思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■THE TEAM 5つの法則を読んで

 

THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

 

 

書名:THE TEAM 5つの法則

著者:麻野耕司

 


●本書を読んだきっかけ

Amazonランキングと書店での

ランキングも高かったため

 


●読者の想定

何かしらの組織を運営している人

リンクアンドモチベーションの社員

就活生

 


●本書の説明

西洋では物事は要素によって分割する事で

理解できるという「要素還元主義」の考え方

が発達していて西洋医学においても悪くなった

臓器を手術で取り除き病気を治すという

行為にも表れている

物事の要素、つまり「個」に注目する

一方東洋では物事の成否は要素と要素の

関係性に左右される「関係性世界観」

の考え方が発達し臓器と臓器をつなぐ

血流を漢方の考え方で良くする事で

病気にかかりにくくする

物事と物事の関係「個と個の繋がり」

に注目する考え方である

チームの法則は

・Aim(目標設定)

・Boarding(人員設定)

・Communication(意思疎通)

・Decision(意思決定)

・Engagement(共感創造)

から構成されている

本書では共通の目的を持った2人以上の

メンバーがいる集団をチームと呼ぶ


(1)Aim(目標設定)

目標を適切に設定するのが良いチームだ

どの様な目標を設定するのか?を定める

事により力を注ぐ

・意義目標=OKR(Objectives and Key Results)

チームにブレイクスルーが起きやすい

例)日本全体のチーム力を高める

・成果目標=MBO(Management By Objectives)

例)10万部売る

・行動目標=振り返り評価

ブレイクスルー起きにくい

例)「チームの法則」事例を交えわかりやすく伝える

本を作る

ビジネスにおける目標設定は

行動目標→成果目標→意義目標と

時代とともに重視される目標が変化してきた

意義目標を全てのメンバーが意識し

自発的に行動し成果をあげるチーム

づくりが求められている


(2)Boarding(人員設定)

誰をバスに乗せ、誰をバスから下ろすか

チームタイプを「環境の変化度合い」の大小

「人材の連携度合い」の大小で分類

チームには最適解がある

第1象限:サッカー型

変化大、連携大

メンバー選びは出口にこだわる

流動的なチームになる

異なるタイプの能力を持った人材を集める

(多様性)

例)スマホアプリの開発チーム

第2象限:柔道団体戦

変化大、連携小

似たタイプの能力を持った人材を集める

一人一人自己完結して取り組む

例)生命保険の営業チーム

第3象限:駅伝型

変化小、連携小

似たタイプの能力を持った人材を集める

一人一人自己完結して取り組む

例)メーカー工場の生産チーム

第4象限:野球型

変化小、連携大

メンバー選びは入り口にこだわる

メンバーはあまり入れ替わらない

異なるタイプの能力を持った人材を集める

(多様性)

例)飲食業の店舗スタッフ


ゴッドファーザー型チームはメンバー固定で

変更はないが、オーシャン11はメンバーは

ミッションの都度、適材適所で入れ替える


(3)Communication(意思疎通)

事前にルールを決めておく事で

コミニケーションにかかるコストを減らす

事ができる、ただし、あまり細かく決めすぎると

効率や効果は下がる

チームのコミニケーションは少ない方が良い

チーム設定のポイント

What:ルールの設定粒度

ルールが少ない↔︎ルールが多い

飲食店や接客サービスはルールが多いほど

有効

Who:権限規定のルール

メンバーが決める↔︎チームで決める

Where:責任範囲のルール

個人成果に責任を負う↔︎チーム成果に責任を負う

How:評価対象のルール

成果を評価する↔︎プロセスを評価する

成果を評価するのかプロセスを評価するのか

飲食店スタッフはプロセスを評価する

When:確認頻度のルール

確認が少ない↔︎確認が多い


世の中のコミニケーションツールは

何を伝えれば良いかのコンテンツ(内容)

に着目したものが多いが

どの様なコンテンツを出しても

チームメンバーの感情が動かなければ

メンバーは動いてくれない

チーム内のコミニケーションに無駄が

あってもいい

コミニケーションは誰が伝えるのかが

重要である

チームメンバーの「経験」「感覚」「志向」

「能力」を「相互理解」していれば

伝え方が変わってくる

例)このリーダーのアシスタントをやってほしい

あなたは学生時代のサークルでサブリーダーを

やっていて(経験)とても充実したと言っていたよね

(感覚)きっとこの仕事も楽しんでできる

と思うよ

水平質問:相手の経験の全体像を知る質問

垂直質問:相手の経験だけではなく感覚まで

掘り下げる

相手の「経験:X軸」「感覚:Y軸」にした

「モチベーショングラフ」を描いてもらう

モチベーションタイプ4つ

①アタックタイプ(達成支配型欲求)

自力本願でありたい、成功を収めたい

周囲に影響を与えたい、意志薄弱な状態や

人の依存を避けたい

「勝・負」「敵・味方」「損・得」

言われて嬉しい言葉「すごいですね」

②レシーブタイプ(貢献調停型欲求)

人の役に立ちたい、平和を保ち葛藤を避けたい

中立的な立場でいたい、戦いよりも調和

「善・悪」「正・邪」「愛・憎」

言われて嬉しい言葉「あいがとう」

③シンキングタイプ(論理探求型欲求)

様々な知識を吸収したい複雑な物事を

究明したい勢いだけで走ったり

無計画な状態を避けたい

「真・偽」「因・果」「優・劣」

言われて嬉しい言葉「正しいね」

④フィーリングタイプ(審美創造型欲求)

新しいものを生み出したい自分の個性を

理解されたい非凡でありたい同じことの

繰り返しを避けたい

「美・醜」「苦・楽」「好・嫌」

言われて嬉しい言葉「面白いね」


ポータブルスキル3

①対自分力

外交的スキル↔︎内向的スキル

外交的スキル:「決断力」「曖昧力」「瞬発力」「冒険力」

内向的スキル:「忍耐力」「規律力」「持続力」「慎重力」

②対人力

父性的スキル↔︎母性的スキル

父性的スキル:「主張力」「否定力」「説得力」「統率力」

母性的スキル:「傾聴力」「受容力」「支援力」「協調力」

③対課題力

右脳的スキル↔︎左脳的スキル

右脳的スキル:「試行力」「変革力」「機動力」「発想力」

左脳的スキル:「計画力」「推進力」「確動力」「分析力」


コミニケーションがうまくいかない理由の

多くは「自分と他人は同じ」という前提で

コミニケーションを取ってしまうことにある

Googleは「心理的安全」を重視した組織運営

心理的安全4つのポイント

①無知だと思われる(Ignorant)

「こんなことも知らないのか」

率直質問

「聞いてもいいんだ」

②無能だと思われる(Incompetent)

「こんなこともできないのか」

失敗共有

「間違ってもいいんだ」

③邪魔だと思われる(Intrusive)

「今のいう意味あった」

発言促進

「言ってもいいんだ」

④批判的だと思われる(Negative)

「それは絶対違うでしょ」

反対意見

「人と違っていいんだ」


今の時代はルールよりもコミニケーション

によって臨機応変にチームメンバー同士の

連携をはからなければならない

これからの企業は中途採用、派遣、外国人

が増え「あ・うん」の呼吸は通じない

ピクサーはアウトラインを作るときも

1人では考えず信頼できるメンバーと

ディスカッションして作る

「ブレイントラスト会議」は妥協を排除

するためスタッフが制作中の作品を

相互評価している


(4)Decision(意思決定)

チームとして迅速に、また適切に意思決定

をする

議論や検討を始める前にどの意思決定を

用いるか決めておく

意思決定には3種類

①独裁

チームの誰か一人が意思決定

決断速度(早い)納得度(低い)

②多数決

チーム全員の投票

③合議

全員で話し合って意思決定

決断速度(遅い)納得度(高い)


KT法

「状況把握」「問題分析」「決定分析」

潜在的問題・潜在的好機分析」の4つで構成

決定分析では選択肢を選ぶ基準を出す

次に選択肢に優先順位をつける

最後に優先順位の高い選択基準に合致する

選択肢を選ぶ

チームによる合議をスピーディーに

再現性を持って進めるために

選択肢同士ではなく、まず選択基準と

優先順位を決めるべきである


独裁の意思決定は様々な意見を聞いた上で

決める

意思決定者は反対や孤立を恐れず1人で決めよ

しかし、メンバーは意思決定者を孤独にするな

「チームの意思決定の成否は、決断後の

メンバーの実行度合いで決まる」

影響力5つの源泉

①専門性「すごい」

②返報性「ありがたい」

③魅了性「すてき」

④厳格性「怖い」

⑤一貫性「ぶれない」


(5)Engagement(共感創造)

動機とは行動を引き起こす意識的、無意識的原因

全てのチームメンバーがモチベーションに

左右される

チーム作りに大切なのは

「チームの活動に参加しチームとしての

成果に貢献する行動を選ぶ」

エンゲージメントは婚約ですが

「チームメンバーの結びつき」と捉えると

イメージしやすい

購買意欲を高める4P

Product(製品)Price(価格)

Place(場所)Promotion(広告・宣伝)

エンゲージメント高める4P

Philosophy(理念・方針)

ディズニー

Profession(活動・成長)

マッキンゼー

People(人材・風土)

リクルート

Privilege(待遇・特権)

全ての要素を高める必要はないが

どれかを軸にすることにより

何に共感してメンバー達はチームで活動

しているのか


エンゲージメント=

報酬・目標の魅力(やりたい)×達成可能性(やれる)

×危機感(やるべき)

上式メンバーのエンゲージメントを高める

方程式をチームに埋め込む事が大切

企業が存続、発展していくため

「商品市場」「資本市場」「労働市場

の3つの市場から選ばなければならない

サービス産業が増えていくにつれ

労働市場の重要性は高まっている

今は資金不足より人手不足

これからの時代のチームは金銭報酬

や地位報酬だけでなく感情報酬を重視

しなければいけない


当事者意識が高められる仕組みを

チームの中に埋め込む

そのためのポイント

①人数:少ないほどいい

②責任:責任の所在を明確

③参画感:自分も関係している感

サイバーエージェントでは「あした会議」

役員合宿で社長に新規提案する

チームの中に「議論」を適切に埋め込む

人は物事に対する態度を自らの意思だけ

でなく周囲の態度によって決める

という「日和見主義」的な面を持つ

雰囲気をマネジメントするには

「スポットライト」

チームのある態度のメンバーに光をあてる

インフルエンサー

影響力の強いメンバーに個別に声掛ける

チーム内で誰が基準を満たしているのか

を共有する、良い例として阪神タイガース

金本選手はチームの基準を変えた

あの人よりやっているではなく

チームの基準を決めること


リンクアンドモチベーションの哲学

モチベーションエンジニアリングで

組織に変革の機会を提供する


偉大なチームには法則がある

 


●本書から得られた新しい知識

モチベーションクラウド

リンクアンドモチベーションが開発した事業

組織改善クラウド


カラーバス効果

人間はある目的を意識すると、その目的

に関連する情報をそれまで以上に認識

するようになります


7ーMinute

JR東日本のサービスで終点で停止した

新幹線の車内を7分で清掃する

「さわやか、あんしん、あったか」

が行動目標、フランスの鉄道大臣が

あの清掃チームを持って帰りたいと言った


1on1

上司と部下1対1の面談

日本ではヤフーが導入

相互理解、心理的安全重視

チーム内のコミニケーションの重要性

が増している


悪魔の代弁者

ケネディ大統領はわざと異論を唱える人を

側近に二人置いて新しい提案の弱点を

徹底的に分析させキューバ危機の

回避に繋がった


社会的手抜き

農学者マクシミリアン・リンゲルが提唱

したことからリンゲルマン効果ともいう

集団が大きくなると一人当たりの

パフォーマンスが落ちる


F1レースはコンマ0.1秒を争うが

どの車もピットインする


チームとグループの違い

グループ↔︎チーム

目的:情報共有↔︎集団的な業績

相互影響:消極的↔︎積極的

説明責任:個人的↔︎共同的

メンバーの能力:バラバラ↔︎補完的

ティーブンPロビンス


心理的安全

責任「大小」(X軸)心理的安全「高低」(Y軸)

第一象限:学習

第二象限:快適

第三象限:無関心

第四象限:不安

エイミー・C・エドモンドソン


集団的凝縮性を高める

①集団の目標が魅力的

②集団の目標が自分の目標と受容

③メンバー間の対人関係が良い

④集団が外部から高い評価を受けていると

メンバーが認識している

レオン・フェスティンガー

 


●本書に出てくる格言

誰をバスに乗せるか

最初に人を選び、その後に目標を選ぶ

ージムコリンズー

「士は己を知る者の為に死す」

晋の智伯は趙の嚢子に滅ぼされたが

臣であった予譲は命がけで仇討ちを

企てる、自分の能力を理解し登用して

くれた恩を返そうとした

故事成語

どの国も経済発展の後に民主主義があり

民主主義によって経済が発展することはない

志を持てば人気取は必要ない

ーリー・クワンユーー

 


●本書で得られた気づき

本書の主題ではないのだけれど

リークワンユーの

「志を持てば人気取は必要ない」

という言葉に感銘受けた

 


●今までの自分の考えと違ったところ


●本書の内容で実行してみたい事

まずは人生の目的、意義を持つことから

始めるしかない

 

 

THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)