思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■タートルズの全貌 を読んで

 

伝説のトレーダー集団 タートルズの全貌

伝説のトレーダー集団 タートルズの全貌

 

 

書名:タートルズの全貌

著者:マイケル・w・コベル

 


●本書を読んだきっかけ

トレンドフォロー戦略について

学びたいと思いAmazonで検索

していると本書に出会った

手ごろな値段でもあったのと

「トレンドフォロー大全」の

入門的な書にも見えたので購入

 


●読者の想定

業務拡大につき人材募集

(400ドルを2億ドルに増やした)

独自のトレーディング手法を教えます

こんな求人見てピンときた人

①市場でトレードしている人、これからする人

②ファンダメンタルズ分析の

ファンドマネージャー

③一般及び裕福な投資家、資産家

④学生、学校関係者

ファイナンシャルプランナーなど

運用に関係のある職業の方

⑥その他、一般の読者

要は全ての人が対象

 


●本書の説明

監訳者まえがき

トレンドフォロー戦略を駆使する

マネージド・フューチャーズ先物

ファンド、下落する株式市場を尻目に

二桁の好業績をあげた

タートルたちのトレーディング手法は

GS、ソロモンブラザーズ、モルガン

スタンレーといった投資銀行

トレーダーとは異なる

小学の資金で質素な環境で実施していた

「私はこうして利益をあげた」という

類の触れ込みは

自己資金を運用して十分利益を出している

トレーダーがわざわざ他人に秘伝を

伝授する必要があるのか、という点を

よく考えるべきだ

タートルが駆使するトレンドフォロー

戦略は投機的手法に始終しない

人間の思惑や行動が詰まった単純なシグナルが

価格であり、これをいかにして読み取り

将来につなげるか

という思想が根底に流れている

規律を守ることの重要性についても

説いている

アメリカ人は日本人以上に保守的で

原理的な側面があり基本的には物事の

本質を探究し評価しようとする

姿勢を持つ、基本的には自分の価値観と

自由な発想で本質を捉え

人や物事を評価しようとする

タートルたちが選抜されたのは

リスクを厭わないという理由だった

そのような視点で本書を読むと新しい

発見があるあるかもしれない

 


まえがき

デニスは学者たちの説教じみた理論が

ノーベル賞を受賞するずっと前から

行動ファイナンスを理解し

現実の世界で利益を上げてきた

我々は誰でも、望みさえすれば

取引方法を学び、それによって

生計をたてられるということだ

 


第1章 生まれか?育ちか

1980年初頭、シカゴの先物トレーダー

として頂点を極めたリチャード・デニスは

社会実験をしようと思っていた

トレーディング部門の拡大に伴い

商品先物トレーダーの候補生を募集

応募者は志望動機と履歴書を郵送

電話の問い合わせは不可

取引資金は相手持ちでシカゴの現役

トレーダーから直々に教えを請うことが

できるという

・ウイリアム・エリック・ハートは

シカゴ大学で数学の修士号、博士号

を取るために4年研究を続けた

生物学的決定論者である

・デニスは計算されたリスクなら

進んでとろうとする人物を探していた

P46 タートルズ採用者名簿

MBA取得者の様なエリートは知識を

ぎっしり詰め込んでいるが

自分の手を動かして働こうとはしない

IQや人脈でうまくやっていけると考える

・デニスとエリックハートは債券、通貨

トウモロコシ、原油などあらゆる市場で

取引するための知識を、たった2週間で

教え込んだ

教え子の資産運用は今も上手くいって

おり手法は昔とそれほど変わらない

・勝利に対する執着と健全な勇気が

なければ、長期にわたって生き残る

ことができない

 


第2章 立会場の貴公子

・デニスのトレード法は三振を気にせず

ホームランを狙い続けるスタイルだ

成功の秘密があるとすれば精神的にも

物理的にも損失を我慢し続けることが

何よりも肝心なのだ

17歳の夏休みCMEでアルバイトを経験

理性と知性がどこから来るのか

導き出した答えはただ一言「経験」だ

サイコロジー・トゥデイ誌を読み

感情を抑制する様に自分を戒めたり

トレーディングで直感が過信され

ている事実を再確認しようとした

青春時代は教会、野球、民主党

の影響を受けた

彼はオンボロ車に乗り安物のセーター

を着ている財産は使われる事もなく

貯まる一方だ

彼は「シーズナル・スプレッド」という

トレーディング手法を用いた、例えば

季節ごとに値動きのパターンが異なる

市場から利益を上げようとした

取引を初めた頃は小さく儲かる取引

だけに集中した25セント抜けると

思えばポジションを取る肝心なのは

25セント抜けるかという事だった

しかしトレーディングはデニスが

考えるほど生易しくはなかった

痛手を被り貴重な教訓を学んだ

「失敗に耐えられるよう精神的に

強くならなければダメだ」

トレーダー仲間のトムとロバートも

服装には無頓着だった、ゲームオタク

の様な格好をした彼らが毎日の様に

仲間を出し抜いて儲けまくっていた

若き日のデニスは自分のトレーディング

技術を平気で仲間に教える寛容さが

あり、仲間はそれによって成功した

デニスがCMEで成功した理由の一つに

身長が高く見つけやすい立会所に

いればみんなが気付く

デニスは重量級のボディーに似合わず

立会所で猫並の反射神経を発揮した

・成功者を非難するのは敗北者の

常である、仲間がクラッシックカー

を収集したり高級住宅を手に入れ

たりするなか、デニスは流行遅れの

ポリエステル製ズボンを履き

年々肥大するお腹までズリ上げ

ようとした、彼のエクササイズは

騒がしい食堂でハンバーガ

を食べることだった

・デニスは政治の世界にも足を踏み入れ

民主党を資金面で支持した

虐待のあった女性の保護施設への

寄付、マリファナ合法化まで

資金提供を惜しまなかった

・顧客のお金を自分のお金の様に

積極的に売り買いすると

顧客の方が精神的に参ってしまう

・1983年応募者の中から

タートルの候補生を選び出すことが

片付けなければならない仕事だった

 


第3章 実験開始

・当時のデニスはアイデアを映画「大逆転」

から得たのではないかと聞かれると

「映画の方が後から作られた」と

答えていた、どう考えてもトレーディング

が才能で決まるとは思えなかった

・63問の◯×式の問題を応募者は

回答しなければならない(P100)

次に論文形式の試験が待っていた

①あなたの好きな本、映画のタイトルを

あげて理由を説明しなさい

②好きな歴史上の人物をあげて

理由を説明しなさい

③この仕事で成功したい理由は

④これまでに行ったリスクを伴う

行動と、その理由を説明しなさい

⑤何か付け加えたい事があれば書きなさい

・デニスが候補者を選別する基準

として「機転がきくこと」があった

気が利いて人と違うことができる

人を探していた

数学の能力が高く大学入学学力テスト

で高得点を取った人物を探していた

あるいは、マーケティング、コンピューター

物事を体系化することに取り組んで

きた人物にも興味があった

また目立ちたがりでない人物を

選びたかった、教えられたことを

素直に学べる人間が必要だった

・デニスは10代の頃「リスク」と

いう名のボードゲームで遊んだ

・自分の考えが捨てられるかが

デニスの求めていた能力の一つ

だったのかもしれない

・エリックハートはサイコロの

六の目が6回連続で出る可能性は

人が考えている以上に高い

という事実を示唆した、つまり

平均回帰(中心極限定理)を信じて

取引しているわけではない

平均化域の予想に反して突然

トレンドが発生することがある

とエリックハートは言いたかった

・トレーディングの能力が生まれ

つきのものか?それとも

教え込むことができるものなのか?

を見極める生身の人間を使った

実験は開始された

・トレーディングアドバイザー契約の概要

契約期間は5年、訓練は

リチャードデニス、ウイリアムエリックハート

デール・デリトルの3人で実施された

まずは「リスク管理」について

儲けるとこから始めるのではなく

お金を失った時にいかに行動

すべきかという守りの部分を

きっちり理解させようとした

2週間の授業の大部分を担当したのが

エリックハートだった

一方のデニスは実戦での苦労話や

秘話を紹介するにとどまった

・突出した知能を持つ者は実は

酷いトレーダーであることが多い

優秀なトレーダーになるには

平均的な知能があれば十分だ

・金相場の損失を銀のショートで

カバーする戦略をとっていた時

銀相場が反発するかもしれない

状況でデニスは銀を売った

※金はロングであった

途方もない金額を売買する時も

理性的に判断を下せるか

普通の人は何をしているか

わからなくなり自滅してしまう

取引額が2倍になると途端に

重苦しいものになり問題が生じる

いくら儲かっていくら損してるかが

気になって決断が鈍る、デニスは

勝機を嗅ぎつけたとき躊躇なく

巨大なポジションを取ることが

できた

・トレーダーは物事を体系化して

ルールを作る事ができる人間で

少しでも価値のあ理想な考えは

全て検証する必要があった

トレーディングにおいて絶対額は

重要ではない金額によって

損益の額はどうにでも増減する

事がわかっていれば常に正しい

決断を下せる様になる

デニスとエリックハートは投機には

限界がないことを理解させようと

考えた、利益を上げたいのなら

ゲームに参加しているライバル達とは

違う手法で取引を仕掛けなければ

ならない

タートルにとって最も重要なのは

実戦で試された有効なトレーディング

手法を身につけ長期にわたって

実戦することなのだ

 


第4章 哲学

科学的な方法とは現象を詳細に調べる

ための技術であり過去の知識を

修正し統合するための技術である

全ては観察可能、実験により立証可能

測定可能な事実に基づいていて

推理の法則に従う具体的には次の7つ

①疑問を定義する

②情報と材料を収集する

③仮説を立てる

④実験を行なってデータを集める

⑤データを分析する

⑥データの意味を理解し

新しい仮説の出発点となる結論を導く

⑦結果を公表する

・自分が正しいことをしている

と確信するためには何よりも

科学者である事が第一で

トレーダーであることは二の次だ

・「プロスペクト理論」(行動ファイナンス

この理論こそデニスがトレーディングの

現場で実践しタートル達に教えていた

考え方である

1983年ごろデニスはトレーディングに

最も役立つのはルールだと確信する

様になっていた

判断は役に立たない役に立つのは

ルールだ

1950年〜1970年にかけて活躍した

リチャード・ドンシャンはトレンド

フォローで輝かしい運用成績を残した

トレンドフォローの父である

トレンドフォローでは価格がどれだけ

動くかは予測しない

どの様な条件のときにポジションを持ち

どの様な条件のときにパジションを

手仕舞うか一連のルールを決め

そのルールをひたすら守る

他の市場要因を思考から排除し

漢書の影響を受けずに売買する

ドンシャンは1960年に「週間トレーディング

ルール」として簡単にまとめた

・ニュースを見て意思決定の手がかり

にするのは間違いだ

ファンダメンタルズから利益を

得ることはできない利益は売買する

ことによって得られる

価格という本質がわかっているのに

どうして見せかけの情報に捉われる

必要があるのか

・中の良い友人が商品取引の

大手通信会社で働いていた

相場のについて書いた記事を見た後

「どうやって調べたんだい?」と聞くと

「でっち上げだよ❣️」と答えた

このことをデニスは一生忘れない

・タートル流トレーディングの要諦

–資金が増えても減っても動じるな

–いつも落ち着いて同じ様に行動しろ

–結果ではなく過程で自分自身を評価しろ

–市場が動いたときに、どう行動するか

考えておけ

–時としてあり得ない事が起こる

–明日やるべきことと、どの様な

結果が起こりうるかを常に考えておけ

–勝てばいくら儲けて、負ければ

いくら損するか?どちらの可能性が高いか?

・最善の取引を実践する上で念頭におく5項目

①市場の状態はどうなっているか

要するに現在の価格はいくらか?

②市場のボラティリティーは

毎日どの程度の値動きを記録したか

安値48、高値52ならばN=4

ボラティリティーが高いとリスクも高い

③資金の残高はいくらか

あらゆるルールが資金残高に基づいている

④トレーディング手法、売買のルールは?

ルールはシステム1(S1)、システム2(S2)

S1は過去20日の高値を更新したときに

どの様に売買すべきかを定めている

⑤トレーダーまたは顧客のリスク許容度は

運用資金を小分けし例えば2%売買し

失敗しても次の取引ができる体制を保つ

・「一方にとって最善の行動は

もう一方にとって最善の行動でなければ

いけない」

朝目覚めたとにに何かを呟くとしたら

「今日もルールどうりにやろう」

タートルたちは今現在の資金量が

いくらで今現在の仕掛けと手仕舞い

価格水準がいくらといくらで

今現在、個々の取引に許されている

リスクの大きさはいくらまでかという

ことだけ管理できればよかった

・「自分が現在の状態にどうやって

至ったのかを気にすることなく

今何をすべきかに集中すべきだ」

利益を正しく認識できるかどうかが

勝者と敗者の分かれ目になる

偉大なトレーダーは、その時々の

資金量に合わせてトレーディングを

調整する事ができる

大事なのは、そのお金が自分の手元にあり

それを自分がどうすべきかという事である

区別する必要はないはず儲けた10万ドルも

自己資金の10万ドルと同じ様に扱うべきだ

・過去はどうであれ資金量が同じなら

同じ様に取引するのが当然

人が望む安心はトレードにとって有害だ

今持っているポジションの含み益と

実現した後の利益は全く同じものだ

過去の結果は全て受け入れた上で

今動いている市場に神経を集中する

事が重要である

シグナルが出てるのでポジションをとった

思惑が外れて2%損したので手仕舞った

またシグナルが出たので考える間もなく

ポジションをとった、また2%の損失で

手仕舞った、これを10回繰り返した

10回目の取引で9回分の損失を

補って余る利益が出ることもある

ルールに忠実であれ

・いつポジションを取るかにこだわるより

いつ手仕舞うかに気を使うべきである

タートルたちは出版社、映画スタジオ

あるいはカジノの胴元の発想を身に

つけろと教え込まれた

・現在の変動率なら投入すべき金額は

いくらだ?と質問があった

価格水準より価格の変動の方が重要

だという事だ

勝ったポジションの稼いだ利益から

負けたポジションの損失を差し引く

という、ごく単純なトレンドフォロー型

の売買手法だルールに黙々と従い

そこから逸脱しない

・平均移動はあらゆる時点のいかなる

時系列についても計算できるが

株価、リターン、出来高に用いるのが

一般的である短期的な変動をならして

長期的なトレンドまたはサイクルに

注目して分析するのに使う

 


第5章 ルール

ステマティックトレードでは

一定のルールに従ってプログラムが

売買の仕掛けタイミング、取引の数量

手仕舞いのタイミング全てを教えてくれる

・タートルでは2種類のエラーを

はじめとする統計の知識を学んだ

【第一のエラー】ポジティブなエラー

は受け入れなければいけないことを

拒絶するというエラー

【第二のエラー】ネガティブなエラー

拒絶しなければいけないことを

受け入れてしまう

・一つの大きな利益を逃すより

少額の損失を何回も発生させる

方が好ましい、統計のエラーを

考える上で無知である事が

トレーディングに有利に働くことも

知っておかなければならない

・期待値「エッジは何パーセント?」

最初に学ぶのは自分のエッジを把握

することだった、デニスはいう

「野球の平均打率は2割8分ぐらいで

平均的なトレーディングシステムの

成功率は3割5分ぐらいだろう」

例えばあるシステムで勝つ確率50%

勝場合の平均利益500ドル、負ける場合

の平均損失350ドルだとしよう

このシステムのエッジは

E=(PW×AW)–(PL×AL)

=(50%×500)–(50%×350)

=250–175=75ドル

勝つ確率40%勝場合の平均利益1000ドル

負ける場合の平均損失350ドルだと

=(40%×1000)–(60%×350)

=400–210=190ドル

勝つ確率は低くても利益は大きい

一回の取引でどれだけ損失が出たのか

さほど気にする必要はない

ポートフォリオ全体でどれくらいまで

なら損失を出しても大丈夫かを把握する

投資判断を下すたびにエッジを

計算すべきだ

・株式または先物取引では55日の

上昇(ロング)ブレイクアウト

現れたら、それは55日間の高値を

超えた事を意味しタートルは買いを

仕掛ける

純粋な価格によるトレーディング

システムは十分北極に近づいている

さらにどんな方向に進もうとしても

南に向かうことになってしまうだろう

価格を意思決定に使うと決めたなら

テレビを見るのはやめよう

始・高・安・終値を記録しよう

売りから入ることも受け入れなければ

ならない

・システム1(S1)は仕掛けに4週の

ブレイクアウトを使い、手仕舞いには

仕掛けとは逆方向の2週ブレイクアウト

を使った、相場が過去4週の高値を

超えたら買いを仕掛け、そして

過去2週の安値を割ったらポジションを

手仕舞う

2週間の安値は実質10日間の安値を

意味する

・フィルタールールは直近の4週の

ブレイクアウトで利益を上げた場合は

次の4週ブレイクアウトを無視する

直近の4週のブレイクアウト

ポジションを持たず理論上の利益しか

上げていない場合も同じである

ただし、現在の4週のブレイクアウト

現れる前の取引が2Nの損失だった場合

そのブレイクアウトを使う事ができた

(Nはボラティリティーの尺度)

また、4週のブレイクアウトの方向は

フィルタールールでは関係ないものと

された、直近の取引がショートで損失

だった場合、新たにロングまたはショート

ブレイクアウトが現れたら

それを使って仕掛ける事ができた

このフィルタールールには固有の

問題があり

(直近のブレイクアウトで勝ち)

仕掛けのブレイクアウトを無視した場合

そのブレイクアウトが急騰または

急落し大きなトレンドに結びついた

場合、傍観者でいるのは良い気分

ではない

・そこで導入されたのがシステム2(S2)

の11週ブレイクアウトである

システム1の4週ブレイクアウト

無視した時、もし大きなトレンドが

発生したら仕掛けに使う

フェールセーフ型のシステムである

システム2は、より長期を対象に

仕掛けのシグナルを11週(55日)

ブレイクアウトを使い手仕舞いには

反対方向の4週(20日)を使う

・仕掛けには20日と25日とか

以外の数値を使うことも可能である

どういう値を使うかは常に主観的な

判断である

・タートルたちはS1、S2のどちらを

使うかは自分で決定できた

結果を平準化するため

S1、S2の併用する者もいた

・システム3はデニスが考案したもので

ルールを踏み外さないことの重要性を

思い知らせる事を目的とした

何をやってもいいというシステムだが

5万ドル以上損したらアウト

損失が5万ドルを一ドルでも超えたら

タートル実験から外される

・本当のトレンドをつかむには

他に方法はない.実際にうまくいった

「勝ための逆張りトレーディング」

なんて本で本当に役立つものはない

ブレイクアウトの期間は色々と試す

特定の値にこだわる必要はない

秘訣は、ある値を受け入れたら

一貫してそれに従うことである

信頼する一方で検証を忘れてはならない

・システムというものは変数を少し

いじったところで運用成績が大きく

変わる様な事はない、大きく変わる様なら

そのシステムは間違っている

・「マウント・ルーカス・マネジメント指標」

は1960年に考案されたトレンドフォロー

の指標で52週の移動平均がベース

になっている、この考えは基本となる

考え方がしっかりしている

重要なのは単純な移動平均

ブレイクアウト・システムをベース

にしている事だ

トレーディングルールに量子物理学の

ような高度な理論を当てはめる必要は

ない

・タートルたちは必ず相場の動きが

逆行してから手仕舞う、そのためには

利益の一部を失うという辛い経験を

耐え忍ばなくてはならない

ボラティリティーを元に取引金額を

決定する、最後に全ての取引について

ハードストップ(損切り)を2つ入れておく

大きなトレンドがいつ現れるかわからない

だから常に相場に参加しておく

手仕舞いのポイントの方が仕掛けの

ポイントよりもはるかに重要だ

でたらめなポイントで仕掛けても

手仕舞いの基準がしっかりしていれば

驚くほどの好結果を記録する

・売買を仕掛けるタイミングについて

悩むのはやめよう重要なのは

いつポジションを手仕舞うかである

・タートルのボラティリティーは

「日々の値動きの範囲」という観点

から測定され「N」と呼ばれた

ATR(アベレージ・トウ・レンジ)」

とも呼ばれる。Nがもたらす価格変動

を最大限に活かしてトレンドフォローで

利益を上げる

①当日の高値から安値までの値幅

②前日の終値から当日の高値までの値幅

③前日の終値から当日の安値までの値幅

これらの数値がマイナスなら絶対値に

換算する

3つの値幅のうち最大値が「TR(トゥルーレンジ)」

過去24時間の間で理論上の絶対距離

タートルは、このTRの20日移動平均

算出し、この値を過去数週間の

ボラティリティーとみなした

・TRはあらゆる株式、先物で計算

できる過去15日のTRを算出し

それらを加算して15で割ればいい

これを毎日繰り返し一番古いTRの

値を除外していく

移動平均のプロセスとして

ボラティリティーを定義する事を

発見したボラティリティーをポジション

の適正規模を判断する材料として

トレーディングに組み込む事によって

危ない局面を逃げることができたし

価格が思惑どうり動いた時には

大きな利益を手にすることができた

・タートルはNを基準に資金を投入

「Nの二分の一投入するぞ!」と言った

具合に、Nについて理解すると

今度は取引ごとの資金量について

指示を受けた。彼らは取引1回につき

手持ちの資金の2%を投入した

・資金の多い少ないにかかわらず

資金残高の2%を計算しよう

最初は判断を間違えることが多いので

半数以上の取引で損失が出る可能性が

高い、例えば1.5%にするとか

・トウモロコシの先物レバレッジ50倍)

Nが7ドルならリスクは350ドル(7×50)

ブレイクアウトで仕掛け2Nで

ストップを設定したらコントラクトリスク

は700ドル(350×2)となる

資産残高10万ドルならユニット(口座リスク)

2000ドル(10万×2%)である

これをコントラクトリスクで割ると

2000÷700=2.8枚が取引できる枚数

実際は端数を切り捨て2枚になる

Nは損切りポイントにも使用する

タートルたちは2Nを使った

仕掛けた価格からNの2倍の位置に

「第一のストップ(ハードストップ)」

と呼ばれる損切りポイントを置く

・グーグル株のNが20だとして

2Nのストップは40である

40ポイント失ったら何がなんでも

手仕舞いする、問答無用だ

・一方Nが小さければポジションや

ユニットが増えるNが小さいほど

取引枚数が増えるのである

変動幅が非常に小さい時に現れた

ブレイクアウトで仕掛けてトレンド

に乗れると大きな利益に結びつく

・同時にポジションが持てるのは

1つの市場につき4ユニットか

5ユニットだ、手持ち資金が増えても

5枚以上は買えない、ただし

買った後、上昇すれば買い増しする

機会が与えられている

・初期のリスク管理(例)

①取引1回ごとに1.5%までのリスク

をとって良い、2Nの水準で損切りポイント

を置く

資金残高15万ドル、スイスフラン先物

Nは800ドルの場合

15万×1.5%=2250ドル(1ユニット)

2Nストップ=1600ドル

取引可能枚数=2250ドル÷1600ドル=1.4枚

=端数を切り捨て1枚取引

②資金残高25000ドル、2%リスク

3N水準の損切り、ミニコーン先物

Nは70ドル

25000×2%=500ドル(=1ユニット)

取引枚数=500÷210=2.38枚≒2枚

・追加ユニットの投入

例えば100で買を入れた時のNが5

だったら、値幅が1N上がるたびに

1ユニット追加できる

価格が105で1ユニット、110で2ユニット

追加できる

レバレッジの範囲を管理して

自分の限界を決して超えないよう

にする

P200〜205に取引事例

・エリックハートはユニットの規模を

思い切って小さくする防御措置で

市場の流れが変わった時すばやく

立ち直り再び大きな利益を得る

ことができる、ルールは単純で

残高が10%減少するたびにに

取引ユニットを20%小さくする

例えば残高2%のユニットで取引

していて11%ドローダウンしたら

ユニットを1.6%にする

ユニットのサイズが2/3程度まで

小さくなっても我慢して売買を

続けていると勝ちが負けを上回る

ようになる

負けている局面で資金を失っていく

ペースを抑えておけば、いづれ

大きな勝利をつかんだときに

損失分を補って余る利益を手中に

納めることができる

手仕舞いのルール(まとめ)

①2Nのストップ(損切り

②S1またはS2のブレイクアウト

での手仕舞い利食い

・トレーディングにおけるお決まりの

ポートフォリオはない

「いくらで取引を開始すれば成功するか」

といった言った黄金律も存在しない

勝者と敗者をわける要因はいくつもある

・ユニットのリスクを計算する場合

ロングの合計とショートの合計を比べ

少ない方のユニット数を2で割り

その数を多い方のユニットから差し引く

ロングユニット4、ショートユニット3

なら、少ない方の3を2で割り、1.5を

大きい4から差し引くとリスクは

2.5になる、このようにポートフォリオ

全体のリスクを増大させることなく

ユニットを増やしていった

・「練習を積むこと」これこそが

最も重要なことだった

「いくら上手になっても、さらに上達

することができる、だから面白いんだ」

タートルのスキルに目を引くような

ものは何もない、なんの魔法っも

なかった

 


第6章 タートル誕生

・学ぶ姿勢や哲学を身につけなければ

芸を披露する海豹程度のことしか

できるようにはならに

・リッチとデニスには金曜の午後に

2時間ほどあった

「今週はどうだった、何か質問はあるか?」

「ここに資金とノートがある

全ての取引を記録して、なぜその取引を

したのか書いておけ」

・売買のシグナルがでなければ

何もすることはなかった

トレーディングの手法を話し合う時は

できるだけ協力し合った

後に、タートルはデニスから教わった

ルールを検証するよになり

トレーディングの仕方も徐々に

変わっていった

「市場に動きがない時は取引するな」

手っ取り早く大金を稼ぐ事に

熱心な投資家は何かを逃して

しまう事をとても恐れている

・売買のルールを作るまでは

全力で作業を進めるがルールが

出来上がってしまえば、後は

ルールが期待通りに機能するか

どうかをを確かめるくらいしか

やることがない

・30ぐらいの市場を追いかけながら

何かすべき瞬間をただ待つしか

なかった

・タートルたちの1日は一連の

市場を追跡することから始まる

仕掛けと手仕舞いのタイミング

売買代金は同一のルールに従ったが

例外は常に起こった

年に一度はデニスとランチを共に

できる決まりがあった

最悪のシナリオに遭遇した時

どう対処すべきか学び、どんな

状況でも自信をもって売買しな

ければならないと教わったが

実践するのは容易ではなかった

みんなが一緒にいると集団意識の

おかげでストレスが軽減され

自分たちは間違っていないと

互いに認識し合うことができた

4年に渡る実験の最後には

デニスのために取引をする

実験の中でもう一つの実験が

行われているような感じであった

 


第7章 不公平な資金配分

事実はどこにあるのかが重要

新聞の一面で報じられることと

実際に起こることとの間には

白と黒との違いがある

・デニスは一人一人のタートルに

配分する金額を変えていた

トップクラスの数人はカート(フェイス)

ハワード(シードラー)たっぷりと

その事についてタートル内で

不公平だと不満が高まった

「トレーディングは論理に基づいて

行われるべきだ」と主張していた

にもかかわらず科学的ではない

資金配分であった

何よりもデニスが望んだのは

圧倒的に大きな絶対リターンである

ウォールストリートジャーナルは

フェイスを最も成功したタートルと報じたが

フェイスの運用成績は非公開であり

他のタートルの10倍の資金を

与えられていた

フェイスは自分の実績を、どうだ

と言わんばかりに見せつける事を

好んだ

「生まれて初めて6桁の収入を

手にすることができたというのに

7桁の収入を手にしたやつに嫉妬

しているというわけさ」と

カバローは振り返る

フェイスはタートルの中で

ずば抜けて若かったのでデニスの

お気に入りとなった

他のタートルとは異なり

売り時の指示を直接デニスから

受けた李御膳立てをして

もらっていた

デニスは若きフェイスの父親役を

買って出たのだろう、本当に

可愛がっていた

フェイスはエホバの商人だった

・変動率を実践的なトレーディング

モデルに活用したデニスの功績は

ノーベル賞に値する(キーファー)

・最悪のシナリオだと80%の

ドローダウンが発生する事がある

S1とS2が仕掛けのブレイクアウト

シグナルを同時に出した時

問題が発生するかもしれない

そのタイミングで売買する時

過剰なリスクを取る事になる

トレーダーが落とし穴に陥った場合

100%の確率で破産する

 


第8章 ゲームオーバー

2007年デニスは支援を打ち切った

デニスは引退を宣言した

今後、政治活動に打ち込むつもりだ

と発表した

デニスは、運用しているファンドで

ひと月で55%失った

米国の裁判制度では無知をさらけ出せば

有利に勝負を持ち込むことができる

過剰なトレーディングは破滅の

元だと常々力説してながらデニスは

S&P500先物を10〜15枚取引した

マーケット魔術師には「伝説の引退者」

の章はトレーダーのバイブルとなった

 


第9章 独り立ち

最大の陰謀は陰謀など存在しない

ということさ、君が生きようが死のうが

知ったことじゃない、どう、これで

気が楽になった?

・教え子たちのパフォーマンスは

教師であるデニスを上回るように

なった、彼らはデニスがドレクセル

のファンドを崩壊させたのを

目の当たりにしていたので

リスクを気にしないわけには

いかなかった

多くのトレーダーは年齢を重ねる

事により変動率にたいし考えが変わる

若い頃はレバレッジを効かせ

大きなドローダウンをしょっちゅう

食らっていた

年金運用などは大きなボラティリティ

を求めていない、彼らは専ら

ロングポジションだけを持つ

・75%はシステムトレード

25%は自由裁量のトレードに

投資判断を下すタートルも出た

タートルは別々の道を歩み始めた

長期的な成功を収めるには

ルール以外に何か別のものが

必要だった

 


第10章 デニス、ゲームに復帰する

デニスは教え子たちの成功を妬んだ

本人も認めている

師匠から教わった事を商売のネタに

するのは世間ではよくあるが

タートルには絶対的な守秘義務

あった、そして

秘密にしておくのは当然だと

ほとんどのタートルは思っていた

またルールを完全に使いこなせる

ようになるまでに2年はかかった

・デニスは復活してからも

ハイリスクハイリターンの

トレードを実施していた

新たな味方はコンピューターであった

しっかりしたプログラムに

対等に戦える投資家が果たして

いるだろうか?

機械的なシステムが最も役に立つ

とデニスは断言した

2000年秋にはデニスのファンドから

多くの資金が引き上げられた

この瞬間がトレンドフォロー型

トレーダーの大底だった

教子の一人ジェリー・パーカーが

デニスを抜きタートルの投資哲学を

全く新たな水準へ引き上げた

 


第11章 チャンスを掴んだ男

・全てが史上最高にはなれないが

すご腕のトレーダーが何人かは育つ

とデニスは答えた

・「テクニカル分析に基づいて

トレーディングを続けようと

考えたのはリッチのシステムに

したがって売買して成功を収めた

という経験があった」

長い目で見れば、いくら頭が

良くても成功するという保証は

何も無い、大企業のCEOの顔ぶれ

見てもアイビーリーグの卒業生は

あまり見当たらない

実際は全体の10%でしかない

成功したタートルの違いを

もたらしたのは

事業を起こす事に対する理解力と

実行力の差だったのではないか

・起業家の共通特性

①一般的な社会規範にとらわれない

独自に行動する

②超然としている

他人のことを気にしない

③スカイダイバーの様である

危険をあまり心配しない(年齢にもよる)

④リスクティッカーである

リスクを好む

⑤如才なく立ち回る

人を説得する事に長けている

⑥自立している

⑦変革を追求する

これまでにないアプローチ

⑧精力的である

長時間働く意欲と能力

⑨自己充足的である

同情と安心をさほど必要としないが

他人とのつながりの必要性は感じる

アイビーリーグの評判が良いのは

輝かしいキャリアの入り口と考え

られているから、成功を保証する

と考えている親は失望するだろう

名門大学の人脈はかってほど意味を

持たない重要なのは能力である

素直で真摯な師匠を持つことが

一番重要だ他人から学ぶんだ

毎日正しいことをして

自分の行動に集中するしかない

結果がどうなろうとも

・トレーダは二つの事を信じなく

てはならない、「神と自分の構築

したシステムだ自分のシステムが

ちゃんと機能すると信じるんだ

そうでなければ睡眠時間が1時間

という事にもなりかねない」

「上昇でも下落でもトレンドが

あるなら65のポジションを取る

こともできる」

トレーディングの手法は数多くの

異なる市場で売買する事によって

機能する

・金融市場がニュースにどう反応

したのか自分の目で確認する

何がその変化をもたらしたのか

過去の価格の動きを対象とした

定量分析またはテクニカル分析

によって、より正確に見通す

ことができる

みんな結局は分散投資、バイアンド

ホールド、アナリストのファンダメンタル

分析に耳を傾ける方を選ぶ

本当にそれで利益が得られるだろうか?

利益を狙うときのリスクと

元本のリスクは別物だ

NASDAQが40%も落ちたら、それは

絶好の買い場である

僕のポジションはほとんどいつも

君たちのポジションと同じだ

トレンドフォローは民主主義

の様なものだ見た目ほど良くないが

他のどのトレードよりも優れている

株価が上昇・下落しすぎたとしても

最終的には平均的なところに落ち着く

ただし一晩で元に戻ることはない

・勝率55%ほぼ確実に1〜2%の

リターンが得られれば平均回帰で

上手くいくはずだ、しかし

平均回帰に頼るのはトレーディング

戦略としては致命的である

・人生でチャンスに巡り合っても

躊躇ってしまうことが多いものだ

 


第12章 「負け組」のタートル

・優秀な頭脳を駆使してシステム

を構築しようとするトレーダーが

いるがシステムに従うことが

できなければ意味がない

「教育が才能に勝る」

・デニスのルールを商品化したのは

ラッセル・サンズとカーティス・フェイス

であるフェイスはサンズを批判したが

自身も2004年ウェブサイトで

タートルのルールを公開した

・タートルの実験は奇跡であった

とは思わない

タートルには魔法などなかった

創設者の2人を除いて、それほど

才能の持ち主はいなかった

 


第13章 タートル第二世代

・オリジナルタートル以外の2世代

の成功により「トレーダーは育成できる」

という主張の確固たる裏付けになった

・トレーディングの成否は

「大金を稼ぎだす能力」だ

強かなトレーダーは失敗に動揺しない

・どんな分野でも自分が成功したいと

思ったら、これまでに誰が成功

していて、どうやって成功したのかを

調べなければいけない

・エイブラムの父は彼に

「人を一人でも騙したら終わりだ

そのビジネスは破綻するだろう」

「取引の条件はこうだ

私は3万ドル出すが口座残高が

5万ドルを下回ったらコンピューター

のモニターを窓から投げ、

このくだらないトレーディングを

全て中止するんだ」(初期資金10万ドル)

・みんなが絶対に起こらない

と言っていることさえ起こる事がある

この事を頭に叩き込んでおかなければ

ならない

・1990年にデニスとエリックハートは

4日間のセミナーを行った

エイブラハムは開眼する事があった

事前資料に「新・マーケットの魔術師

エリックハートは

「重要なのはオッズだ、全て数学の

ゲームなんだ」といい当初と

変わらない教えだった

・エリックハートの質問には

ボーイング747の重量は?」

というのがあった、たいていの人は

問題の45%間違える、その理由は

現実を認識する能力に過剰な

自信を持っているからだ

過去数年に原油価格が急騰した

例を用いて説明してくれた

人は、極めて少ない経験しかない

のに限られたサンプルを元に

予想しようとする

・コインの表が出る確率が

100万回投げて65%だったら

その事実に僕は賭けたい

理論的には誤りであっても

理解できないからと言って

それに賭けないわけじゃない

・世界は再び利益のチャンスを

もたらすだろうか?

それは今まで見たことのない

規模になるだろう世界は絶えず

変化している

成功したタートルはビジネスを

成功させる自信やカリスマ性を

持っていた

 


第14章 偉大なるお手本

第6感に頼るのではなく

知識を与えられた方が成功する

ということだ

「育ち」が「生まれ」に勝る

「トレーダーは育成できる」

デニスは自分のもとで働く以上

タートルたちに精神的にタフである

事を求めた、自ら強い精神力を

保たなければならなかった

・2005年ヘッジっファンド

高所得者(P381〜382)

1位ジェームズ・シモンズ

ウォール街のトップ10の多くは

トレンドフォロー型のトレーダー

勝者は皆、類稀なる情熱

自分に対する自信、強靭な精神力

起業に対する情熱を持ち

それによって困難に直面すると

怖気付いてしまう人間の弱さを

克服する事ができる

・エイブラハムの様にデニスと

投資哲学の事実を手掛かりに

自力でトレーディングの真髄を

追求したものもいる

我々人間は生まれ持った才能に

磨きをかければ、あらゆるチャンスを

つかむ事ができる

 


あとがき

2006年になってタートルたちは

オープンに語り始めた

伝説ではデニスがシンガポール

亀の養殖場を目にして「タートル」

を思いついた

タートルの秘密は多くが知ってしまったら

システムは有効に機能しなくなる

と考えられている

1970年代後半から80年代始めは

セックス、ドラッグ、ロックンロール

の象徴される狂乱の時代だった

誘惑は至る所にあった

タートルには相当荒っぽい連中も

いた

ポートフォリオの構成要素同士

ができる相関関係をできる限り

負の相関関係を持つ様にするべきだ

・投資家たちがフェイスの言う事を

真に受けたら、ジリ貧になり

あてもなく彷徨うことになる

・明日の真実に対する拒絶反応こそ

健全な投資行動の一番の阻害要因だ

人は常に真実を認識することの

難しさと闘っているからだ

つまり「人は信じたいものを信じる」

ようにできているのだ。

 


付録1 タートルたちのその後

付録2 タートル関連ウェブサイト

付録3 トレーディングを続けている

タートルたちの運用成績

付録4 実験中のタートルたちの運用成績

 


監訳者あとがき

本書の著者マイケルコペル氏は

カーティス・フェイスのことを

「投資家たちが彼を手本にすると

ジリ貧になる」と酷評

・自分の投資判断が間違っている

ことを指摘されると感情的になり

二度と会話すらしてくれなくなる

こともある、人は本能として

自分の間違いを他人に指摘される

ことを好まない、たとえ指摘する

側が圧倒的な信用や権威を持って

いても間違いを受け入れる

ことは簡単ではない

・インターネット上には

「自分はもう十分に稼いだので

その方法をみんなに教えたい」

「仲間を作ってその方法を教えたい」

と書きながら、実際は顧客を

探している詐欺師もどきで

溢れかえっている

・誰でもインターネットを通じて

手軽にアクセスできる加工情報

に付加価値はほとんどない

日本は世界第3位の経済力を持つ

プロパガンダ天国」でもある

ヘッジファンドランキング

1位 ブリッジウォーター・アソシエイト

2位 AQRキャピタルマネジメント

3位 マングループ

4位 ルネッサンス・テクノロジー

5位 ツー・シグマインベストメント

6位 ミレニアム・マネジメント

7位 エリオット・マネジメント

8位 マーシャル・ウェイス

9位 デビットソン・ケンプナー・キャピタル・マネジメント

10位 バウポスト・グループ

これらの中でトレンドフォロー戦略

を採用している2社以外は

グローバルマクロ戦略、計量分析

プライベート・エクイティーなどを

基本的な運用手法として用いている

具体的な手法は開示されていない

P484ヘッジファンドマネージャーRKG

・本書を読んだ読者の中から

将来成功を収める世界的な

トレーダーが登場することを

期待したいと思う

 


●本書から得られた新しい知識

・10代の54%が非合法薬物を試した

ことがあると認めている(米国)

・ジョージソロスもデニスに

資金を預けてくれたことがあったが

下落を理由に200万ドル引き上げた

その後、50%の下落が待っていた

・「金持ち=リッチ」「歯医者=デンティスト」

だから、リチャードデニス

・タートルとして選ばれた者は

トレーダーとしての試用期間を

終了すると利益の15%を給料として

受け取れた、採用された場合はシカゴ

移住である

面接では「あんなに質問されちゃ、かなわないよ」

と本音をもらす者もいた

・価格が過去2週間(商品銘柄により

最適値は異なる)の高値を超えたら

ショートポジションを手仕舞い

ロングポジションをとる

過去2週間の安値を下回れば

ロングを手仕舞いショートする

(ドンシャン週間トレーディング)

・歴史上、日本円と原油が同じような

動きをすることはなかった

▼用語

インサイドベースボール:内幕裏話

▼式

・エッジの式

E=(PW×AW)–(PL×AL)

E=期待値またはエッジ

PW=勝つ確率

AW=勝つ場合の平均利益

PL=負ける確率

AL=負ける場合の平均損失

▼タートルが取引した市場

・米財務省長期証券(30年国債

、米財務省長期証券(10年国債

、米財務省長期証券(90日国債

・S&P500指数

・英ボンド、ドイツマルク、スイスフラン

、日本円、カナダドル、ユーロドル金利先物

・金、銀、原油、灯油、無鉛ガソリン

・砂糖、コーヒー、ココア、綿

▼相関性

・リスク大(相関性の高い組み合わせ)

ロング:トウモロコシ、大豆、円

ショート:金、銀、10年国債、5年国債

・リスク小(相関性の低い組み合わせ)

ロング:大豆、円、生牛

ショート:金、5年国債、砂糖、原油

 

 

 

●本書に出てくる格言

一瞬脳をよぎる閃きには

理詰めで何ヶ月も考え続けるのと

同じだけの価値がある

ーマルコム・グラッドウェルー

「母胎で行われる宝くじ」

生まれや育ち

ーウォーレンバフェットー

私が生涯に出会った中で

幅広い分野に渡って深い知識

を身につけている人物は

いかなる時でも学び続けていた

ーチャーリー・マンガーー

偉大な投資家は問題の捉え方が

他の投資家とは違う

より良い情報を手に入れるから成功

しているのではなく他人と異なる

方法で情報を使っているから

成功しているのだ

ーマイケルJモーブッサンー

賭けには4つの種類がある

良い賭け、悪い賭け、勝つ賭け、負ける賭けだ

ーラリー・ハイトー

・今すぐ強引に実行する「ほどほど」

の計画は来週事項する「完璧」な

計画に勝る

ジョージ・S・パットン

・僕たちはオッズを計算し

そこに一定のパターンがないか

探しているんだ、そのパターンが

生じたらリスク管理を行った上で

トレーディングを実行する

・トレンドフォローは効果的な

投資方法だからアイデアをいくつか

提供するので自分で考えてみてくれ

ージェリー・パーカーー

・わずかな元手しかなく、負けることが

許されない状況で市場に参加した方が

うまくいくはずだ

私なら資産が何百万ドルもある投資家

よりも数千ドルしかない投資家に賭ける

・トレーディングを教えるということが

できるか?という問に対する答えは

無条件にイエスだ(当初Noだった)

・ほとんどの人間は何が正しい行動か

を知っているが正しく行動することが

できない

・ひとたびトレードを仕掛けたら

いくらでポジションを取ったかという

事実は、その後の判断に全く無関係だ

・今買うには高すぎると言いたくなるだろうが

一旦ポジションを持てば、いくらで買った

などということは意味を失う

・客観的な知識ではなく、なぜ

感情や記憶にこだわるのか?

個人的な事情や、その時の感情

自分の過去によってトレーディングが

左右される様な事があってはならない

・重要なのはポートフォリオ全体の

リスクを制限することだ。あとは

トレーダーに任せておけばいい

ーウイリアム・エリック・ハートー

・市場というものは時として狂った

群衆そのものであり、ときとして非合理

であり感情が支配している時はほとんど

メチャクチャだ

・市場は生計を立てる場として

合法的で道徳的でもある

トレーダーだからといって保守的で

なければいけないということはない

・値上がりしている小麦を買って

大豆が安値でウロウロしているとしよう

小麦が買値から5ポイント高くなったら

買った小麦を売るんじゃなく

大豆をショートするんだ

・トレーディングは野球のバッティング

と同じ様なものだ打率のことを

考えながら打席に立っているのでは

ボールに集中できるわけがない

金額はトレーダーにとって打率なんだ

・トレーニングマシンには、たまに

触るぐらいだね

・誰かが損をするからこそ

別の誰かが利益を上げることが

できるんだ

・政治家というのは自分の考えを

持たず有権者の意見を代弁する

だけの存在だ民衆はと言えば

厳しい現実から目を背けようと

している

・お金を失う様なことがあれば

面倒なことが増える、けっこう骨が

折れるよ家に帰っても安心して

いられない

・たまたま儲かったからといって

利益を手中にできるほど、この世界は

甘くない

・買いから入って5回連続で上手く

いかなかったらどうする?

・自分の市場に関する知識を

100点満点で評価すると何点だと思う?

・我々はテクニカル分析でトレードしている

・何を意味すると思う?

そこには自明の理があるということさ

直感は役に立つんだ

・我々が取引しているのは人間の心理だ

トウモロコシ、大豆、S&P500を

取引してるわけではない

数字を売り買いしているんだ

・自分が何をやりたいか

どんなふうにやりたいか

という事がはっきりしてたからね

・必要なのはトレーディングの戦略と

その効果を理解すること

それに従うことだ

・もし大豆が10セント上がって

トウモロコシが5セント下がったら

大豆を買うんだ。いずれ大豆に

追いつくと見込んでトウモロコシを

買おうとするヤツが出てくるから

その逆をいくということさ

相場が一番強い商品をかって

一番弱い商品を売るんだ

ーリチャード・デニスー

▼書籍

・逆転のサービス発想法「見えない商品

を売る発想法」

・トレンドフォロー入門

トレンドの魔術師たちの売買戦略と成功の秘密

 


●本書で得られた気づき

・勝利に対する執着と健全な勇気が

なければ、長期にわたって生き残る

ことができない

・デニスがフェイスを特別扱いにした

話など人間臭さがあって面白い

結局のところ人が関わる限り

感情が伴い感情でお金が動くということ

・大きなお金を運用するとなると

先物や債券がほとんどで

この分野の攻略なくして100億越え

は厳しいのかもしれない

・どんな分野でも自分が成功したいと

思ったら、これまでに誰が成功

していて、どうやって成功したのかを

調べなければいけない

当たり前であるが、特定の宣伝に

惑わされて自ら調べる事を放棄して

しまっていないだろうか?

・自分の投資判断が間違っている

ことを指摘されると感情的になり

二度と会話すらしてくれなくなる

こともある、人は本能として

自分の間違いを他人に指摘される

ことを好まない、たとえ指摘する

側が圧倒的な信用や権威を持って

いても間違いを受け入れる

ことは簡単ではない

カーネギーの第一原則そのものだ❣️

・インターネット上には

「自分はもう十分に稼いだので

その方法をみんなに教えたい」

「仲間を作ってその方法を教えたい」

と書きながら、実際は顧客を

探している詐欺師もどきで

溢れかえっている

・誰でもインターネットを通じて

手軽にアクセスできる加工情報

に付加価値はほとんどない

日本は世界第3位の経済力を持つ

プロパガンダ天国」でもある

全くそのとうりだと思う😭

騙される人を救いたい、でも

結局のところ自分で考えない人は

カモにされて没落するしかない

カモにする側のマーケティング

セールスは相当なものです

 


●今までの自分の考えと違ったところ

・いつポジションを取るかにこだわるより

いつ手仕舞うかに気を使うべきである

 


●本書の内容で実行してみたい事

スプレッドシートで日経225、

金、S&P500のNを計算してみる

 

伝説のトレーダー集団 タートルズの全貌

伝説のトレーダー集団 タートルズの全貌