思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■お金のむこうに人がいる を読んで

 

 

書名:お金のむこうに人がいる

著者:田内 学

 

●本書を読んだきっかけ

読書会の課題本に設定された

ため。

 

●読者の想定

小学生でも理解できるほど

わかりやすく解説されていた

 

●本書の説明

はじめに 経済の専門用語は「ごまかす時」

使われる

・専門家が専門用語を使うのは

相手をごまかそうとするときだ。

自分をごまかしながら考える人はいない

・経済は、お金ではなく人を中心に

考えないといけない。

経済の主役は言うまでもなく人だ

誰が働いているのか、そして

誰が幸せになっているのか。

人を中心に経済を考えれば経済を

直感的に捉えることができる

「経済の問題は、専門家だけに任せる

ものではない、自分も考えよう。

そのほうが未来の社会はずっと

良くなる。」

 

第一部 「社会」は、あなたの財布の外にある

・働く人がいなければ、お金は

力を失う。

自分の財布の中のお金だけ見て

暮らしていると、登場人物は自分

だけになる。社会の話が自分と

切り離された話になり

「お金さえあれば生きていける」

と錯覚してしまう

 

第1話 なぜ、紙幣をコピーしてはいけないのか?

・1万円札自体に価値はない

「みんなが使っているから」

「みんなが価値あると信じているから」

と言うシンプルな理由で使って

いる人がほとんど

・すべてのチケットに共通するのは

「将来の約束」だ

日本銀行券も発行した日銀から

すればマイナスの価値を持つ

・金の預かり証が現在の紙幣に

近づいていった。

法律が変わり紙幣と引き換えに

金を渡す義務を無くした

そして、金の代わりに日本国債

保有するようにした、新たに

10兆円発行すれば、その紙幣で

新たな国債を10兆円購入する

僕たちは「脅されている」のだ

それが税金である、税金は

円貨幣で払わないといけない

滞納すれば国税庁の人が徴収に

やってくる。払わなければ

刑務所に入れられる

この法律があるから僕たちは

円を使う。

・明治時代に突然貨幣が普及し始め

「円の普及」を大きく後押ししたのは

1873年の地租改正、需要なのは

「税金の支払いを円貨幣でしか

認めなくなった」

・租庸調という制度では

米や綿布、絹布でも税が納め

られて市場では自分の欲しい

ものと交換できた。

・集められた税は

「みんなのために働く人たち」に

支払われる。

・紙幣自体に価値はないが、

税金というシステムで一人ひとり

にとっての価値が生まれ

そして、紙幣を手に入れるため

みんながお互いのために

働くようになった。

・紙幣をコピーしてはいけないのは

「みんなが支え合って生きて

いけなくなるから」だ

 

第2話 なぜ、家の外ではお金を使うのか?

・新国立競技場は総工費3000億

円以上下かかることが判明

ピラミッドはすべて人手の

工事で、その費用は4兆円に

跳ね上がる。

4兆円かけた建造物は地球上に

存在しない、宇宙には

国際宇宙ステーションが4兆円

の建造物

・エジプト王は命令のもと、莫大な

数の労働者を働かせて作り上げた

必要なのは予算確保ではなく

労働を確保することだった

・100g500円のステーキは

0円の自然資源と、合計500円

の人件費や利益に行き着く

・「すべてのモノは労働によって

作られる」

・王の命令は交渉だ、命令に背くと

大変なことになるのは誰も知って

いた、現代では絶対的な権力が

なくても言語の伝わらない外国

にいても、相手が提示した価格

さえ支払えば他の人に働いてもらう

・欲しいものを手に入れるとき

やるべきことは2つ

①売ってくれるお店や働いて

くれる人を選ぶ

②自分の財布の中のお金を相手の

財布に流す。

・お金を流せば、自然に労働が

集積され、どんな複雑なものも

作り上げることができる。

これがお金のコミニケーション

「伝達力」である

家の外では、見知らぬ人に働いて

もらわないといけないから、

お金を使う。

・コミニケーションをお金に

任せると、働く人が徐々に見えなく

なる。

・金を手に入れるのに必要な物は

権力からお金に変わったが、

誰かの労働力が必要なことは

変わらない。

あなたが消費しているのは、

お金ではなく、誰かの労働力だ。

モノが手に入るのは誰かが

働いているからで、お金は

交渉に使われているだけで

必要不可欠ではない。

家の中では普通は必要ない

・「モノを作る」とは

「何かの問題を解決する」という

表現の方が正確だ

・技術革新など生産の効率化に

よって僕たちが受けている恩恵は

材料費や原価が安くなること

ではなく「労働が節約できる」こと

・「働き方革命」は仕事を増やす

原因を作っているのは消費者で

意識を変えないと自分自身の

首を絞めることになる

生産者だけが悪いのではない

価値判断に自信を持てなくなった

消費者のせいでもある

自分にとっての価値がわかれば

損することはないし、損している

と感じることはない。

僕たちは、自分にとっての価値

自分の幸せに向き合わないと

いけない。

 

第3話 価格があるのに、価値がないものは何か?

・買い物で得をしたかどうかは

あなたの感じる価値で決まる

支払った価格に込めた期待より

あなたが価値ありと感じれば

得したと感じられる。

自分がそれだけ満足したか

ということである。

そして。効用は人によって違う

どんなに価格が高くても、

あなたにとって効用がなければ

意味がない。

・モノを「売る時の価値」が

「価格」である。

売る人にとっては受け取るお金

ことを考えれば良いから

重要なのは価格になる

・「効用」と「価格」という

2種類の価値の存在が僕たちを

惑わせる。

・社会全体の価値について考える

時は客観的な評価が必要な場合

価格を価値と考える

「経済的価値」「資産価値」などは

すべて「価格」を意味している

・効用を測定することができない

から、価格というモノサシで

とりあえず代用している

・ところが、マーケティング

ブランディングの名の元に

「価値の水増し」を行う人たちも

存在する。

・価値のことばかり考えると

自分にとっての効用が二の次

になる。

価格の高い商品を安く買う

ことだけになる

・「定価が価値だ」と信じていると

生産者はそんなに効用の高い

商品を作っても「お買い得」とは

思ってもらえない。

・一人ひとりの消費者が、価格

のモノサシを捨てて、自分に

とっての効用を増やそうと

しないと、生産者も消費者も

幸せになれない。

・喜んで働いてくれる人には

お金による交渉はない。

働きたくない人に働いて

もらう時ほど、強い交渉が

必要になる、結果として価格

が高くなる。

価格の高さは

「どれだけ働きたくないか」を

表している。

・みんなが他の人のために

喜んで働くなら価格は存在

しなくなる。

・価格の大きさは効用の大きさか?

①本当は休みたい

休日料金

②得意じゃない

生産効率の上昇

③もっとお金が欲しい

マーケティング

④評判が良くて忙しすぎる

需要と供給の調整

価格と効用の相関あり。

・お金を払って働いてもらう

場合にだけ価格が存在する。

以降は「価値」は「効用」と示す

・「価値」を決めるのは、

あなた自身である。

・高価なワインはいいところを

たくさん持つが安価なワインは

1個か2個の良いところがある

安価なワインの良さがわかる人は

たった1〜2個の良さに気づく

ことができる幸せな人だ

・お金の向こうに人がいる

あなたを幸せにしている人が

必ず存在している。

・みんなが働くことで、

みんなが幸せになる。

これこそが本来の「経済」の目的

・経済の羅針盤では

「誰かが働いてモノが作られる」

「モノの効用が誰かを幸せにする」

の2つが何より重要だ。

 

第4話 お金が偉いのか、働く人が偉いのか?

・お金だけ見ていると

お金が問題を解決していると

錯覚してしまう。

・僕たちは異なる2つの軸から

経済を眺めている。それは

空間軸と時間軸だ

・お金が存在しない時代は

「労働を貯蓄すること」が困難

だった。

・お金自体に効用はないが

お金を使うことで得られる将来

の効用を想像して、お金に価値

を感じている。

・財布の中だけ見ていて

「自分ひとりの世界を生きている」

と感じていると、みんな別々

の世界を生きているものと

思ってしまう。

全ての人がお金を使うと

働く人がいなくなる。

働く人がいなければ、お金の

力は消えるのだ。

・昔の人は「休むためにお金を貯める」

という発想はなかった、他の人

が働くことで自分の生活を

支えていることを実感していた

現在では、多くの労働をお金で

買うようになった

・タダで働く時代は目的はお金

ではなく相手の幸わせだった

ほとんどの労働に価格がつくと

労働の目的は、お金と切り離せ

なくなった

・現在のあなたがお金を使えるのは

同じ空間の中に働いてくれる人が

いるからだと考える。

その人たちが働くことによって

あなたの生活が豊かになる

現代社会においてのお金は、

他の人の存在を隠す「壁」の

ようになってしまった

・「誰が働いて、誰が幸せになるのか」

を考えれば良い

 

第二部 「社会の財布」には外側がない。

・社会全体の目的として

お金を増やすことは正しくない

新たに紙幣を印刷しない限り

全体のお金の量は増えない。

ところが社会の財布には外側が

存在しない。

 

第5話 預金が多い国がお金持ちと言えないのはなぜか?

・現在、日本で発行されている紙幣

つまり、現金の量は約120兆円

それ以上に現金が増えるはずがない

だけど

「預金という信用創造によって

お金が増える」

「預金」には金融最大のトリック

が隠されている

・銀行の主な役割2つ

①預金者から預金を集める

②お金が必要な人にお金を貸し付ける

・僕たちはお金を銀行に「保管」

してもらっているのではない

貸しているのだ。

僕たちの預金残高は、銀行が

借りている預金残高でもある。

預けているお金をいつでも

取り出せるから、僕たちは

お金を貸しているのではなく

保管していると信じてしまう

・紙幣の発行量以上に現金は

増えない、それ以上に現金を

増やすには。、金庫の外の

現金を増やすしかない。

現金を引き出すと預金残高自体

が減ってしまうから

信用残高を減らさずに金庫の

現金を外に出すには銀行が

貸付をするしかない。

銀行が預金残高を増やすには

誰かに借金をしてもらうしかない

貸付と預入、これを繰り返す

ことにより120兆円しかない

現金が12000兆円以上の

預金を作り出した

・個人と企業の預金が1253兆円

あるということは、銀行が

1253兆円も借金している

ということ、そのほとんどは

又貸しされている

・僕たちが預けているお金は

1800兆円ほど、その裏には

借金の合計額も1800兆円

存在する。

日本の預金が多いのはお金持ち

ではなく借金が多い、貸し借りを

大きく膨らませてるだけだ

最も借金を膨らませているのは

日本政府で1000兆円を超える

政府の借金の話は「アリとキリギリス」

とは違う、日本政府の借金が

増えたからこそ個人や企業の

預金がここまで増えている。

コロナ対策では12兆円の

お金が銀行の金庫の裏から

出ていった、そのお金は配られ

表扉から再び銀行の金庫に

入り、僕たちの預金は増えた。

別ルートでは12兆円以上の

お金が配られていた、直接

配ったのではなく企業の借金

を増やしたのだ。

多くの企業が倒産を免れ雇用を

維持することができた。

無利息で政府が企業に貸した

借金があったからこそ国中の

預金は確実に12兆円増えた

・預金を増やすことは貸し借りが

増えているだけで、お金自体が

増えているわけではない。

社会にとって重要なのは

お金を増やすことではなく

お金を流すことだ。

・何を作って誰をどのように

幸せにするかは、僕たちの

お金の流し方次第だ。

・証券会社は錬金術を持って

いると言われるが半分正しい

残りの半分は同時に金融負債

を生み出している。

・社会全体ではお金という形で

何らかの価値を増やすことは

できない。

 

第6話 投資とギャンブルは何が違うのか?

・年間の株式売買のほとんどは転売

株式投資の99%はギャンブル

・正規に販売されたチケットと

転売チケットは違いは、お金が

流れていく先だ

2020年日本株の年間売買高は

744兆円、一方で証券取引所

を通して会社が株を発行して

調達した資金は2兆円にも

満たない、コンサートでいえば

主催者が売ったチケットは

2兆円で転売されたチケットの

取引量が744兆円

あなたが投資したと思っている

そのお金は、株を転売してくれた

人の生活に使われ、会社の成長

には使われていない

そして、この転売はギャンブル

でしかない。

果実を実らせて分け合うのではなく

増えることのないお金を参加者の

中で奪い合っている

僕たちの生活にとって重要なのは

会社のもたらす効用だ、紅葉が

増えれば会社は儲かり株主への

配当も増える。その結果として

株価が上がることもある。

それは結果であって、経済の

目的ではない

・不動産も同じく利便性が増えて

価格が上昇しているのであれば

喜ばしいが、この10年で東京の

利便性が40%も増えたか?

資産価格が上がって喜べるのは

自分が使っていないモノを転売

目的で保有している人たちだ

だから投機をする人は自分が

住まないマンションを買う

・コロナ時もマスクの買い占めた

人達の資産価値は増えたが

多くの人たちから効用を奪った

・投機というギャンブルをする

ぐらいなら、そのお金を銀行に

眠らせておいた方がまだいい

・投資とはなにか?

「将来のためにお金や労力を使う」

投資をする場合は、その事業の

「収益」と「費用」を比べて購入

するかどうかを決定する

収益と費用を比べることは

その事業が将来もたらす効用

とその事業に現在費やされる

労働を比べることでもある

投資の損は事業の失敗を意味する

その事業に費やされた労働に

対して、お客さんが感じた

効用が少なすぎたということだ

・空室率の高い赤字アパート経営

は他の事業より不動産事業への

貸付を優先した投資家、銀行

の責任である。

・僕たちが流している投資や

消費のお金が、労働の配分を

決めていて、その配分によって

未来が作られている。

バブル経済は2つの盲信からなる

①最後に取引された価格こそ

価値だと信じている

②その価格であればいつでも

売ることができると信じている

・儲けを確定させるには誰かに

高い価格で買わせないといけない

だけど、すぐに買う人は存在しない

効用に見合わない価格で買うことは

馬鹿げているように見えるが

当の本人たちは信じ切っていた

富が膨らんだわけではない

妄想だけが膨らんでいたのだ

 

第7話 経済が成長しないと生活は苦しくなるのか?

・「経済成長」の言葉の「経済」

が示すものは実は生活の豊かさ

ではない

・お金を使うとは、自分お水たまり

から他の水たまりに水を流すこと

政府がお金を流す理由は2つ

①みんなが使えるものを作って

効用を生み出す

②生活に困っている人にお金を

配ること

・お金の流れる量だけ見ると

専門家たちの言葉に騙される

「経済のために」という言葉だ

・新円発行による費用が経済効果

であるなら、この時

①お金が移動すること

②労働がモノに変換される

「1.6兆円の経済効果」の意味は

「1.6兆円移動させた」という

意味でしかない

労働の負担<1.6兆円<効用

ならば良いが、政府の政策で

半ば強制に実施されるなら

労働の負担>効用

になることも考えられる

大事なのは

「それだけの労働が、どれだけの

幸せをもたらすか」

「経済効果」という言葉を聞いた時

まず、「効用のよくわからない

生産活動なのではないか?」と

疑った方がいい

・国全体の「生活の豊かさ」を

測ることはできないため

とりあえずは「モノの価値の総額」

を表すGDPで代用している。

・僕たちの生活はたった1年の

労働の上に成り立っているわけ

ではない。

過去の労働の蓄積の上に現在の

生活が成り立っている。

1年間のGDPが表す生活の

豊かさは、ごく一部でしかない

・効用をほとんど生み出さない

生産活動を無理やり作っても

流れるお金の多くは利権を持つ

一部の人達の懐に入るだけ。

そんな事をするぐらいなら

困ってる人にお金を配った

方がよっぽど効果的だ

労働や自然資源を有効利用

する事を考えた方が良い

僕たちもまた未来の土台を

作っているのだから。

・労働によって作り出された技術

僕たちが幸せに暮らすために

考えられた制度などは

未来の幸せにもつながる。

 

第三部 社会全体の問題はお金で解決できない。

・社会が抱える問題の中で

お金で解決できるのは、

それが分配の問題の時だけ

しかし、社会全体で労働やモノ

が不足している時は、お金では

どうすることもできない

年金問題や政府の借金は

社会全体の問題だ、分配で

解決する問題ではない

「社会全体の問題はお金では

解決できない」

・「誰が働いて、誰が幸せに

なるのか」

 

第8話 貿易黒字でも生活が豊かにならないのはなぜか?

・日本が貿易黒字を増やせば

増やすほど生活が豊かになる

のは、実はアメリカの方だ

アメリカに工業製品を輸出すると

大量のドルが手に入る

日本の生活を豊かにするには

ドルを使ってアメリカの人たち

に働いて貰えばいい

貿易黒字で貯めた外貨を使えば

将来、アメリカに働いてもらえる

貿易黒字とは、今の生活を豊か

にすることではなく、将来

のために「労働の貸し」を作る

こと。

日本はこれまで、どこの国

よりも大量の「労働の貸し」

を作ってきた

・日本が輸出によって手に入れた

全てのドルを円に換えることは

難しい

アメリカの国債は日本円にして

126兆円にのぼり、その利子は

年間数兆円単になる

・大量の外貨を蓄積している

日本企業が存在するから

外貨を譲ってもらうことができる

「労働の貸し」があるから

困った時に外国に助けてもらえる

・「労働の借り」とは、外国に

働いてもらった時に支払ってきた

自国通貨の量

・個人と異なり国の財布は

困った時に誰も助けてくれない

相続放棄することもできない

次の世代が働いて返すこと

になる

・「労働の借り」を増やすと

将来外国のために働く人が

増えて自国のために働く人

が減る、自分たちの生活が

苦しくなってしまう

 

第9話 お金を印刷しすぎるからモノの価値が上がるのだろうか?

・物が足りなくなる原因

①自然資源が足りない

②労働が足りない

③何かが生産を邪魔している

④誰かがモノを独占している

・政府がお金の量を増やしている

時、知らないうちに国民の

労働が奪われている

大量の紙幣が使われると

知らないうちに国内の労働力

は奪われる。

・ドイツをモノ不足に陥らせたのは

お金の使い道である

外貨の購入やストライキに参加

した労働者への給与の支払いに

よって、国内の労働を奪って

しまった

終戦後の日本も同じような事が

起きていた

日本国内の工場設備の多くが

賠償のため撤去され、中国や

オランダに落ち出された

日本の生産力は異著しく低下

終戦後の予算総額の3分の1の

金額が日本を占領する連合国軍

に対しての戦後処理費として

支払われた、これはお金の

問題ではない、国内の労働力

の多くが彼らに奪われた事を

意味する。

連合軍の仕事や生活のために

多くの日本人が働いた

ハイパーインフレを避けるには

方法があった、国内の生産活動

をコントロールして価格統制を

行い、物資を配給制にすれば

良かった、連合軍にお金を

渡すのではなく物資を直接

渡したり働く人を直接派遣

すれば良かった

ハイパーインフレが起きる前に

すでに国内の生産力は落ちて

いる、少ない生産力に困った

政府が、お金を増やすことに

頼ってしまった結果がハイパー

インフレである

・お金にできることは

労働の分配とモノの分配で

しかない。お金を増やしても

労働不足やモノ不足を解決

できない

・国全体の生産力が落ちてから

気づいても年金問題は解決

できない。未来を変えるために

今の僕たちにできることを

考えないといけない。

 

第10話 なぜ、大量に借金しても潰れない国があるのか?

・未来の人に働いてもらう

タイムマシーンは存在しない

・「日本は破産しないし、国債

暴落することはない」

政府の借金問題を解くには

「働いているのは誰なんだ?」

を考える

政府の予算配分とは僕たちの

労働の配分を表している

政府がお金を渡すとき、そのお金

を受け取って働く人が必ずいる

彼らが働くことによって効用

が生み出される

政府の借金はいつかは積み上がり

返済を迫られるが

将来の世代は働かずに借金を

返す事ができる、大切なことは

「誰が働いて、誰が幸せになるのか」

・政府が借金して公共事業に

使うと工事関係者に配られ

そのお金は使われるたびに

誰かの財布に移動はするが

消えはしない

1000兆円を超える借金も

「誰が働いているのか」を

考えれば不思議でない

そのお金で働いた人が国内の

人である限り、働いて返さ

なくていい、国内の財布の間で

移動しているだけだから

・日本の国の財布3つ

①政府の財布

②個人の財布

③企業の財布

政府が借金すれば、個人の財布

企業の財布は増えている

どれだけ時間が経っても

そのお金はどこかに存在し

誰かが相続している

借金を返すには税金を徴収すれば

いつでも1000兆円集めれる

政府が借金せずに税金を徴収

すれば個人や企業の大部分は

消えていた。

問題があるとすれば、政府が

使うお金で誰かが不当に儲けて

いることだ。

一度生じた格差が相続によって

受け継がれるという問題もある

・借金をして潰れる国は

「働かない国」である。

・社会全体で見れば政府が借金

を増やすとき誰かが同額の預金を

増やしている。

・一つの国の財政問題を考えるとき

その国の国境線の内側について

だけ考える必要がある

国境線の外側から労働力を

借りた場合、返さないといけない

その負担が増えすぎると国は

潰れてしまう。

「労働の借り」を大量に作った

代表例はヴェルサイユ条約

時のドイツだ、財政破綻した

国に共通するのは、他の国に

働いてもらいすぎたことだ

働いてもらったのに、働いて

返せなければ破綻する。

・日本が蓄積してきたのは

貿易黒字だ、将来外国の人に

働いてもらうことはあっても

働かされることはない

・「財布の中のお金が自分を支えて

いる」という誤解

現実は財布の外の空間で人々が

支え合って生きている

政府の借金は、個人や会社の

預金の裏返しだからだ

むしろ外貨を貯めて外国に

貸しを作ってきた

年金問題の核心は現在の

社会を作った高齢者に感謝

することではない。

未来の社会を作る子どもたち

の事を考えるのだ。

 

最終話

・待機児童問題は定員の

数を増やせば良いと誰も思う

・実は政府の4番目の財布として

④年金の財布

があるが財布が増えても

本質は変わらない財布間を

お金は移動する

税金も含まれており株や国債

で運用されていて収益も財布

に入ってくる

・「投資」をしてお金を増やす

ことも財布間の移動で、お金を

奪い合っているだけ

・支払うお金が「負担」と考えると

年金問題がお金の問題だという

誤解から抜け出せない

高齢化社会で困るのは、一人当たり

の労働の負担が増えることだ

・「お金を支払うこと」が社会

に対しての負担になるのではなく

「支払うお金を稼ぐために働く

こと」が社会に対しての負担

になる

お金のむこう側にいる働く人

が減っている、働く人の

存在に気づけないと年金問題

を解決できない、

お金には現れない大きな負担

それは、子育てである。

数十年後に子供が働くように

なった時に人口バランスの

恩恵を受ける事ができた

少子化問題は子供を「産む」

話から議題がスタートするが

「一人の高齢者を●人の現役世代で支える」

という話が出るのに

「一人の子供を●人の現役世代で支える」

という話は出てこない

子育ての負担が減っているというのは

「親」の話ではなく「社会」の

話である社会が子供を育て

なくなった。

昔の日本では地域社会の中で

子供を育てようとしていた

社会全体も子育てにもっと

協力的だった。

かつて、地域社会には、お金

を使わず支え合う経済が存在

していた、お金は交渉力として

知らない人に働いてもらうため

の手段だった。

少子化問題は助け合いという

経済の目的を忘れた現代社

を象徴している。

現在の人たちが100億分働いたら

未来の人たちがどれだけ豊かに

なるのか、だ

公共投資も民間の投資も、目的は

未来の社会を作ることにある

投資を増やすことは未来の

ために働く人を増やす事を

意味し、何に投資するかは

どんな未来にしたいのかを

表している。

外貨を増やすことは将来国内で

必要になる労働の一部を海外に

負担してもらうことが可能に

なる

・僕たちが社会全体なら

子供を育てるが唯一の正解

お金で解決する気がするのは

「僕たち」の範囲が狭いから

「僕たちは自然を大切にしないと

いけない。そして、僕たちは

共に働くことで助けあって

生きている」

・お金という仕組みが導入され

その生活に慣れると「お金」を

中心に経済を考えるようになる

専門家たちが「経済のため」

と言っていても誰のためにも

なっていない場合は疑った

方がいい

 

おわりに

・「僕たちの輪」が意味するのは

目的を共有している範囲とも

言える、同じ目的を達成する

ために協力しあっている仲間

・お金の力は強力だが、輪の外

で働いてくれている人の存在を

見えにくくする

目的を共有する方法はただ1つ

お金のむこうにいる「人」の

存在に気づくこと

・支え合って生きることを

実感する、社会全体に一体感

が生まれる。一体感があると

社会が抱える問題を自分事と

して考えられる

・お金を払うだけで解決する

問題など1つもない

必ず「誰か」が解決してくれ

ている。

・お金が解決するという

錯覚が蔓延し、「投資」という

ギャンブルで儲けることだけを

考えるようになると「僕たちの輪」

はどんどん小さくなる

お金中心に考えると、手段と

目的が逆転

・お金を受け取るとき

誰かが幸せになっている。

お金を払うとき

誰かが働いてくれている

・社会が良くなるためには

一人一人の微力を積み重ねる

しかない。

 

●本書から得られた新しい知識

・2024年に一新される紙幣

による経済効果は1.6兆円と

試算されている。

・人口55万人の鳥取県

県内総生産が1.9兆円

・1923年1月に250マルクで

買えていたパンは、同年12月

には4000億マルクまで高騰

物価は全般的に1兆倍になった

・お正月NHKで放映される

ウイーンフィルコンサートの

チケットは高い席で15万円

2000にも満たない席を

世界中の人が求めて殺到する

世界有数の椅子取りゲーム

・エッセンシャルワーカー

医療従事者や食品生産者など

ライフラインを維持するため

に働く人たち

 

●本書に出てくる格言

◾️経済の羅針盤

◎誰かが働いてモノが作られる

◎モノの効用が、誰かを幸せにする

【誰が働いて、誰が幸せになるのか】を考える

◯お金の価値は、将来、誰かに働いてもらえること

◯お金は増減せずに移動する

▼問題

Q1:すべての人が日曜日に休もうと

している。

そのための準備として、ふさわしく

ないのは次のうちどれか?

A:平日のうちにバイトや仕事を

して使うお金を貯めておく。

Q2:日本中の人が紙幣を使い始める

ようになったのは、どうしてだろう?

A:税金を払わないといけないから

Q3:新国立競技場は1500億円

かかった。エジプトのピラミッド

建設にかかったお金は、現在の

お金にするといくらぐらいか?

A:0円(お金は必要なかった)

Q4:福袋を買ったら高価そうな

ジャケットが入っていた。

あなたは得をしたか、損をしたか?

A:ジャケットを気にいるか

どうかによる

Q5:子供が学校で勉強できるのは

誰のおかげだろう?

A:経済の捉え方で、お金を出して

くれている人、働いてくれて

いる人どちらも

Q6:社会全体のお金を増やすには

どうすればいいだろうか?

A:基本的に増やすことはできない

Q7:社会全体の預金を増やすために

必要なことは何だろうか?

A:誰かに借金してもらう

Q8:値上がりしそうな会社の株を

10万円で購入、その10万円は

主に、どこに流れるだろうか?

A:その会社とは全く関係ない

人々の生活。

Q9:次の選択肢のうち僕たちの

生活を豊かにし「経済」を成長

させるのはどれか?

A:価格は上がるが製品に

新しい機能をつけること

Q10:政府が集めた税金で解決

できることは?

A:貧困問題

Q11:日本はアメリカとの貿易で

何兆も稼いでいる、この貿易で

生活をより豊かにしているのは

A:アメリ

Q12:ハイパーインフレが起こって

人々の生活を苦しめる根本的な

原因は?

A:労働力が足りなくなること

Q13:日本政府が借金を増やす

ことは、将来世代を苦しめるか?

A:そのお金で誰に働いてもらった

かによる。

Q14:僕たちが抱える老後の不安

を解消する方法は?

A:「お金を貯めておく」

「外貨を貯めておく」

「社会全体で子供を育てる」

僕たちの定義次第で正解は

変わる

 

●本書で得られた気づき

・僕たちは「脅されている」のだ

それが税金である、税金は

円貨幣で払わないといけない

滞納すれば国税庁の人が徴収に

やってくる。払わなければ

刑務所に入れられる

この法律があるから僕たちは

円を使う。

・自分にとっての価値がわかれば

損することはないし、損している

と感じることはない。

僕たちは、自分にとっての価値

自分の幸せに向き合わないと

いけない。

・みんなが働くことで、

みんなが幸せになる。

これこそが本来の「経済」の目的

・「誰が働いて、誰が幸せになるのか」

を考えれば良い

・預金を増やすことは貸し借りが

増えているだけで、お金自体が

増えているわけではない。

社会にとって重要なのは

お金を増やすことではなく

お金を流すことだ。

・効用をほとんど生み出さない

生産活動を無理やり作っても

流れるお金の多くは利権を持つ

一部の人達の懐に入るだけ。

そんな事をするぐらいなら

困ってる人にお金を配った

方がよっぽど効果的だ

労働や自然資源を有効利用

する事を考えた方が良い

・「労働の借り」を増やすと

将来外国のために働く人が

増えて自国のために働く人

が減る、自分たちの生活が

苦しくなってしまう

・お金にできることは

労働の分配とモノの分配で

しかない。お金を増やしても

労働不足やモノ不足を解決

できない

財政破綻した

国に共通するのは、他の国に

働いてもらいすぎたことだ

働いてもらったのに、働いて

返せなければ破綻する。

少子化問題は助け合いという

経済の目的を忘れた現代社

を象徴している。

・お金を受け取るとき

誰かが幸せになっている。

お金を払うとき

誰かが働いてくれている

 

●今までの自分の考えと違ったところ

日本国民が紙幣を使うように

なったのは税金を納めるため

みんなが紙幣を信じている

だけではなかった

 

●本書の内容で実行してみたい事

まずは誰かに本の内容を

話してみて著者の草の根運動

に加わること