書名:割安成長株で2億円
著者:弐億貯男
●本書を読んだきっかけ
株式関連の書籍で現在一番売れている
入門者向けで、初心者の教育にも
使えると思い購入
●読者の想定
著者と同じような環境の人
サラリーマンで嫁さん付き
サラリーマンを辞めるつもりなく
安定した給与収入を得ながらも
ポートフォリオ資産を膨らませたい人
今の日本に一番ありがちな
サラリーマンの方
●本書の説明
Prologue サラリーマン投資家が
「生涯賃金」を株で稼いでしまった
・「割安株」でありながら増収増益
だったり今後もさらに業績の
伸びを期待できるのが「成長株」
そんな「割安成長株」なら
買った時より何倍も高く売れて
大きな資産をつくれる
・最初に買った自分に株は身近だった
ゲーム関連株や外食産業が中心
「スクウェア(9684)」
などでした
2020年までに「生涯賃金2億円」を
貯めてしまおうと思った
そのため株式投資の取引記録を
つけ始めた頃から「割安成長株」
への投資を意識して銘柄を
選ぶようになった「バリュー投資」
とも言われるやり方です
・次のような資料を投資判断に使う
①四半期に一度発表される決算短信
1ページ目の売り上げと利益
②決算説明資料
③個人投資家向け説明会資料
④証券会社サイトで無料で読める
「会社四季報」情報
・結局のところ身銭を切って
株式の売買経験を積み重ねてこそ
上達するものです
「走りながら考え走りながら学ぶ」
というやり方で株式投資を続けながら
わからないところは知識を補い
売買で損をしたら反省点を洗い出して
次の売買に活かす
投資は途中で辞めるから負ける
勝つまで続けていれば負けません
STEP1 個人投資家は「割安成長株」への
中長期投資がベスト
・PER15倍以下の割安株を目安に
(できれば10倍が望ましい)一方
成長株かどうかは直近2〜3年が
増収増益かどうかで判断します
・「割安成長株」を探してみると
結果として「中小型株」が多くなる
・中長期投資とは多くが2〜3年程度
このくらいのスパンなら、どんな
銘柄が成長するかは証券会社サイト
で無料で読める「会社四季報」の
情報や各社のHPにある「IR情報」
からでも十分に見通せます
・2〜3年先の売り上げと利益を
想像しながら割安成長株を選ぶ
銘柄を購入してからも2〜3年先
の業績を想像しながら継続保有
するかキリのいいところで売却
するか考える
損をした著者は、改めて元本100万
で株式投資を始めるとしたら
ひとまず投資は半額の50万にとどめ
50万円は「現金買付余力」として
残しておきます
・株式投資の初心者は余裕資金
10万円を別腹で用意する
緊張感を持って「10万円真剣勝負」
をするうちに確実に経験値が上がる
STEP2 「割安成長株」を見つけるための
5つのポイント
・「割安株」を絞り込む3つのポイント
①ブログやTwitter、マネー誌などで
「割安」と書かれた銘柄
②昨年・今年上場の「IPO(新規上場)」銘柄
③「立会外分売」をする銘柄
企業が取引時間外に大量の持ち
株を個人に売り出す事、東証2部から
をするケースがありTOPIXに採用
される事で買いが入り株価上昇する
こともある
・「割安成長株」を見つける5つのポイント
①成長性
直近2〜3年は「増収増益」か?
株主・投資家向けのIR情報で
直近の業績動向を自分の目で確認
②割安性
「PER」が15倍以下(10倍に近い方が望ましい)
景気の影響を受けやすい人材会社
円安の恩恵を受けやすい輸出関連企業
は円安の局面で利益が2〜3倍にも増加する
過去の業績に照らし合わせて
純利益が安定的に増えており
なおかつPER10倍以下の銘柄を
探す
景気敏感株は景気回復局面や
好況機だけでなく不況期が訪れた
とすれば景気敏感株を狙うのもアリ
EPSは「特別利益」「特別損失」が
発生しているケースや法人税が減免
されているケースではPERが計算上
割安になったり割高になったりして
本来の割安度が正しく算出できない
場合がある
③安定性
「配当性向」を30%以上公約しているか
30%以上を公約している会社は
投資した後、業績も株価も右肩上がり
良い結果につながるケースが多い
④利回り
「配当利回り」が3%以上か
高い配当金や配当利回りが株価の
下支えになる
⑤ビジネスモデル
「ストック型ビジネス」を展開してるか
代表例は月払い年間契約で
サービス提供して安定的に継続的な
収益を見込める会社
いいと思った会社が直近で株価が
値上がりしている場合、そこで
慌てて買わず年に1回か2回ある
調整局面で買いたい水準まで
下がるまで辛抱強く待つ
・定性的な社長のインタビュー動画
数字以外で事業の成長性を熱く語って
いたり、人間的魅力を感じたうえで
投資をする
・テンバガーとは野球で1試合10塁打
することを意味している、そこから
10倍に跳ね上がる銘柄のことを言います
・インタビュー動画でチャームケア
コーポレーションの社長が
「不動産賃貸と同じビジネスモデルで
あり入居者を集めて一定の稼働率を
維持できればストック型ビジネスになる
(介護事業)」と言っていった
ネットで「会社名」「社長」「インタビュー」
などのキーワードで調べてみる
・その他クロスチェック
①通期業績見通しに対して中間決算時の
業績進捗率が50%以上か?
その後、達成の可能性高い
②直近で株価が急騰していないか?
その後、下落する事多い
③中期経営計画のある会社か?
2〜3年後のイメージつかみやすい
STEP3 手っとり早く「割安成長株」を
見つけるならIPO銘柄
・IPOの3つのメリット
①「資金調達」の幅が広がる
②会社の「信頼度」が高まる
③会社の「知名度」が高まる
・当選したら買入希望を忘れない
・IPOはなぜ儲かるか
①成長株であることが多い
②仮条件の価格帯が同業他社の
上場企業の株価と比べて割安
③売りたい人より買いたい人が多い
④投資家の注目が集まって
上場日に買いが入りやすい
・IPO証券講座開設ポイント
①IPO引き受け数の多い証券会社
②個人投資家に有利な株式の配分
をしている証券会社
③IPOの引き受けが多いわりに
口座開設者数が少ない証券会社
④主幹事を引き受ける可能性が
ある証券会社
・IPOブックビルディング抽選方式
①完全平等性
②ステージ優遇性
日興証券は4つのステージ
預かり残高5000万以上は25票プラチナ
③ポイント加算制
・IPOブックビルディングお勧め証券
①マネックス証券(完全平等)
②SBI証券(ポイント加算)
③野村証券(完全平等)
・IPO銘柄投資のタイミング
①ブックビルディング
②IPO上場初日
③IPO後しばらく経ってからの
「セカンダリー投資」
「割安成長株」を見つけるための
最もお勧めの手抜き投資
需給が落ち着いた所の「見直し買い」
の時を狙う、数ヶ月前から
1〜3年前に上場した企業を探す
・「公募・売り出し価格より安い=割安」
というわけではない
①公募売り出し価格は妥当だったのか?
②業績見通しの下方修正など
公募売り出し価格設定時の前提が
崩れるような発表がなかったか
・上場ゴール銘柄を避ける
特に大株主に投資ファンドが名を連ねる
銘柄は要注意
公募価格も割高で成長株だと
思っても目論見が外れるような
悪材料が出たら躊躇することなく
従業員持株会の出資している会社
は個人投資家と利害関係が一致
しているため将来的な株価上昇が
期待できる
高騰しにくい短期取引には不人気
中長期的には成長するポテンシャル
がある
30〜50%までの値上がり益の
積み上げは十分可能
・IPO後に株価が右肩下がりだったり
底ばいで推移している割安銘柄を
探す、基本的には割安成長株銘柄を
探すテクニックと同じ
マネー誌やTwitterを見て、他の
投資家が言うことに振り回され
ないで自己責任・自己判断を
徹底することが大切
P98〜P101 著者が買った銘柄
・キャイーンの天野さんや私が
そうだったように、これから
新たに株式投資を始めるなら
暴落局面こそエントリーする
絶妙のタイミング
STEP4 「割安成長株」保有テクニック
・株価10倍以上で差益を得られたのは
チャームケアコーポレーション(6062)
1銘柄だけ
株価を2倍にできるぐらいの成長力
のある会社はそこから更に+50%(3倍)
+33%(4倍)、+25%(5倍)と
成長を持続できるポテンシャルが高い
・3倍、5倍銘柄だと「プレミアグループ(7199)」
「ブリッジインターナショナル(7039)」
の2社がある
株式資産2億を達成したい今は
8〜10名柄に分散しすぎない投資
1名柄あたりの投資額は400〜500万
・分散投資のリスク
①分散しすぎると保有株の情報に
目が行き届かなくなる
②小額分散すると大きく値上がりしても
資産が増加しにくい
・余裕資産で投資する
・資産の半分は現金買付余力
として残しておく
例)100万ある場合、50万は投資
50万は現金買付余力
・運用額が2000万円以降は
8〜10銘柄にとどめる運用額が
増えたら一銘柄あたりの投資額を
増やす
・証券口座に追加資金を入金する
前に含み損を抱えた銘柄を損切り
するか、含み益を抱えた株を
利益確定して現金買付余力を捻出
と言う言葉がある
全体最適を図るには多すぎる
保有銘柄を8〜10銘柄に減らし
現金買付余力を増やす
STEP5 「割安成長株」の売りどきを
極める
・銘柄選びに失敗したものを
早めに損切りすると含み益の
ものだけが残る
「損切りは早めに利益確定は遅めに」
を実行すると含み益のある銘柄
だけが残るのは当たり前
・ビジネスモデルが崩れ業績見通し
を下方修正して減益決算になった
ケースは株価がそれほど下げて
いないうちに脱兎の如く売り逃げた
方がいい
その失敗をきちんと反省した上で
次の投資に活かす方がいい
そんなサイクルを繰り返すと
利益が上がりやすくなる
・いったん含み損を抱えた銘柄が
後に大きく値上がりする
これは俗に「大化け銘柄」と呼ばれて
いる
・手がける事業に成長が見込めない
銘柄はなるべく早めに損切りする
ように心がける
損切りした銘柄でも業績の成長が
期待できる場合は株価をウォッチ
し続け再購入する
・株を売る好機と買う好機は必ずしも
一致しない
保有株を売って現金買付余力が
増えたとしても、それを新たな
銘柄に即投じるのはNGです
いったんはその資金を手元で
休めておく
・P134〜P135 著者の利益銘柄
・P137〜P140 著者の損切り銘柄
損切り銘柄の方が多い
・いろんな投資に手を出すのでは
なく自分の強みである
「割安成長株への中長期投資」に
徹する
・サラリーマンは給与収入によって
目先の生活は安定している
株式投資によって短期間で成果を
出す必要はない、だからこそ
安心して「割安成長株の中長期投資」
ができる
STEP6 新型コロナショックのような
不測の事態への対処方法
・緊急対応策として証券口座内の
資産は「株式保有:現金買付余力
=3:7」の比率にして現金買付余力
の比率を高める
・調整期に失敗しない3つのポイント
①現金買付余力をキープ
②みんなが熱狂している相場が
右肩上がりの時に株式を売っておく
③株式相場が調整を始めたら
いち早く売る
STEP7 投資リスクをコントロールする
12のポイント
・割安成長株投資12のポイント
1.余裕資金でやる
2.信用取引はしない
3.中長期投資をする
4.分散しすぎない投資をする
5.現金買付余力を持つ
6.取引記録をつける
7.損切りを徹底する
8.手を広げすぎない
自分のライフスタイルに合った分野で
9.他人を真似しない
10.話題の銘柄ではなく割安な銘柄に投資する
11.利益確定してもすぐに買わない
12.割安な銘柄がないからと妥協しない
買いたい銘柄の株価が上がったら
一旦諦める
Epilogue サラリーマン投資家として
資産5億円を目指す
・「割安成長株」への中期投資
と言うスタイルは変えず
2024年に3億、2029年に5億
を目指す
・自動車の運転は下手ので自動車は
所有しない、地方は時々旅行する
程度に
妻は専業主婦で夫婦二人ぐらし
転職がありえる職種なので
マイホームは購入せず、ずっと
借家ぐらし
・みなさんも未来の人生を豊かに
するため投資を始め自分に合う
投資スタイルを見つけてください
●本書から得られた新しい知識
・配当性向
=1株当たり配当額/1株当たり当期純利益×100
=1株あたり年間配当/株価×100
・孫正義氏の年間配当受取額は
100億円前後
▼IPO引き受けランキング
①SMBC日興証券(24.39%)
②大和証券(24.39%)
③野村証券(20.73%)
④みずほ証券(14.67%)
⑤SBI証券(7.32%)
▼ネット証券IPO取扱ランキング
①SBI証券(82件)
②マネクス証券(45件)
③岡三オンライン証券(37件)
④楽天証券(27件)
⑤auカブコム証券(24件)
⑥松井証券(21件)
●本書に出てくる格言
●本書で得られた気づき
一度利益確定して確保した
現金買付余力は一呼吸置いてから
再投資すると言うところ
最近、間髪入れずに再投資して
上手くいかなかった
著者が言うように、利益が出る
タイミングが買いのタイミングと
一致する事などない
自分の都合で考えてはいけない
という事
・IPOのブックビルディングは
マメに続ける事
●今までの自分の考えと違ったところ
●本書の内容で実行してみたい事
「割安成長株」のリストを100銘柄分
作ってみる