思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■究極のワイン投資 を読んで

 

飲めて殖やせる 究極のワイン投資

飲めて殖やせる 究極のワイン投資

  • 作者:内藤忍
  • 発売日: 2015/02/06
  • メディア: 単行本
 

 

書名:究極のワイン投資

著者:内藤忍

 


●本書を読んだきっかけ

ジュンク堂で本書を見かけた

金融投資しか考えたことなかったが

面白い投資案件になるかもと思い

購入してみた

 


●読者の想定

ワイン好きで、しかも投資にも興味

がある人

 


●本書の説明

はじめに

ワイン投資のハードルは低く

1ケース10万円以下でも購入する事が

できるのです

知識ゼロからワイン投資を初めて

長期的に資産形成をするために

必要な知識や情報を盛り込んでいます

 


第1章 ワイン投資の魅力とは

投資家がワインを購入する際に利用する

BB&R(ベリーブラザーズ&ラッド)社の

顧客数はリーマンショック直後の

リーマンショック直後の2008年から

2013年でおよそ10倍に増えた

ワイン投資をすべきなのは

「お金持ちの人」ではなく「お金持ちになりたい人」

で資産を守り増やす方法として真剣に

考える必要がある

ワイン投資は「美味しいワイン」ではなく

「値上がりするワイン」を選ぶ事

が必要である

コモディティの取引価格は需要と供給

によって左右される

世界的な景気の影響を受ける

景気が悪くなれば高級ワインに対する

需要は減衰する

嗜好品の側面が強く同じ銘柄でも

ビンテージ(年代)が異なるだけで

価格は大きく変わる

・ヨーロッパではワイン消費が

増える可能性は低いが中国は

消費量が増える傾向がある

・フランスの赤ワインの中には

熟成して飲み頃になるのに15年から

20年かかるものがあります

中には50年以上時間が経っても

劣化せず熟成が続くものもある

・ワイン投資3つの特徴

①世界的な需要の拡大

②限定された供給

③熟成による価値の向上

・著者の提案はワインの様な

コモディティには全資産の10%が

上限である

・熟成を考えれば白ワインより

赤ワインの方が投資対象として良い

投資の中心はフランスの赤ワイン

生産地としてはボルドー

ブルゴーニュということになる

イタリアにもスーパー・トスカーナ

という人気ワインがある流通量が

少なく人気化している

・ワインセミナー直後に70万分

のワインを購入する方もいた

全てプリムール(新酒)で

年代は40代が多く男性の方が

やや多い

・シャトー・ランシュ・バージュは

5級格付けのワインであるが

1997年のプリムールが

2014年の段階で約4倍になった

値動きが激しいワインは

ボルドー五大シャトーである

・ワイン投資の方法

①現物ワインに投資

②ワインファンドに投資

 


第2章 ワイン投資の基礎知識

・フランスはボルドーブルゴーニュ

シャンパーニュの三大名醸地をはじめ

10の生産エリアがある

盛んに作られる様になったのは

紀元前6世紀ごろギリシア人に

よってワイン栽培が初まった

その中でもボルドー地方や

ブルゴーニュ地方で栽培される

赤ワインは特別で不動の地位

ボルドー地方には「シャトーの格付け」

ブルゴーニュ地方は「畑の格付け」

があり大きな違いは「生産量」である

生産者のことを「シャトー」という

・一人の作り手が畑を全て所有して

いる場合は「モノポール」という

ブルゴーニュの生産地区は

シャプリ、コートドール、コートシャロネーズ

マコネー、ボジョレーに分かれ

投資対象は「コート・ドール」だけ

・ネゴシアンはワインの流通に

関わる中間卸業者です

・投資用ワインはプリムールという

先売り制度によって成り立っている

樽熟成中のワインを予約販売し

シャトーの資金繰りを助ける

秋に収穫された葡萄は半年経過した

翌年の春、まだ樽の中で熟成中の

ワインの試飲会(ボルドー4〜5月

ブルゴーニュ1月、ローヌ2月)

が行われ世界中から多くの買付プロや

ワイン評論家が集まる

・プリムールで購入したワインが

瓶詰め後に値下がりしたことは

過去30年で1回しかない

・ワインの価格はラベルによっても

変わってくる

 


第3章 ボルドーワイン

ボルド地方はフランス南西部に位置する

国内最大の高級ワインの産地

フランス全AOPの3分の1がボルドー

生産されている

ボルドーの格付けワインは生産年と

ジャトーの2次元マトリクスで評価される

一番多く栽培されている葡萄は「メルロ」

であるが「カルベナ・ソヴィニョン」

は超高級ワインを生み出すことで

ボルドーでは有名

ボルドーメドック生産地区

–バ・メドック

オー・メドック

–サン・テステフ村

–ボイヤック村

–サン・ジュリアン村

–リストラック村

–ムーリス村

–マルゴー村

ボルドー五大シャトー(第一級)

フランスのボルドーメドック地区の

格付けで一級にランクされている

5名柄をいう

①シャトー・ラフィット・ロートシルト

シャトー・マルゴー

シャトー・ラトゥール

④シャトー・オー・ブリオン

⑤シャトー・ムートン・ロートシルト

・P98 「ライジングスター」「スーパーセカンド」

 


第4章 ブルゴーニュワイン

・ワイン投資の対象になるのは

ピノ・ノワールで造られた繊細な

赤ワイン

ブルゴーニュの地区は大きく

コート・ドール(コート・ド・ニュイ、コート・ド・ボーヌ)

シャブリ、マコネー、コート・シャロネーズ

ボジョレーの5つの地区

・コート・ド・ボーヌ村

–アロース・コルトン

–ピュリニー・モンラッシェ

ムルソー

–ボーヌ

–ポマール

–シャサニュー・モンラッシュ

ブルゴーニュを代表する生産者

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ

②ドメーヌ・ルロワ

③ドメーヌ・アルマン・ルソー

・これから注目の作り手

①オリヴィエ・バーンスタイン

②ドメーヌ・ドゥ・ラ・ヴジュレ

③バンジャマン・ルルー

④シャトー・ド・ラ・トゥール

・パーカーポイントは辛口で

90点を超えるものはなかなかない

 


第5章 ワイン投資2つの方法

1.現物のワインに投資する

ベリー・ブラザーズ&ラッドで

購入する、英国では300年以上

の歴史を持つ、未上場であるが

英国御用達の使命も受けている会社

投資の方法は「バイアンドホールド」

1ケース12本入が基本ですが

半ダース6本入りもあり

10万以下から投資できる

倉庫から日本に取り寄せ

自分で消費することもできます

保有期間中は倉庫の保管コストも

かかりBB&R社の場合1ケースにつき

10.8ボンド(1944円)

値上がりしやすいワインを選ぶという

投資家目線で

知名度の高い有名なシャトーや

銘柄は需要が強いことから値上がり

しやすい、ボルドーに比べブルゴーニュ

は分類方法が複雑でわかりにくい

需給が急拡大しても生産を増やせない

フランスのヴィンテージワインは

有望な投資先である

2.ワインファンドに投資する

ヴァンネットのワインファンドは

匿名組合契約という金融商品

価格が発表されないのですが

決算のたびに出資者に対し

財務状況や運用実績など郵送で

報告される

ワインファンドはアクティブファンド

に似ており信用できる運用者に

銘柄選択と売買のタイミングを任せる

P139 運用報告書

日本人のワインファンドの投資は

為替リスクもあるユーロの為替リスク

そして流動性リスクもあります

1年間は解約ができません

償還までの期間は平均7年程度

購入時販売手数料3%(税抜き)

組合運営報酬1.75%

年間実利益、運営にかかる実費20 %

 


資金が100万以下の場合は

選択肢は現物ワイン投資しかない

 


第6章 ワインを活用した資産運用

・投資の目的はお金を増やすことではない

お金は人生の夢や目標を叶えるための

ツールにすぎない

闇雲にお金を増やすだけでは

人生の目的を実現することはできない

ところが多くの人は人生の目的を

決める前に「1億貯める」といった

お金の数値目標を立ててしまう

P154 資産1000万のポートフォリオ

・当初は低コストのインデックスファンドで

はじめ1000万を超えたあたりから

質物資産へのハイブリッド投資を

始めるべきである

収益の源泉はアルファ(α)と

ベータ(β)の二つに分けられる

アルファは超過収益、ベータは市場の平均値

具体的に年間0.4〜0.6%のインデックス

ファンドを組み合わせ運用

ワイン投資はインサイダー取引の概念も

ないのでインフォーマルな情報ネットワーク

を作ることにより市場の歪みを

見つけることは比較的容易である

・著者のワイン投資基本方針

①資産配分をポートフォリオの10%以下

長期の値上がり益を狙う

②銘柄を分散し飲んでも良いと思える

気に入った銘柄を選択

③価格の「歪み」を考えボルドー

パーカーポイント、ブルゴーニュ

作り手に特に注意する

・パーカーポイントつまり

ワインは評論家の評価が価格に

影響する価値基準は主観的である

ライジングスター、スーパーセカンド

に比べ五大シャトーと呼ばれる

メドックの一級に格付けされている

5つの銘柄はよりリスクの高い投資対象

五大シャトーはヴィンテージで価格が

左右するので価格の推移をチェックして

想定価格水準をチェックし買うようにする

プリムールで安く買う方法も検討

ボルドーはスーパーセカンドや

ライジングスターの中から

パーカーポイントの高いものをセレクト

作り手の評価は専門家に依頼して

選んでもらう(BB&R社の担当)

P170 著者の購入ワインリスト

 


おわりに

お金を上手に働かせるポイント

①目先だけでなく長期の視点で考える

②理解できない商品には投資しない

③資産を複数の対象に分散して集中させない

・ワイン投資は金融資産との

相関が低く分散効果がある

 


●本書から得られた新しい知識

・値上がりするワイン

熟成(する)、銘柄(有名)、生産量(少ない)

生産地(ボルドー、プルゴーニュなど)

コモディティーの特徴

①価値がゼロになることはない

②需要と供給によって価値が決まる

③配当や金利がない

景気変動の影響を受ける

・ワイン消費国ランキング

【2005年】

①フランス②イタリア③アメリ

④ドイツ⑤イギリス

【2013年】

アメリカ②フランス③イタリア

④ドイツ⑤中国

・ワイン輸入関税

中国(48%)ロシア(38%)

ブラジル(75%)インド(300%)

・ファインワイン100指数

ワインの価格を指数化したインデックス

・ワインの品質特級(2009年以降)

①A.O.P.(40%)②I.G.P.③Vins

・ボルドとブルゴーニュ

①ボルド

フランスワインの13.5%

120000ヘクタール

57種類

10000シャトー

1級×5、2級×14、3級×15、4級×10、5級×18

TOP100シャトーで100万ケース

ブルゴーニュ

フランスワインの3%

27700ヘクタール

100種

4000ドメーヌ

33の特級、赤(24)白(7)赤白(2)

グランドクリュはワイン全体の1%

・ワインラベル(P71)

①銘柄(ワイン名・生産地)

②収穫年

AOCAOP)表記【原産地統制呼称】

④瓶詰め元

⑤シャトーの格付け

ブルゴーニュ畑格付け

①特級畑

特級畑名がAOPになる

②一級畑

畑名の前に村名

③村名

格付けされてない畑名

④地方名

▼用語

シャトー:醸造

本来は城を表すがワインでは醸造

プリムール:新酒の先物取引

ライジングスター:一気に人気化したワイン

スーパーセカンド:2級酒以下でも

品質の高いワイン

▼サイト

・ロバートパーカー

https://www.robertparker.com

▼店舗

Shinobys Bar 銀座(著者のワインバー)

 


●本書に出てくる格言

 


●本書で得られた気づき

ボジョレーはブルゴーニュワインだった

現物投資はインサイダーで

 


●今までの自分の考えと違ったところ

現物投資は市場の歪みを利用できし

インサイダーの概念がない

 


●本書の内容で実行してみたい事

本書を読んでかなりワインに興味が湧いた

とりあえず試飲会に参加してみる

 

飲めて殖やせる 究極のワイン投資

飲めて殖やせる 究極のワイン投資

  • 作者:内藤忍
  • 発売日: 2015/02/06
  • メディア: 単行本