思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■働かないアリに意義がある を読んで

 

働かないアリに意義がある (中経の文庫)

働かないアリに意義がある (中経の文庫)

 

 


書名:働かないアリに意義がある

著者:長谷川 英祐

 


●本書を読んだきっかけ

タイトルが何と言っても刺激的


●読者の想定

組織についてアリからヒントを得たい人

ちょっとした雑学を得たい人


●本書の説明

アリの社会と人間の社会を対比しながら

書かれているが

結構似ているところがあり面白い


第1章

・7割のアリは巣の中で何もしていない

・ほとんど働かないアリもいる

・ハチもアリも若いうちは内勤で

年を取ってから外回りの仕事に就く

・同じ仕事をしていてもアリの熟練度が

上がるわけではない

・大きなコロニーのアリは体のつくりが雑

・道を間違えるアリのおかげで餌までの

ショートカットが見つかる場合がある

・兵隊アリは餌を噛んで分割するために存在し

実際の戦闘では逃げる


第2章

・ハチやアリには刺激に感応する個体差がある

・個性があるから仕事の総体が満遍なく回る

・仕事が増えると働かないアリも働く

・働かないアリは鈍い「働けないアリ」である

疲労という宿命がある限り、働かない

待機アリがいる方が長期間存続できる


第3章

・真社会性生物は血縁を助けることが

自分の遺伝子を将来に残せる

・利他的行動の理由づけ「4分の3仮説」

妹の血縁は4分の3である

・一部の蟻や蜂のワーカーのオスの

価値はメスの3分の1

・群れることの根拠を、群れることの

相乗効果で説明するのが「群選択説」

・人間の滅私奉公も、将来的な報いを

期待する生物としての進化


第4章

・ある種のアリのコロニーは働かないで

自分の子を増やし続けるフリーライダーがいる

フリーライダーが増えすぎると

そのコロニーは滅びるが、滅びたコロニーは

通常のコロニーに戻る

・コロニー同士混ざった場合後継の幼虫がいると

全滅させられる

・交尾をしても自分のクローンと配偶者の

クローンしか生まないアリがいる


第5章

・群にはメリットとデメリットがある

・多様性がないと伝染病に弱いし分業も

スムースに行かない

・利己者の圧勝を防ぐため集団内の

構造が必要である


第終章

・どのような進化が起こるのかの予測は

理想的な集団でしか成立しない

・理論には前提とする仮説があり

仮説が棄却されれば理論は役に立たない

・まだ見つかっていないことを示すのが学者の仕事

・説明できないものはどうしても説明できない

 


●本書から得られた新しい知識

琉球王国は生き延びたがアイヌは実質

絶滅させられた

琉球は軍隊を持って国家構造があったが

アイヌは部族の集まりだった


ハミルトンの法則

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brーc>0

b=助けられる側の利益

r=血縁度

c=助ける側が利己的に行動した場合のメリット

 


●本書に出てくる格言

草枕

智に働けば角が立つ

情に竿させば流される

意地を通せば窮屈だ

とかく人の世は住みにくい

夏目漱石


●本書で得られた気づき

アリの社会を本書ではコロニーと書いていて

タダ乗りのアリが同じコロニーに住む

場合もあり(ライダー)それが増えると

コロニーが滅びる


人間社会でも同じようなことが

特に官公庁に多そうだと思った

 


●今までの自分の考えと違ったところ

・女王アリは複数のオスと交尾し

複数の遺伝子を残す

・アリは未受精の卵がオスになる

・兵隊アリより普通の働きアリが戦闘に参加する

 


●本書の内容で実行してみたい事

タダ乗りの人に注意する‼️

 

 

働かないアリに意義がある (中経の文庫)

働かないアリに意義がある (中経の文庫)