思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■ 暴力が支配する世界経済を読んで

 

暴力が支配する一触即発の世界経済

暴力が支配する一触即発の世界経済

 

 

書名:暴力が支配する世界経済

著者:猫組長

 


●本書を読んだきっかけ

著者の前作、「アンダープロトコル」を

読んで面白いと思ったため

 


●読者の想定

政治と裏の世界の繋がりとかに興味が

あり、つながっていると仮説し

今後どのように世界が動くか

という事について知ったり

今後のビジネスや身の振り方に

活用したい人

 


●本書の説明

アメリカの変化は2013年から始まっていた

アメリカのリベラルは平然と戦争に踏み

切るので日本人がイメージする平和主義者

とはだいぶ違う

トランプ氏の一連の公約は、自国内の

産業、労働者の保護と治安維持など

全てアメリカ市民の実利である

アメリカ国民はトランプという実利を

選んだということである

ハイリスクは存在しないリスクは

マネージするものでコントロールする

限りリスクではない

石油はただの燃料ではなく戦略物資

である、そして石油取引は基軸通貨

ドルに支配されている

WW2末期には世界の80%の金が

アメリカに一極集中した

戦後通貨体制、ブレトン・ウッズ体制

アメリカドルは金と交換できる

アメリカドルは他の通貨と交換できる

金本位体制「IMF体制」がIMF協定で

できあがった

戦争は暴力を使った経済活動だ

戦争が本当に悲惨なのは「たかがゼニカネ」

のために人の命が奪われることだ

ロシアン・マフィアが他国のマフィア

と違うところは石油、天然ガス

レアメタル、核物質などの戦略物資

を直接扱う点だ

トランプ氏の父は1869年ドイツ生まれ

1920年に不動産業を始めた

当時の不動産はマフィア抜きでは語れ

ないほどであった

トランプ氏は父から財だけではなく

暗黒街との繋がりも受け継いだという

アメリカでは労働組合とマフィアの

関係は今なお続いており

トランプを大統領にした地

ラストベルトは貧困者に喘ぐ労働者

の地でマフィアが労働者への集票を

働きかけたという

世界のマネーの流れは覇権国によって

決まるのであるから問題は次の覇権

を誰が握るかという点に尽きる


望みが叶わなければ感情を荒立て

るのは子供にだけ許された特権だ

だが、政治にどれだけ罵詈雑言を

投げかけても犯罪や名誉毀損

ならないばかりか逆に頭にいい人

意識が高い人という評価も得られる

石油を扱う巨大企業シノペック内の

暗殺劇は米中貿易をきっかけにした

中国共産党内の激しい権力闘争を

伝えていると著者は考えている

トランプ氏は相手にイエスかハイ

しか許さずノーの場合はハードル

をあげてイエスを迫る

米中貿易戦争は両国の「非情性」が

強く出ている

アメリカ内でその動きを牽引して

いるのはむしろアメリカ議会である

今後アメリカは自国の不利益になる

「あらゆる国」に対し圧力を強め

アメリカに利益をもたらすよう

要求するようになるだろう

世界のためのアメリカではなく

アメリカのための世界に向けて

与野党が一枚岩になる

中国製品の生産原価はアメリカに

比べて非対称であるがファーウェイ

の技術生産は対象であり

技術を盗むのではなく自社開発の

優良企業である

研究開発日1兆3000億は売上の15%

世界の上場企業と比べても7位

人件費も世界最高水準、特許出願率

17年1位である

ファーウェイは「通信速度」という

戦略物資入手のため潰すか懐柔させ

なくてはならない目標で

米中技術戦争へと進化していく一歩

である

学習能力を持つ中国が80年代

アメリカが日本に対して行った

ことを研究していないはずはない

根拠の1つが中国は石油備蓄量を

増やしている、戦略物資である

石油を蓄えることは戦争を含む

あらゆることに対する備えである

人民元がドルから独立するという

観測もある外貨を自国内にプール

しながら金の保有量をあげる

事によりドルの影響を弱くする

という思惑が見えてくるだろう

中国の富裕層が資産を海外に

逃がしている観測もある

現在、中国政府は外貨持ち出し

上限を15000ドル上限

外貨は国内に引き入れ

一度入れた金は国外に出さない

トランプ政権にはバブル前後の

対日対策を行った実務経験者が

沢山いる(日本に構造改革を迫る)

貪欲なアメリカに捕らわれているのは

トランプ氏自身なのかもしれない


アメリカは暴力団に似ている

黙って監視をし、ある程度膨らんだ

ところで根こそぎ収奪する

ヤクザはカスリ(上納金)を払えば

ある程度のことは不問となる

著者はアメリカの縄張り石油ビジネス

で儲けたが口座凍結された

暴力団がいわす(殺す)と言っている

うちは安全で沈黙が訪れた時

アクションを起こすサインである

北朝鮮は沈黙を起こさない様

核実験、ミサイル発射をやっている

様に見える

また核は北朝鮮のショーケースと

なるであろう

ヤクザの場合、小組織は他組織

の動きを見ながら巨大組織と戦う

平壌とソウルの距離は193km

虎の子核兵器を使用しないでも

砲撃だけで火の海にできる

火星15号はアメリカ本土(シカゴ)

に届きノーズコーン(弾頭部)が

大気圏突入しても内部の装置が

正常に作動した、北朝鮮は技術を

第三国に流出するカードも持った

ヤクザの「ガラス割り」的に

威嚇を繰り返す事が目的と考え

られる

アメリカの企業には北朝鮮

ビジネスをしたい企業もある

その様な企業は暗黒街に本社

を構え政治献金をしていて

トランプ氏とつながっている

のではとの推測もある

金正恩は核ミサイルを日本に

向けていると考える人もいるが

著者の考えは異なる

暴治社会においてトップになる

ためには配下より強い暴力が

必要である北朝鮮の核は

北朝鮮人民軍を治めるためにある

とも考えられる

サウジとイランの戦争はアメリ

にとって大きな利益になる

中国は兵器のキーになるパーツ

を生産する技術力はない

中国、ドイツ、フランス、イタリア

による新たな枢軸国がアメリ

を中心とした連合国との乱の

中で再編に向かっている


ソ連北方領土を領海と捉え

日本は領土と捉えた

当時のソ連原子力潜水艦

航行において北方領土は手放せ

なかった

日韓問題の韓国の対応は大国間

の国家戦略から自身が用済み

になるという阿鼻に対する叫喚

と著者は考える

アメリカにとって駐留軍の予算を

気前よく出してくれる日本に対して

支払いを渋る韓国はゼロに近いほど

低下している

韓国にしても北朝鮮核の傘下に

入った方が自らのプレゼンスを

維持できる

日本の大学は東大、京大などの

難関を除いて私立に入ってくる

海外の留学生は質が劣る

ビジネスとして学生を集めなければ

ならないが、そのノウハウがなく

「呼び屋」と言われる紹介屋から

質の悪い留学生をつかまされ

ている

技能実習生は5年で帰国するが

先輩の悪知恵を吹き込まれ

日本の社会保障を貪る者もいる


現代は「激動の時代」である

それは懊悩や絶望のための時間

ではなくチャンスだという事だ

そしてチャンスを切り開くのは

冷静な分析と合理的な思考である

 


●本書から得られた新しい知識

・Cー17の最大積載量は77トン、一回

で輸送できるのはM1A1エイブラムズ

(60トン)ならたった1両

M2ブラッドレー3両、兵士にしても

189名しか空輸できない

それに対し輸送車両船、ボブ・ホープ

級やワトソン級はM1戦車1000台

運べる

・キャンプデービット:要人をもて

なす際の専用の保養地

暴力団関係企業の定義

暴力団員が実質的にその経営に関与

している企業、準構成員もしくは元

暴力団員が経営する企業で暴力団

資金提供を行うなど暴力団の維持も

しくは関与する企業または業務の遂行

等において積極的に暴力団を利用し

暴力団の維持もしくは運営に協力

している企業

・警察が言う舎弟企業は暴力団では

フロントと呼ぶ

・タテホ化学事件(1987年)

インサイダー情報で銀行や取引先は

株を売り抜けた事件

暴力団対策法(1992年)

ヤクザ組織は暴力団と法規定された

・1バレル=159リットル

・1911年、イギリス海軍が軍艦の

燃料を石炭から石油に変えた

劉華清が定めた「近海防御戦略」

92ー00 中国沿岸海域の完全な防備体制

00ー10 第一列島内部の制海権確保

10ー20 第二列島線内部の制海権確保、

航空母艦建造

20ー40 アメリカ海軍の太平洋、インド洋

の独占的支配を阻止

40ーアメリカ海軍と対等な海軍建設

・中国製造2025年

①25年までに世界の製造強国入り

②35年までに中国の製造業レベルを

世界の製造強国陣営の中位に位置させる

③49年には製造強国のトップになる

パンダハガー:パンダ贈呈を外交に

使うことから由来する

・再教育:エリート層は長時間反省文

を書かされたり何時間も同じ話を

聞かされたり、失敗の原因を繰り返し

聴取される、エリート意識を破壊し

二度と過ちを犯したくないように

させること

中間選挙は戦後、与党が勝利した

のは18回中2回のみ

アメリカの憲法では通常の司法

手続きで大統領を訴追できる条文

はない

NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)

・空母一隻の建造費5600億円

F/A18ー18E/F 1機90億円

・フラッシュオーダー:限られた人が

0.03秒ほど情報を早く入手し

0.004秒でオーダーを繰り返せる

愛国無罪:中国国内で日本企業に

対し略奪や破壊

・中国は世界2位の石油消費国で

世界位に石油輸入国である

山口組3代目、田岡一雄組長は

トップダウンのガバナンスで組織

を統制した「独裁」にもかかわらず

内乱も起きなかった

福利厚生のシステムが充実していた

スプートニクショックの自分は

アメリカが東側の技術を盗んでいた

・80年代、日本が独自で戦闘機

開発を行おうとすると米国は

共同開発を持ちかけ日本の先端

技術の提供を突きつけた

・ドイツのダイムラーは北京汽車

への出資を決めた


MOB(Mobster):暴力団

ペーパーマネー:額面に比べて

実質的な価値が極めて低い証券

NCSC:国家サイバーセキュリティー

センター

イエローケーキ:ウラン含有の高い

黄色いパウダー天然ウランに0.7%

しか含まれないウラン235

 


●本書に出てくる格言

小さな借金は人を殺すが大きな借金は

次の金を生む

株は買うものではない売るものだ

ー菅原潮(猫組長)ー

 


●本書で得られた気づき

暴治社会という考えで物事を見る

という事、アメリカは国益を大切

にするという事の再認識

 


●今までの自分の考えと違ったところ

ヨーロッパは中国と組するという仮説

 


●本書の内容で実行してみたい事

戦略物資と利権という視点を

今後、世の中を見る時の視点として

強く意識する

 

 

暴力が支配する一触即発の世界経済

暴力が支配する一触即発の世界経済