思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■転換の時代を生き抜く投資の教科書 を読んで

 

 

書名:転換の時代を生き抜く投資の教科書
著者:後藤達也

●本書を読んだきっかけ
書店で人気で読書会の課題図書
としてふさわしいと思った。
この本で読書会を開くため

●読者の想定
投資初心者にもわかりやすい
内容になっていると思う。
逆に言えば中級者以上は退屈に
感じるかもしれない。
ただ、5章の詐欺師や、投資の
ノウハウを教えるインフルエンサー
などの胡散臭い連中に対する
見解は何回も読んで脳の皺に
刷り込みたい内容である。

●本書の説明
はじめに
この本は投資に興味がなかった方
に、わかりやすく、偏りなく、
投資の世界を案内するのが狙いです

第1章    投資が欠かせない時代に入った
・株価を左右する要素は実に多
くありますが、
「将来どれくらい利益を稼ぎ出すか」
が最も重要
・思った以上に良くなることを
「アップサイドリスク」という
「リスクを取る」というのは
「どう転ぶか読みづらいけど、
その分、予想外に大きな利益にも
なりうる」という前向きな意味合い
もある。

第2章    株・会社・決算そもそもから考え直してみよう
・「株価」では「現在」より「未来」
のほうが大切です。
・覚えておくべきは「営業利益」と
「純利益」です
・営業利益率をライバル会社と比べれば
その企業の強み、弱みも浮かび上がる
・純利益は営業利益と比べ、振れが
大きくなりやすい点に注意
貸借対照表(バランスシート)
右側は資金をどうやってまかなったか
左側は、そのお金をどう活用しているか
です
・バランスシートにのらない「資本」
①従業員
②ブランド
③顧客
④技術力
⑤環境・多様性
SNS、.etc
ROEは1年間の純利益を資本(純資産)
で割って計算する。
株主の持ち分の資本をいかに活用し
利益に結びつけているかを示す
ROEを上げるためには、過去の慣例に
縛られず将来きちんと収益を生み出す
プロジェクトや資産にお金を振り向けて
いくことが大切。
・日本の上場企業のROEは8%程度が
中央値で、5%前後のところも少なく
ない

第3章    株価はなにで動くのか
・株価を見る「虫の目」「鳥の目」「魚の目」
①虫の目
近い距離から、じっくりと、いろんな
角度から、物事を見る目です
②鳥の目
空から全体を見渡す感じ
③魚の目
距離というよりも水の流れ、潮の流れを
読むイメージ
・株式市場は個々の企業の動きを
「ミクロ」景気や政策を「マクロ」
と呼ぶことがある
ミクロを見る虫の目、マクロを見る鳥の目
・妥当な株価を探る計算式
配当利回り
=一株当たり配当÷株価(配当総額÷時価総額
②PER(株価収益率)
=株価÷一株あたり利益(時価総額÷純利益)
③PBR(株価純資産倍率)
=株価÷一株当たり純資産(時価総額÷純資産)
・誰から見てもオトクな銘柄は存在しない
東証からの経営改善要請
「PBRが1倍を割り込む企業が多く、
資本を効率的に収益に結び付ける
意識が弱い。売上高や利益だけでなく
資本効率もしっかり現状把握し、
改善策の検討や実行を進めてほしい」
・近年は「統合報告書」といって
社会的責任(CSR)やガバナンス
知的財産といった非財務情報を
まとめた資料も充実しています
・各国のCPI(消費者物価指数)は
発表されるたびにマーケットを揺らす
ことがしばしばある
具体的には毎月初めに公表される
米国雇用統計や毎月中旬に発表される
米CPIは世界の投資家が注目し、
発表直後に株価が乱高下する。
FRBの金融政策は「物価の安定」
「雇用の最大化」を目標としている
・コロナ後は急激なインフレが社会問題
賃金上昇の勢いが強いと、インフレが
収まりにくい
・CPIは大きく二つの項目が注目される
①総合
すべての品目の物価動向
②コア
「総合」から「食品とエネルギー」を
除いたもの
アメリカの物価指数で代表的なものに
CPIとPCE(個人消費支出)物価指数が
ある、FRBが重視しているのはPCE
・元となるデータはCPIは都市部の家計調査
PCEは全米の小売データ
CPIの方が高い数値が出やすい
・ISM製造業指数とISM非製造業指数は
景気の風向きを見るうえで優秀な統計
・「オルタネイティブ」とは代替の意味
オルタネイティブデータはコロナか禍に
一気に普及した。
・知人との雑談にも経済ニュースが
潜んでいる。
・「魚の目」ともいえるのが「需給」
買いたい人が多いと株価は上がる
「買いたい人が多い」とは大きく分けると
「マネーの総量」と「センチメント(心理)」
株式に投資してもよい、投資したい、
というセンチメントは株価を左右する
大きな要因。
・VIXは「オプション」の取引状況
から「恐怖感」を測ったもの
「株価が近いうちに急落しそう」と
考える人が多いとVIXは上昇し
「株価が上がりそう」と考える人が
多いとVIXは下がる
「急騰」より「急落」が起きやすい
VIX上昇は「株安警戒アップ」と
なる事が多く「恐怖指数」と呼ばれる
・外国人は日本株の売買代金の
約7割を占めており、彼らの動きは
相場のトレンドを大きく変える
・テレビ局は視聴率に敏感で
「人の関心を引く」と思える話題は
何度も放送する。
書店の平積もしかり
逆にテレビや書店で取り上げる量が減れば
ブームも落ち着いている。

第4章    中央銀行は金融市場の心臓
・この数年で中央銀行の重要性が
飛躍的に高まった。
中央銀行の業務は
「国民が経済生活を送りやすいように
金融面の環境を整える」
・物価安定が絶対的な目標というより
「国民経済の健全な発展」が大切
「物価の安定」はそのための金融面の
環境整備という位置づけ
・利上げは経済活動を抑える効果がある
・経済が活発なときほど、
お金を欲しがる人が増え、
金利は上がりやすくなる。
・「景気回復→金利上昇」
金利上昇→景気悪化」
どちらも起こる!
・世界の中央銀行の大半は物価が
「年2%」上昇することを数値目標
にしている。
・日銀はゼロ金利政策で大量の国債購入
日本株連動ETFの購入をし市場に
お金を投入した。
イールドカーブコントロール
2016年に導入された、これは
10年物国債金利を0%程度に
なるよう、日銀が国債を売買して
誘導するもの。
・長い目で見ると、円安は
日本産業の競争力低下を映している」
ともいえる。
・日本の物価
値上げが目立つのは食用油、パン
マヨネーズなどの食品。
電気代、ガス代などのエネルギー。
iPhoneなどの携帯電話も大きく
値上がりしている
・賃金を左右するもの
①企業の利益
②人手不足感
③物価
・2021年後半からの異変
財政出動や金融緩和の影響で
需給が急回復
②株価や不動産価格が上昇し
富裕層の消費意欲が拡大
③急激な経済再開で物流網(サプライチェーン
が混乱しモノが手に入りづらくなった
原油など一次産品価格の上昇
⑤人手不足による賃金上昇

第5章    投資をはじめよう
・今の日本で元本保証で
利益利回りを確実に得られるのは
国債以外にありません
・ここ数年は、ビットコイン
ブロックチェーン、NFT、AIなど
キーワードを巧みに使うことにより
「今までなかった投資」などと
煽ることがよくある
「いまだけ」「ここだけ」といった
希少性を訴え、慌てて購入させる
パターンもある。
・「これって本当に投資して大丈夫?」
「詐欺に巻き込まれるかもしれない」
と感じたときは電話番号188(いやや)
に相談する
投資信託の安いものは販売手数料ゼロ
信託報酬は0.1%程度
・「今が株価の底」「これから上昇する銘柄は〇〇」
などと、断定している人は
マーケット経験が浅いか、自分自身の
見通しが当たるかわからないにも
関わらず大げさに演じているケース
がほとんど。
・本当に自分の投資に自信があるならば
わざわざその方法をXやYouTubeなどで
公開しません。むしろ、投資に自信が
ある人は自身の相場観を人に見せたがら
ないものです。
そして、本当に投資で巨額の利益を
得ているのであれば、YouTube
広告収入も不要なはずです。
・新規会員を増やそうとすると
内容が人の目を引くように大げさに
書きすぎたり「オトクですよ」感を
必死にアピールしたりしがち
・どの銘柄を買うかを考えるときは
「応援したい企業」というのを
第一に考える。

おわりに
転換の時代におびえ、現状維持を
続けているだけだと、時代に
取り残されます。
ワクワク感をもって転換の時代に
向き合い、行動できる人が広がれば
世の中はもっと明るく、面白く
なると思います。

●本書から得られた新しい知識
JR東海は地元在来線よりも、
東京~大阪を結ぶ東海道新幹線
大黒柱。
ジブリは上場していないが
手掛かりとなるのは「決算公告」
アニメ業界は1年間の純利益の
30倍程度が企業価値、この比率は
PER、ジブリ企業価値は1000億
(34.3億×30倍)
ジブリの株主資本(純資産)は
281億円、これが帳簿上の会社の価値
です。
日本株のシェア
外国人等:(216兆円)31%
事業法人等:(167兆円)20%
個人等:(153兆円)18%
投資信託:(91兆円)11%
年金:(88兆円)10%
その他:(83兆円)10%
・程よい金利は2%台
・「5年以内に退職予定」という
新人社員は40%
SBI証券楽天証券が2023年秋
から日本株の売買手数料を無料にした
・日本国民が持っている日本株(上場株)
の総額は123兆円(2022年末)
・残高多い投資信託
eMAXIS Slim 米国株S&P500
アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投資D
eMAXIS Slim 全世界株式

●本書に出てくる格言
強気相場は悲観の中で生まれ
懐疑のなかで成長し
楽観のなかで成熟し
陶酔のなかで消えていく。
ージョン・テンプルトンー

●本書で得られた気づき
・本当に自分の投資に自信があるならば
わざわざその方法をXやYouTubeなどで
公開しません。むしろ、投資に自信が
ある人は自身の相場観を人に見せたがら
ないものです。
そして、本当に投資で巨額の利益を
得ているのであれば、YouTube
広告収入も不要なはずです。
・新規会員を増やそうとすると
内容が人の目を引くように大げさに
書きすぎたり「オトクですよ」感を
必死にアピールしたりしがち
・どの銘柄を買うかを考えるときは
「応援したい企業」というのを
第一に考える。

●今までの自分の考えと違ったところ

●本書の内容で実行してみたい事
私にとっては5章が一番役に立った
既に知っていたことではあったが
何回もリマインドしたいと思った。