思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■最強の不動産投資法 を読んで

 

現役融資担当者がかたる 最強の不動産投資法
 

 

書名:最強の不動産投資法

著者:河津桜

 


●本書を読んだきっかけ

最近の不動産投資の状況が知りたくて

Amazonで「不動産投資」と打ち込むと

本書が上位表示されたため

そのままポチって購入

 


●読者の想定

本書は元銀行マンが不動産投資をするときの

融資の受け方について書いてて

サラリーマン投資家に向けて書かれた

ものだと思われる

大まかな流れはスルガ銀行の不正融資

を題材に不正のスキームを明かし

どうすれば不動産投資を成功させれるのか

融資を軸に構成されている

 


●本書の説明

新築シェアハウス「かぼちゃの馬車事件」

以降、不動産会社の破綻・廃業に大手メーカー

の欠陥アパート問題、スルガ銀行を代表

とする不正融資問題

その影には多くの嘘があった

本書はただの悪の手口を暴くだけでなく

スルガスキームで物件を購入してしまった

人でもリカバリーできる方法を記載

しました

 


第1章 閉ざされたアパートローン

不正融資は主に不動産投資を行う

サラリーマン投資家に向けて行われて

いました

問題となった改竄では

売買契約書を複数作って1億円の

物件をあたかも1億2000万で売買

したように見せました、それによって

2000万円の自己資金を使っている

ように装えるため、億をこえる

不動産投資を行うことができた

・2018年のスルガ銀行不正融資問題

は「スルガショック」とも呼ばれている

クリーンなはずの銀行が悪に手を

染めていた

「かぼちゃの場所」のサブリース契約の

保証賃料(サブリース家賃)は実際の

家賃相場より高く設定されていた

サブリースは入居者がいようと

いまいと家賃が保証されるため

サラリーマン投資家からすると安心感がある

本来は保証家賃は8割程度で設定され

2割が不動産会社の利益となるが

かぼちゃの馬車では逆ザヤになっていた

「サラリーマン投資家が騙された」

というスタンスで報道されたが

実際は銀行、不動産業者、投資家が

結託しないと被害の拡大はなかった

・他の悪質な事例では

土地を買わせた時点で建物の着手金

を一部回収し、いつまで経っても

着工に移らない、金利を払い続けて

いるのに建物が建たないなど

借りたお金で支払いをした後に

業者が倒産した場合、その払い込んだ

分を回収するのは難しい

・融資環境は非常に引き締まっており

これから融資を受けたいと

初心者サラリーマンが願っても

それはかなり難しい道となりました

・アパートローンの不正は

2008年時点から当たり前のように

行われていた

スルガ銀行は決して超えてはいけない

ラインを超えてしまったのです

 


第2章 こんな手法は役に立たない

エビデンス改竄

–通帳コピーの偽造

–実際に現金使って多く見せる

②カーテンスキーム

レントロール(家賃表)改竄を

する際、埋まっていない部屋に

カーテンを付けて埋まっているように

見せる

③二重売契スキーム

売契を2枚作り高い値段の方で

融資を受ける

④同時決算スキーム

融資を受けデータ更新のタイムラグを

利用し複数の銀行で融資を受ける

⑤多法人スキーム

物件と法人を1対1で対応させ

借入情報を隠し

複数の銀行から融資を受ける

帝国データバンク東京商工リサーチ

に法人データが登録されデータベース

会社からの情報でバレる

多法人スキームを使って失敗すると

再起するのは難しい

妻隠しスキーム

自分が表に出たくない人が

配偶者を法人の社長に立てて

自分が連帯保証人で入り自分の与信で

物件を買っていく方法

⑦確定申告・年収の改竄

サラリーマンが退職したことが

バレないように資産管理法人の

住所を前の会社の住所にする

・信用毀損とは、例えば4000万

の融資残高があり、物件評価が

3000万だと年収1000万あっても

実際には信用毀損している

銀行は「積算価格」「収益還元評価」

では積算の高さを重視する

・耐用年数をオーバーしている

融資を受けた場合、信用毀損が

起こっている

・民泊や会議室など、転貸で

行える初期費用のかからない

不動産投資もある

 


第3章 スルガショック後の融資テク・初心者向け

・年収が低くても1物件所有していたり

売却経験があったり、自身が賃貸業者として

能力があることをアピールする

年収1000万以下でも物件は買えるが

以前のようなレバレッジを利かした投資

は困難

・サラリーマン投資家であっても

賃貸業がどういうものなのかという

基礎知識を身につける必要がある

・最近の金融機関は「自己資金」を重視

している最低でも1割、多くて3割求められる

3000万程度の物件から不動産投資を

初めたい初心者は日本政策金融公庫を

使うのがお勧め

買う物権の4〜5割しか融資をしないが

2000万までの無担保融資枠がある

公庫は基本、10年融資である

注意点はエビデンスに原本が必要

公共料金の引き落とし口座提示など

・スルガショックを引きずっていないのが

信用金庫、信用組合です

唯一の欠点は営業エリアが狭いこと

営業エリアに入っていないと融資を

受けられない

信用金庫の開拓は飛び込みではなく

不動産会社や大家の紹介で行った方が良い

・関西は融資基準が東京都比較すると

そこまで厳しくない

・王道として中古戸建て数百万の物件を

現金で購入しリフォーム費用の融資を

してもらい1期経った後にどんどん

借りていく

全国でボロ物件に対して融資をしてくれるのは

ノンバンクの三井住友トラストL&Fくらい

・信用保証協会の融資制度をは

お勧めである

現状はサラリーマンとしての属性より

事業実態や実績に重きが置かれる

・金融機関に融資を断られた場合

「次回、また物件を持ち込んでもよろしいですか?」

などと聞くと断られた理由のヒントが

得られる

 


第4章 スルガショック後の融資テク・中級者向け

・中級者のパターンは

–1棟以上所有しており経営も順調で

買い増しができる

–1棟以上所有しているものの一棟目が

スルガ銀行やノンバンクで買っているため

買い増しができない

・100万程度の赤字なら預金が1000万以上

ある人だと「個人と合算すればマイナスには

なっていない」と判断される

減価償却を足し戻したらプラスなるにであれば

営業利益がマイナスでもキャッシュフロー

回っていると思われる

・融資基準の厳しい順でいうと

商工中金メガバンク地方銀行

信用金庫

・大きな赤字を抱えている人は対策として

「借り換え」「売却」がある

・収支改善策

金利交渉

金利の引き下げを交渉

断ったら他の金融機関に取られると思わせる

2月から初めて3月に決済するのが理想

②借換え

メガバンクを味方につける、後は

住んでるエリアの地銀、第二地銀

信用金庫など

信用金庫は融資姿勢はバラけている

地元密着の少数の信金と強い関係性

を作るようにする

・トラストは共担を甘く見る傾向がある

第二抵当にトラストが入ると

第一抵当の銀行に説明しておく必要がある

・通常銀行は物件を購入してから

最低半年は経過を見て、その後判断する

・資産管理法人を設立している人は

法人が赤字にならないように注意

しておけばよい

もし法人を作ることになったら

融資を受けている銀行にも

「コツコツ買いまして規模が大きくなったので

賃貸業者として法人成りします」と伝える

・地方の金融機関は個人よりも

事業者の方がお金が貸しやすい

中傷零細企業の顧客を獲得することは

どの銀行も重視している

事業が拡大し資産家として

認められれば法人がなくても

優良顧客とみなされる

(資産家ステージなど)

・法人を所有している人は

現在の会社の状況はもちろん

5年くらいの事業計画を踏まえた

話ができるといい

・質問の意図がわからない時は

「それはどのような意味でしょうと」

聞くと言い換えてくれてNGワード

わかる場合がある

・フラット35を悪用した不動産投資が

まかり通っている事が最近の問題

住宅ローンは一人につき「自宅用」

「親族の居住用」「セカンドハウス」

3つまで組む事ができる

・住宅支援機構は全国にあるので

例えば東京在住の人が地方の郊外

にある土地を買おうとしても

融資対象になる

 


第5章 スルガショック後の融資テク・上級者向け

・3期分の決算書があり、しっかり

収益が出ていると融資が受けやすい

上級者は既に所有していて5年ぐらい

返済が済んでいる物件をトラストに

見せればフルローン、オーバーローン

が借りられる

・再建築不可の物件は建物割合が

かなり高くなるため減価償却

取りやすくなるので2倍おいしい

・地方のRC造マンションは土地面積が広く

バイパス沿いなどであれば

積算評価も出やすい傾向にある

プライベートバンクの活用

プライベートバンクに1億預けて

定期にする

–預金金利として3%がつく

–ドルに替えても為替が動かなければ

同じ1億円

–預けているお金の9割まで

「預金担保」という形で融資が引ける

例えば「買ってすぐ売却したら儲かる

ような物件」が出てきたら

9000万までは預金担保でお金を出せる

プライベートバンクの抵当権は付かない

ので無抵当で持っている形で

他行に見せられる

ドル預金を1億で作り9000万円借り

9000万円をドル預金すると

今度は8100万円借りられ、それを

預金すると今度は7200万借りられる

これを繰り返せるのは3回まで

・プロジェクト融資は何か手を加えて

売る「リノベーションを施する」

もし宅建の資格を持っていない場合

「資産管理法人で長期保有を目的に買った

物件を売却した」のが1回だけなら

業法違反にはならない

2割以上の利益率を見て投資した方がいい

上級者になればなるほど

「土地で転売できる」「よい立地の戸建てが

安価で出てきたので買って取り壊して

すぐ売る」などの話がどんどん

入ってくる

・知らない人が多いが家賃は上げられる

今池袋は住居用が強く利回りが低くても

家賃があげられることを

考えたら買いといえる

北口は再建築不可の超高利回り物件が

それなりに出る

・旧耐震の区分の店舗物件がお勧め

住居用のアパートを買うときより

空室になっても埋まりやすいかを

よく調査する必要がある

・融資について信金は有望です

著者は普通の信金から20年の融資を

受けた実績がある

「買値は6000万ですので2割自己資金

入れますので5000万円の融資をして

ください」と頼んだら

このテナントの保証金を当てる事ができ

実質オーバーローンで借りた

保証金いついては

「賃貸借契約書に書いてある」と伝える

・自己資金がほぼない投資家は

「商業区分」投資はお勧めである

・買い進める場合リタイヤするときに

何期続いたかは重要なポイント

 


第6章 これからの不動産投資

・不動産は買うときに8割勝負が

決まっている

「待てる」能力は成功者に共通の

ポイントだといえる

・一度買って運営すると自分でも

気づけなかった部分が見つかる

一歩踏み出すことから初めて欲しい

・過去のオリンピックと不動産の

関係を見ると開催前がピークで

その後は下落する

ロンドン5輪だけは例外的に上がった

・日本人の特にエリート層はミスを

認めたがらないリーマンショック

でさえ最初の緊縮路線を貫いた

・地銀は今後アパートローンに

戻るのか、それとも変わらず外債

などを買って稼ごうとするのか

今後の動きが注目される

外資の「ビレッジハウス」は

強力なライバルである

信金、地銀、3行をローテーションで

借りていく方法は1年で複数棟買うのも

不可能ではない

担当者は「どういう生まれでどこで何をしてきたか」

ということを気にする事が多い

一度、信用面をクリアすれば

後は応援し用という気持ちになってくる

 


おわりに

まずは1棟目を買ってみる事

まだ何も所有してない人は

低価格の物件を所有してみる

不動産は絶対に儲かる投資ではないが

時間を味方につけて小さなところから

コツコツと大きく育てていける

確実性の高い事業です

 


●本書から得られた新しい知識

・個人信用情報機関

①銀行・信用金庫

一般社団法人全国銀行協会

消費者金融

株式会社日本信用情報機構

③クレジットカード・信販会社

株式会社CIC

・日本政策金融公庫にはそもそも

個人情報が登録されない

・法人を維持するには税理士報酬や

法人住民税で年間30万円かかる

・土地の相続税路線価が高めで

あれば積算価格が売価を超える

ケースがある

・200万程度の利益は予想外の

管理費や修繕費で飛ぶことがある

・無職で年収がゼロだった人が

起業する場合、日本政策金融公庫

から融資をしてもらえない

スルガ銀行は借りてから5年以内に

借り換えをすると残高の2%の融資手数料

がかかる

金融消費賃貸契約書の繰上げ返済の

条項をよく確認する

・インバウンドの代表中国人は13億のうち

パスポートの所有率はまだ10 %に

達していないと言われている

・地銀の8割は赤字と言われている

第四銀行は新潟の第二銀行で

札幌に支店があり池袋にある

第四銀行東京支店が札幌の物件にも

融資をしてくれる

他にも大宮、横浜にも支店がある

▼用語

・黒損:1期は赤字、2期はわずかな黒字

・ビレッジハウス:ソフトバンクグループ傘下

米投資会社のフォートレスインベストメント

グループの賃貸住宅

47都道府県に1000棟以上10万戸以上の

部屋を持ちファミリー層にもかかわらず

1室2万円〜

住宅を提供している

 


●本書に出てくる格言

 


●本書で得られた気づき

不動産投資は現在も勝てない

投資ではないが以前に増して

勝ちにくくなっているという事

サラリーマンは大火傷をしない程度の

安い物件で一度シュミレーション

してみるのがよいという事

・「ビレッジハウス」という

安い賃貸があるという事

将来、住んでみるのもいいかな

と思った、なぜならば住居費は

あまりにも高すぎると感じているから

である

 


●今までの自分の考えと違ったところ

家賃は上げれる

 


●本書の内容で実行してみたい事

個人的にはプライベートバンク融資

のアイデアに興味が湧いた

現在の自宅を売ってプライベートバンク

預け本書で紹介する「ビレッジハウス」

に住んでみるのもいいのかもしれない

 

現役融資担当者がかたる 最強の不動産投資法