モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/11/20
- メディア: 文庫
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書名:モチベーション3.0
著者:ダニエル・ピンク
●本書を読んだきっかけ
大前研一氏の訳本であることと
書店の本棚で偶然見つける
●読者の想定
部下のモチベーションを向上させたい
会社の上役
イマイチやる気が起こらない人達
●本書の説明
・モチベーション1.0:生存を目的とする人類最初のOS
・モチベーション2.0:アメとムチ=信賞必罰に基づく
与えられた動機づけに基づくOS
・モチベーション3.0:自らの「やる気!(ドライブ)」
に基づくOS
人間の歴史がまだ浅い頃5万年ほど前は人間の
行動の基礎をなす前提はシンプルだった
それは生き残ることだ食料を集めるためにサバンナ
を歩き回る時や獣から身を隠す時まで生理的動因が
人間のほとんどの行動を決めていた
この初期のOSが「モチベーション1.0」である
人間が村社会を形成したりするにつれ単純なOS
では対処できなくなった
その結果、新しいOS「モチベーション2.0」が生まれた
これは平たく言えば報酬を求める一方
罰を避けたいという動機づけで
言わばアメとムチの動機づけである
21世紀に入ってからモチベーション2.0は
ほとんど機能していないということが判明した
アマビルはこれを創造性に関する「内発的動機づけの法則」
と呼び「内発的動機づけは創造性につながり
外発的な動機づけは創造性を奪う」と主張した。
モチベーション3.0」の3要素
①自オートノミー律性自律性は個人の
パフォーマンスや姿勢に強い影響を与える
最近の行動科学の分野の研究で自律的な
モチベーションによって生産性が上がり
精神的健康に改善が見られた
①マスタリー(熟達)
3.0は積極的関与を求める
それだけがマスタリーすなわち物事に熟達
することを可能にする
人が自分の能力に対して抱く「信念」が
マスタリーの内容を決定づける
人は知能に関して2つの異なる観念を抱いている
「固定知能観」を抱く人は、知能は限られた量
しかなく増やせないと考える
「拡張知能観」を抱く人は知能は努力で伸ばせる
と考える
この2つの知能観は努力について全く異なる
対応を示す拡張知能観にとって努力は肯定的だ
能力は鍛えられると考えるので
努力を向上の手段とみなす
③目的
ロチェスター大学の卒業予定者に
人生の目標を訊たずね卒業後の一定期間
追跡調査した結果
学生の中には「外発的抱負」(金持ち、有名になりたいなど)
「利益志向型の目標」を抱く者もいた
一方
内発的抱負(他人の人生の向上に手を貸し
自らも学び成長したい)
「目的志向型の目標」を持つ者もいた
この学生たちが卒業して現実の世界へと
羽ばたいてから1、2年後に
その足取りを追った
学生時代に目的志向型の目標を持ち
それを成し遂げつつある者は大学時代よりも
大きな満足感と幸福感を抱いていた
満足感を得るためには目標設定だけでは
十分ではない
正しい目標の設定が必要だ
これを理解できなければ良識ある人でも
自滅の道をたどる恐れがある
深夜まで働き続けられるほどの意欲を喚起
したのは利益の追求はもちろんのこと
目的が要因となっていた
●本書から得られた新しい知識
外的な報酬と罰(アメとムチ)はアルゴリズム的
な仕事には効果を発揮するがヒューリスティック
な仕事には、むしろマイナスに作用する恐れがある
靴のオンライン販売のザッポスは
カスタマーサービス担当者と顧客の通話を
モニタリングしない
担当者は各自のやり方で電話に応対する
彼らの仕事は顧客の役に立つよう対応することで
その手法は各担当者に任されている
自然食品のスーパー、ホールフーズでは
人材の採用を各部門の従業員が行う
候補者は30日の試用期間の間
チームと一緒に働く
試用期間終了後、従業員たちが
その人物を採用するかどうか投票する
トムズ・シューズという米国の会社は
キャンバス地を用いたフラットシューズを
販売し誰かが靴を1足購入するたびに
同社は発展途上国の子供たちに新しい靴を
1足贈っている
●本書に出てくる格言
●本書で得られた気づき
高邁な目標にために働く時
人の生産性は上がる、だからこそ
崇高な目標設定が必要である
また、単にお金を儲けたいという目標も
アリではあるが幸福度において
見劣りするし資本主義のワナに
ハマりやすい
●今までの自分の考えと違ったところ
●本書の内容で実行してみたい事
高邁な目標を設定する
モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか (講談社+α文庫)
- 作者: ダニエル・ピンク,大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
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