判断するのは不可能だが

ちゃんと観察すれば、年齢を正しく

知らなくても、ある女性が選挙権を

持つ年齢かどうかわかるし

正確な体重がわからなくても

男性が適正体重を越えているかどうか

は十分判別できる、グレアムは

少なくとも売上高、純利益、減価償却

支払利息、営業外収益所得税

配当金支払額、余剰金調整額が

記載されている損益計算書を探す

(当時はあまりなかった)

1923年ごろ割安の株を買うと同時に

割高の株を売る裁定取引を行なっていた

(2年間行った)

1930年資金全額で信用買で損失

1929–1932年資産の70%失う

ダウ平均は天井から89%も下げた

慎重な分析を続け内在価値を下回る株

を購入、紆余曲折はあっても結局

市場価格は価値に追いつく

・十分な時間をかけて自分が確立

した観察方法に自信が持てた頃に

新たな条件が現れて、その方法に

頼れなくなる

私は「効率的市場」学派を支持して

います

「将来に何が起こるか」とは

「市場関係者が何を知らないか」を

示している


第2章リスクを管理せよ

ジェシー・リバモ

街のあちこちで通りが血に染まって

いる時こそ、買いの絶好のチャンスだ

自分のトレーディング手法を発揮しよう

にも店で見るティッカーテープの数字は

古くて使えない、私はそれに気づいて

いなかった

1906年サンフランシスコ地震に伴い

空売りを始め、破産覚悟で倍ポジション

待ち(シッティング)し成功する

その後、空売りで損失をだすが

バモアは立ち直りが早いことで

よく知られていて、相場上昇時も

空売りで利益を出した

1908年先物市場の綿花にてを出すが

テディー・プライスにそそのかされ

自分なりの順張りルールを破り

逆張りでポジションを取る

損が明らかな時は損切り

利益が見込める時は利食わない

と言うルールも破り利益の乗った

小麦のポジションを手仕舞う

プライスは裏切りリバモアと逆の

ポジションを建てていた

その後も証券会社の社長の囁き

でポジションを反転させて

立ち直れないほどの損失を被る

騙されたのは2回目であった

・相場で生計を立てたいなら

自分自身と自分の判断を信じなければ

ダメだ。だから私は他人の情報を

信用しない、誰かの情報で株を買

ったなら、売る時もその情報に

従わなければならない

・最後の間違いは1932年の

下げ相場で空売りしていたが

ポジションを決済し

戻り上がりした株価

「デッドキャット・バウンズ」で

ロングポジションを建て失敗

1939年復活をかけたショートは

奇跡を起こさなかった

最終36万ドル負債

・二度と同じ失敗は犯さないとしても

その失敗に類した何千ものミスの

一つを犯すことがある失敗の種類や

範囲は広範である

損を出すことは投資の一部である


第3章のめり込むな

マーク・ツウェイン

20パーセントの損を取り戻すには

25パーセントの上昇が必要である

100ドルの株が90ドルになった場合

魅力的に感じるかもしれないが

二度と元の株価に戻らないことが

あまりにも多い

米国で最も稼いでいるこの作家は

唖然とするような投資で自分の

全財産をなくし相続するはずの

妻の財産までなくしてしまった

・人間の一生には投機しては

いけない時が二度ある

投機できる余裕がない時と

その余裕がある時だ

・銀行は晴れの日に傘を貸し

雨の日に返せと言うのが仕事

・事前に予測できればよかっただろうが

私が得意とするのは後になってから

結果を振り返ることだ

・私には成功するチャンスはあった

のに気づくのが遅すぎた

マーク・トウェインには投資経験は

沢山あったが全て失敗の経験だった

老店員がベルに投資し大金持ちに

なっていて負け惜しみの言葉を

残す

詐欺師ジェームス・ペイジに何度も

騙されるが、自分の間違いを認めよう

とはしなかった

何もかも費やしたあげく負けを認める

状況を想像してほしい

投資の場合は特にそうだ

・ヘレンケラーは言った

「彼はネズミに一匹侵入されても

世の中の武器を全て使って対抗しよう

とする」

・大衆とは、その判断が何にも変え

がたいほど価値のある唯一の批評家だ

・59歳で借金を返すため世界中で

講演活動を始める

・投資を始める前に自分が耐えられる

損失の限界を決めておくことだ

下落率でも絶対金額でもいい

そうすることで感情的なこだわりより

ロジックに基づいて判断できる

ようになる


第4章天才の限界

ジョン・メリウェザー

ニュートンのIQは190ダーウィン

ホーキングを超えていた

しかし、それほどの頭脳を持っても

本能の餌食になることから逃れられ

なかった(南海泡沫事件)

ニュートンは一度利確したが、その後

再度買った所が天井だった

・大学教授の94%が自分のレベルを

平均以上と考えていた

・チャーリーマンガーは

「人生にとって鉄の掟はトップ1/5

に入れるのはわずか20%だけ」

と言った

IQ団体「メンサ」に入るのは

全ての知能検査でトップ2%

・メリウェザはLTCMを立ち上げ

ロバート・マートン

マイクロン・ショールズの

ノーベル賞経済学受賞者を雇い

金融工学カンパニーと説明

当初は資金も集まり利益を上げたが

出資者に利益確定した一部を返した

状態でレバレッジを効かせて

ポジションを建てた

含み損を抱えた時にも発生確率を

冷静に計算し予想最大損失を出したが

(3500万ドル)、実際は1日で

5億5000万ドル損失を出し破綻した

5分の2は本人の資産であったが

5習慣でなくなった

・運用資産が爆発的に増加すると

脳内でセロトニンが増える

その時の人の行動を把握できると

慢心していた

「自分たちは市場をわかって

いないかもしれないとは露ほどにも

思っていなかった」

【過度な自信と知性は危険な組み合わせである】


第5章何が自分に効くのかを見つけよ

ジャック・ボーグル

ブリストン大学の卒論に

「市場平均を超えると主張すべきでない」

毎年1.6%インデックスに負けている

事を発見

ゴーゴー時代にろくに考えもせず

流行に飛び乗った

「ゴーゴー」は株式市場における

ある種の運用手法を意味するよう

になった、自由、素早、活発

一度に大量かつ頻繁に売買するのが

特徴、この時代は手っ取り早く

儲ける事だできた

・インデックスファンドの生みの親

ボーグルは「テクニカル分析」に基づく

ファンドも手掛けていた

・過去30年でS&P500の上昇率11.3%

アクティブファンド9.7%だった

ウォール街はインデックスファンド

を受け入れていなかった

イデアはどこにでも転がっているが

どう実現するかが全てだ

2016年バンガードの資金流入

2890億ドル、モーニングスター

4000本の合計流入額と同じぐらい

ボーグルが始めてインデックスファンド

を作ったのは47歳の時、したがって

あなたが自分にフィットする投資

手法を見つけ出していない

としても決して遅すぎない

投資手法とは何度でも反復できて

プロセスを持っている

【大失敗を経験した投資とは

生涯にわたる自己発見の旅である】


第6章自分の道を踏み外すな

マイケル・スタインハルト

自分の得意分野を見極めたら

その範囲内にとどまるべきだ

自分の投資スタイルが市場から

見放されたりポートフォリオ

荒波に飲まれたりする時期がある

ユダヤ人の成人式13歳で株を始める

・スタインハルトは自社のポートフォリオ

に方針と合わない債権を発見すると

マネージャーを散々怒鳴りつけた

マネージャが「死んでしまいたい」

マイケル:「見ててやるよ」

・1994年FRB金利を0.25%引き上げ

債権が下落、スタインハルトの欧州債権

はさらに下落この大損失で精神的に

参ってしまう

私たちは市場の変動や投資リターン

をコントロールできないが

ボールをよく見て大きなエラーを

避ければ仕事の半分は達成できる

2008年米国株が40%下がった時

長期国債は26%上昇した

「行動ギャップ」はなくなること

はない

得意分野の広さは重要ではない

忘れてならないのは、その中に

居続けるという事だ

その分野に関する優れた情報源

にあたった上で小さく初めて

損失額の上限をしっかりと設定

しておく


第7章君は自分が思っているほど賢くない

ジェリー・ツァイ

能力と上昇相場を混同するな

帰属バイアスとは成功を自らの

能力によるものと考え失敗を外部

の「運の悪い」要素のせいと考え

る傾向である

1929–1932年株価は90%下落

1937年更に50%下がった

1930–1951年NY証券取引立会に

採用されたのはわずか8名

1920年代超人的な能力と崇められたのは

ジェシー・リバモアであったが

1960年半ばであればそれは

ジェリー・ツァイである

ツァイはフィディリティで驚くべき

新記録を打ち立てた

その後、マンハッタンファンドを創設

250万株売り出すつもりが

需要が10倍も多く2700万株を発行

人々はツァイが保有する銘柄を

推測する事をやめなかった

1969年上昇相場しか知らない

営業マンは打ちのめされる

早く上がった株ほど早く落ちた

ナショナル・スチューデント・マーケティング

の株価も同じツァイは同株を

122000株保有していた

1960年ハイリターンを狙った

投資家はリターンの事しかなく

リスクをほとんど考えなかった

ツァイは10試合は上手くやっていたという

しかしそれはレーンの溝に蓋を

してボーリングをやったようなもので

蓋が取り払われた時悲劇は起こった

【能力と上昇相場を混同するな】


第8章自信過剰にきをつけろ

ウォーレン・バフェット

賭け事でチケットカウンタで

掛け金を払った途端、自分の結論

に対して大きな自信を持ちはじめる

いったん自分の所有物になると

客観的思考ができなくなる

私たちのDNAには自信過剰に

なりやすい傾向がしっかり埋め込

まれている

・ある値(高値)を上回る確信95%

ある値(安値)を下回る確信95%

高値と安値の中間になる確率90%

高値・安値の外にある確率10%

であるが実際の株価は35%の期間

予想レンジを外れた

・バフェットの手紙は世界中の

投資家の必読の書となった

バフェットは再三、この様な

パフォーマンスはいつまでも

続かない、今後は損失を出す年も

出るでしょうと謙虚であるが

1993年デクスターシューズの

投資で大失敗をする

デクスターを株式交換で買収したが

当会社の価値は0ドル、株式交換

費やされたパークシャの現在価値

60億ドルである

買収直後はデクスターの事を褒めて

いたHHブラウンを率い

デクスター買収を仲介してくれた

クランク・ルーニーを信頼しきっていた

デクスタートップのハロルド

アルフォンドの能力にも全く疑いを

持たなかった

最後に「自分の判断に間違いない」

と自惚れていた

その後、自分の過ちを認め

「投資の大失敗の事例として

この件はギネスブックに載るに値します」

年次レターの中では「間違い(mistake)」

を163回使っている

・フォーブス400でトップを飾れたのは

保険会社ガイコ株を買った時

先に集めて後で払う(フロート)

ビジネスモデルのおかげで損害保険

は巨額の資金が手元に残る

・自分がなぜ投資をするのか

自分が何を本当に分かっているか

判断が間違っていたらどうするのか

自信過剰は人間の性である

私たちは時間をかけて何かを

考え抜くと行動や思考が落ち着き

衝動的な行動が抑制される

しかし、時間をかけすぎて

多くの情報を処理すると

自信過剰になってしまう

予定の行動をあらかじめ決めておく

【自分が間違った、自分の負けだ

と判断する基準を前もって決めておく】


第9章自説を引っこめろ

ビル・アックマン

「これは私のアイデアだ」と公言

すると他人から所有物の様に見える

世の中は常に変わるが私たちの見方は

それほど進化しない

間違っている証拠を見せられても

元の考えを曲げることは耐え難い

こうした性質は私達のDNAの根幹

に深く刻み込まれている

・アックマンはヘッジファンド

業界の歴史を振り返って見ても

突出して負けず嫌いである

Google

「ビル・アックマンハーバーライフ」

と検索すると18万件のリザルト

アックマンはハーバーライフ

の株を5%以上空売りする

大きな空売りは証券取引委員会に

報告義務はないが届け出た

自身のプレゼン

「大金持ちになりたいのは誰か」で

ハーバーライフがマルチ商法

と批判

「ハーバーライフの商品買ったことありますか?」

と確信的な質問

売上高総利益は80%のハーバーライフ

は商品を店頭で売っていない

集めたお金を商品提供に使わず

デストリビューターの懐に入る

チャンスがあれば億万長者になりたい

そこまで行かなくてもお金持ち

になりたいと思っている低所得

がまんまと騙されている

「ミリオネアチーム」という会員集団

MLMのトップライングループ)

に入るのは1%の数分の1にすぎない

事を知ったら誰もこのビジネス

をやろうと思わないと語った

・その後ハーバーライフの株価は

上昇して「ショートスクイズ」も

あり危険な状態となった

投資は金を儲けるために行うが

他人に語り始めると、そもそも

なぜ投資しているのかが

わからなくなってくる

アックマンは投資家の元本より

自分の名誉を守りたかった

「私は、いったん自分が正しいと

考えるとアメリカで最も忍耐強く

最も容赦のない人間になれる」

マルチ商法はなぜ非合法なのでしょう

マルチ商法が本質的に詐欺的だと

言われるのは、いずれ崩壊することが

必然だからです」

株価が上がってきても

「関係ありません、そのうち下がる

はずです」

2019年6月アックマンは

ハーバーライフから撤退した


第10章手痛い失敗が必要なこともある

スタンレー・ドッケンミラー

投資リターンと投資家のリターン

に差が生じる現象は行動ギャップ

として知られている

行動ギャップが蔓延するのは

マチュア投資家が平均リターンに

騙されるからである

うそぶく情報に惑わされ

「平均リターン」と「期待リターン」

と思うようになってしまう

・他人と比較しはじめると

悪いことが起こりやすい

とりわけ自分が頭がそんなに良くないのに

他人よりリターンを上げていると

「ファンダメンタルズとは

馬がどれだけ速く走れるかであり

期待とはその確率だ」

お気軽な投資家は良い会社は

良い投資先だと考え、他の

大勢も投資家も同じ見方をしてしまう

ドッケンミラーはソロスの愛弟子

クォンタムファンド引き継ぎ10年目

「攻撃的になる権利を得てる時は

攻撃的になるべきだ、が私の哲学

ソロス氏が口を酸っぱくして

言っていた事でもあります

大きな利益でスタートダッシュした

年はその勢いにのるべきです」

・30年に渡り年率30%のリターン

ビジネススクールを1学期で中退

ピッツバーグ・ナショナル・バンク

で23歳でファンドマネージャー

「18歳の若造を戦場に送り込むのと

同じ心境だ」と上司に買われる

1987年ドッケンミラーは押し目

ロングポジションを建てていた

ブラックマンデー抵抗線を割り

急落後の反発でランチタイムに損切り

ドテンでショートポジションに転換

その後、決済し2日後の上昇相場で

再びショート木曜日寄付きに利益確定

最終的に利益を出して終わった

1989年日本株のショート

私がかつて経験した最高のタイミング

1992年ボンド売りをソロスに相談

恐ろしいほど一方向の賭けだから

100%ではなく200%で賭けるべきだ

と指導を受け、10億ドルの利益を得た

1999年IT株の空売り失敗

出し抜かれたくないと思い参入したが

仕掛けたロングポジションは損失をだす

ベリサイン

2017年カンファレンスで金を買う

べきだと考えていたが金は下がった

・他人が儲けているのを羨ましいと

思った時は危ない

・ハイテク株での損失は

情緒不安定で自分を止められなかった

今度はあんなことはしないと

学びがあったかもしれません

でも、それは前からわかって

いたことです

【羨ましいと思った時は危ない】


第11章集中投資のリスク

セコイア

過去の実績から米国株のポートフォリオ

は年率8%のリターンを得られるはずだ

「金持ちになりたければ集中せよ

金持ちであり続けたければ分散せよ」

急成長株を見つけて集中投資すれば

レジェンドになれるが敗者にかけると

ビジネスを畳まなければならない

フルタイムで仕事をしている人は

少数の銘柄を調査したり監視したり

する時間がない、集中投資型の

ポートフォリオにはまず投資しない

・自分が良いと思って買った銘柄が

上がらないと自分が何か見逃した

と考えずに増し玉したくなる

・一つの会社を分析するのにセコイア

ファンドは10年かける時もある

パークシャは2010年までセコイヤの

大株主だった

・一つの投資方針を長く続けると

本当に大丈夫かと思う時がある

・バリアント株の失敗

バリアント株は不正を働いている

と報道され株価が下がったところで

株を買い増した、パークシャも

下げていたが同じように買い増し

バリアントはパークシャの足元

にも及ばない会社であった

バリアントは時価総額の90%を

失った

集中投資を考える時は行動を起こす前に

じっくりと考えるべきだ

第2のバリアントを買わないために

買おうとした時の自分の思考を

紙に書き出しておく、理由を書き

留めることにより心理バイアスを

緩和できる

楽しみと興奮を求めるのであれば

株式市場は非常に高くつく場所

になり得る


第12章最も癖になるゲーム

ジョン・メイナード・ケインズ

・億万長者になっても市場に心奪われて

いるのは山に登りたくて仕方がない

からだ

・投資家の心理と期待感はモデル化

できない

勝つ可能性が非常に高い馬でさえ

賭けの対象として適している場合と

そうでない場合がある、二つの違いは

たった一つ掛け率だ

・バフェットは賢明なる投資家の

8章、20章と一般理論の12章を読めば

他に情報収集する必要もないといい

ソロスは自分の事をケインズの様な

経済の革命者だと自惚れていた

レーニンの言うとうりだ

今ある社会の基盤をひっくり返すのに

通過の信用を失墜させることほど

さりげなくて確実な方法はない

金利が為替に与える影響や

賃金の変動と物価にの関係など

全ての要素が投資に及ぼす影響を

解明する事は困難だ

ケインズは10年でほとんどの

経済学者が一生かかる仕事を成し

たが短期市場の変動に対して

優れた成果を上げられなかった

ケインズは横柄で博識をひけらかす

事でよく知られていたが

大損を2回経験している

彼はマクロ経済の父であるが

彼の投資はミクロ経済を重視する

事で初めて成功した

「10年後の収益を予想するとき

私たちはそれに必要な基礎知識

がほとんどないか時には皆無で

ある事を認めなければならない

それは5年の予測でもそうだ」

「非常に低い価格で売る事は

高い価格で売り損なったことの

救済にはならない」

・投資の成功三原則

①今後一定期間予想される市場価格

本質的な潜在価格より安く、その時点の

他の候補と比べて割安なものを

慎重に選ぶ

②選別した資産を大量に

おそらく数年にわたって

購入が誤りだったと明らかになるまで

持ち続ける

③バランスのとれた資産

互いにリスクを打ち消しあう資産

保有する

・短期的に他の人を出し抜く事を

やめる

【厳密に間違っているより、おおむね

正しい方がよい】


第13章一度勝てば十分

ジョン・ポールソン

1988年ウイリアムポストは宝くじに

当選したが生活保護を受けていた

宝くじは100%運次第だが

投資の成功は幸運と優れたスキル

の組み合わせ

投資は煩悩と欲の熾烈な戦いだ

厄介なのは幸運を享受できる

立場に自分を置くと損失を被る

立場にも置かれる事だ

あぶく銭で遊びたくなるのは

自然の感情だからだ

・M&Aアービトラージとは

買収企業の株式の売却と

非買収企業の株式の購入を

同時に行う

2005年サブプライムローン

6250億ドルに達しローン総額の

5分の1を占めていた

CDSの買い手は売り手に一定の

手数料を支払いデフォルトになった場合

売り手が損失を肩代わりする

ポールソンはMBIAのCDSを買う

その後もCDSの手数料を払い

続けた

コンセンサスと逆に賭ける

お前は正気ではないと周りから

言われるぐらいに

・素晴らしい成功をしている時は

自分のエゴを抑えられない

成功を一度経験すると

同じ経験を何度もしたくて

たまらなくなる

【金持ちになるのは一度だけでいい

一生懸命働くか、もしくは強運で

トップ1%に入れたら、もう勝っている

のだからホームランを狙う必要はない】


第14章大きな損失に対処する

チャーリー・マンガー

投資家には忍耐力と自制心

大損してもパニックにならないだけの

胆力が必要だ

Amazonは株価が半分位なったことが

過去に三度ある

ネットフリックスは過去四度

Googleはわずかに一回だけ

問題を逆さまから見たり

逆行分析、思考方法を逆転

させて考えてみる

「難しすぎる事は別の案件に

うつる、これに勝るシンプルな

方法はない」

・釣具屋で「こんな紫や緑のルアー

で本当に釣れるのかい?」と聞くと

店員は「旦那、私の客は魚じゃないよ」

・投資家がトップクラスの人から

直接学べる事は、悪い時がないと

良い時もないという事だ

一年に2回や3回、50%下落しても

冷静に受け入れなければならない

大きなリターンを狙うと

そのリターンが数年間で一気に

消えるか、成功への過程で大きな

損失を経験する

バークシャは20%ドローダウンが

6回ある

知能指数の不足を補って余りある

気質上のアドバンテージを持つ

自分が売らざるを得ない局面に

追い込まれない様に全力を尽くす

ポートフォリオの60%以上を株式

につぎ込まないようにする

そうすれば半値になってもまだ

余裕があるはずだ


第15章後悔先に立たず

クリス・サッカー

認知バイアスで最も強力な感情は

後悔の念である

投資家は将来のシナリオを考える

時過去の経験に頼りすぎる

同じ知能だと感情的影響を受けない

場合がうまくいく

後知恵バイアスは後悔に発展し

後悔は判断ミスを呼ぶ

・ある行動をしなかった事を

後悔したくないので、その行動を

とる、一部を売却する事で軽減する

・100億ドル以上と評価されている

未公開株は8社しかない

起業直後の株は1000倍株が存在する

・サッカの投資4つのルール

①企業が出す成果に直接影響を

及ぼせる

②自分が関与する前から優れた商品

サービスを持っている、良いものを

さらに良くするのが狙い

③儲かるまで時間がかかってもいい

④誇りを持って本格的に関われる投資先

・ドロップボックスをGoogleドライブ

の様なものだと侮っていたが

時価総額100億ドルに近ずいている

スナップチャットの投資見送ったが

Z世代を中心に巨大なユーザー層

2017年で時価総額240億ドル

・後悔は極端に嬉しいか、極端に

悲しいか、つらいときに生まれやすい

・その株を持ち続けて株価が半分

になるのを見るのと、今売って

その後に株価が2倍になるのと

気分が悪いのはどちらか?

どちらも気分は悪いが利益が

消えていくのを眺めるのは

精神的にかなりつらい

大きな利益か損失がある時に

将来の後悔を減らす方法は

一部を売却する事だ


エピローグ鏡の中をのぞき込む

マイケル・バトニック

私は自信過剰で数多くの間違い

を繰り返してきたが、失敗期間が

短かった

当時パソコンの前に長く座っている

時間ははなかったのでオプションを

はじめた、売りではなく買っていた

ネットで情報を流しているトレーダー

の99.9%はハッタリやであった

・ギャンブラーの冷静さと霊能力者

の様な第六感と鉄の様な勇気を

持っていたとしても勝てるチャンスは

ほんのわずかしかない

・返済しなければいけない負債が

ある場合には投資をしてはいけない

誤りは投資に伴う必然的な

プロセスだ、それは誰もが通って

きた道だという事を思い出して

ほしい

偉大な人たちは失敗から学んで

成長するが

平凡な投資家は失敗によって後退する

 


失敗から学ばなければ何度となく

失敗はやってくる

成果を上げている人とそうでない

人の差は

「投資家個人の心の中の内的な対話が

できるか」

「自己をコントロールできるか」

によるものが大きい

この本に投資するわずかな金額で

数兆円の「失敗」から学びがある

ということだ

 


●本書から得られた新しい知識

・ライト・エアロノーティカル社

ライト兄弟の会社、株価は

8ドル〜280ドルに

普通株に転換できる優先株

議決権がないが配当が大きい

ヒューリスティック(経験則)は

予想や判断にバイアスをかける

ハックルベリー・フィン

マーク・トウェインの本で金儲け

のため出版が遅れた

・ウェブスター・アンド・カンパニー

マーク・トウェインの本の会社

・ゴーゴー時代(高度成長期時代)

・ETN(上場投資証券)

・バル・ミツワー(ユダヤ人の成人式)

・子供を一人育てるのには

233610ドルかかる15年前より41%

高い年率2.3%で増えている

・コントロール幻想:頻繁に取引すれば

自分の運命はコントロールできる

という考え

・アニマルスピリット:短期的な

思考に飲み込まれてしまう傾向

・ABX指数:サブプライムローン

価格を測定する指標

・後知恵バイアス:今から起きることに

手がかりなしで何が起こるか分かった

気になる

・エクスターナル・ホールセラー

金融機関の資産運用担当者とあって

なぜ自社の商品の資産をポートフォリオ

に組み入れる必要があるのか説明

する営業担当

インターナル・ホールセラー

エクスターナルの裏側として

スケジュールの調整や補助を行う

アシスタント

 


●本書に出てくる格言

賢くなるには三つの道がある

第一が最も高貴な道「反省」

第二が最も容易な道「模倣」

第三が最もつらい道「経験」だ

孔子

・どれだけの事を知っているかではなく

自分が知らない事をどれだけ現実的に

確認できるかだ

ウォーレン・バフェット

・他の人に適性があって

自分にはそれがない

そういうゲームでは必ず負ける

誰かが自分より速く儲けている

事を気にするのは大罪です

・経済学が人の行動と無関係という

事はありえない人の行動と関係

なければ、それは経済学ではない

ーチャーリー・マンガーー

誰かにあまりにも夢中になっていると

自分が当事者になってしまう

発明家たちを抹殺する方法の

本を書いたら9冊送ってくれ

・厄介なのは物事を知らない事ではない

実際は知らないのに知っていると

思い込んでいる事だ

マーク・トウェイン

石を一つ残らずひっくり返し

コロッケを一枚残らず焼き上げた

チャーチル

勝者が正しく行動すれば「勝者のゲーム」

敗者が失敗すると「敗者のゲーム」

ーチャールズ・エリスー

このゲームが地球上で最も癖になるのは

終わりがないからだ

「解明したぞ」と思った時は

新しいルールが採用されている

先物伝説のトレーダー)

ーポールチューダージョーンズー

 


●本書で得られた気づき

10年後の収益を予想するとき

私たちはそれに必要な基礎知識

がほとんどないか時には皆無で

ある事を認めなければならない

それは5年の予測でもそうだ

 


●今までの自分の考えと違ったところ

バフェットやドッケンミラーでさえ

大きな失敗をしていたという事

本書を読めば本当か?

と思う様なミスも沢山

 


●本書の内容で実行してみたい事

自分が凡人である事を強く認識し

帰属バイアスに陥らない様にする

投資に限らず失敗を書き起こす

癖をつける

行動する前に、なぜそれをやるのか

も書き起こす

後悔がない様に買うときは2枚以上

売るときは分散して

 

 

ビッグミステイク レジェンド投資家の大失敗に学ぶ

ビッグミステイク レジェンド投資家の大失敗に学ぶ