思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■危機の時代 を読んで

 

 

書名:危機の時代

著者:ジム・ロジャーズ

 


●本書を読んだきっかけ

次回の読書会の題材として

取り上げるため

 


●読者の想定

世界が今後、どの様に変化するのか

歴史からどう学ぶのか

危機が起こる兆しとはどんなところに

といった疑問に本書は一つの解を

出している

ジムロジャーズの洞察に興味が

ある人は読んでみると面白いと思う

 


●本書の説明

はじめに

すでに起こり始めていた変化が一気に加速する

オンライン教育やリモートワークも

ますます普及する

こうした分野はより速く、すぐに

成長するのでチャンスがある

私は金、銀、米ドルなどを所有している

また、農業関係にも投資している

それから状況次第でロシア、中国の

株を買いたいと思っている

もしかしたら日本株も買うかもしれない

 


第1章 リーマンを超える危機が到来する必然

兆しという出来事はどんなものが

あったのか

アイスランドはどこにあるのかさえ

知らない人が多い国だが

2007〜2008年にかけてアイスランド

深刻な経済危機に直面した

GDPの4分の1を締めいていた

金融・不動産バブルが崩壊

株価が底なしの勢いで下落した

通貨の価値もユーロに対して35%に

下落した

ほぼ同じタイミングでアイルランド

金融危機に陥った(ケルトタイガー)

リーマンショックは当然起きたと

思っている人が多い

しかし、多くの人が気に留めないような

兆しはたくさんあった

それらは危機の預言者のようなものだ

金利により株と債券の価格上昇が

続くのは良くない

インドの住宅金融会社が失敗したこと

を知っている人は限られている

日本でも同様のことが起きたことが

あるが、それはクレイジー

倒産すべき企業が生き残ると経済には

悪影響を与える

最近では「アメリカのベネズエラ

と呼ばれるイリノイ州も財政が破綻寸前

の状態にある

地方債の残高が膨れ上がっている

年金の積立不足が深刻である

米国は世界市場最大の債務国である

トランプは歴史上どの大統領よりも

借金を増やしている

危機が起きると身近なところでは

予約の取れなかった高級レストランが

急に予約できるようになる

歴史上、世界でマイナス金利はなかった

しかし金利は最終的には通常の

水準に戻ると私は確信している

中央銀行がお金を刷って債券や

ETFを買い続けると何が起きるのか

どんどん発行される債券は

誰かが買わないと金利は通常高くなる

そうならないのは中央銀行が債券や

ETFを買い続けているからだ

・トランプはミリタリーアカデミー

出身で危険な人物だと言える

政治家は戦争をすることで国民の

注意を逸らすことができる

1941年日本が米国を攻撃したとき

「米国が石油や鉄屑の日本に対する

輸出を禁止したからだ」と説明

米国には原爆投下を望んでいる

将軍がいた

「日本を倒すために原爆を投下しな

ければならない」という主張は

嘘だったと言えるだろう

戦争の時代を象徴する有名な格言がある

「戦争の最初の犠牲者は真実である」

広島の平和記念資料館を、それは

信じられないほどの狂気の世界である

すべてが私にとって衝撃的だった

しかし、誰もが戦争が始まった

時点では戦争を愛する

自分の国が勝っているなら

誰もが戦争を愛するようになる

実際には自分の国が勝ったとしても

戦争は間違っている

戦争を止める方法を見つけられれば

いいのだが、私にはわからない

戦争が始まると誰もが熱狂する

プロパガンダとマスコミ政治家は

戦争を称賛し正当化する

 


第2章 過去の危機では何が起きたのか

・危機の最中に金利を引き上げ

予算のバランスを取ろうとすると

誰もがショックを受ける

しかし、第一次世界大戦後に米国は

それを実行し、いったんは回復した

歴史は経営失敗の責任を取らせずに

企業を支えることが最善の方法

ではないことを示している

1929年の世界恐慌では国内産業を

保護する

「スムート・ホーリー関税法」を

提案された

・米国にはアレン兄弟という有名な

投資家がいた、彼らは大恐慌で株式市場

が完全に崩壊するのを見て

企業の優先株を買い始めた

その後生き残った企業の株は回復

最も成功したアメリカの金融会社の

一つとなった

ロイ・ニューバーガーは100歳過ぎても

株式投資を続けていた

彼は市場のどん底にあった1931年

潜在的な価値の高いバリュー株に

投資する手法を見つけた

ユーバーガーは107歳まで生きた

・経済が悪くなって生活が苦しくなった

人々は、いつの時代も怒りの吐口を

求めるものだ、これは深刻な危機が

起こった時、常に起きている

一見すると小さなとるに足りない

問題が連鎖して大きな問題へと

発展する

今の日本は素晴らしい国のように

思える。だが、あなたの子供にとって

未来の日本は素晴らしい国ではなく

なるだろう

・1970年、著者はプットオプション

注ぎ込んだ株価の暴落を確信していた

5ヶ月後にウォール街は崩壊した

危機の時こそ辛抱強さが問われる

最も重要な言葉は「忍耐」だ

・問題が起きると政治家は常に

外国人を非難するものだ

しかし誰かにツケを回すのも限界がある

1970年米国は高い失業率とインフレが

同時に進行するスタグフレーション

突入した

1987年10月19日「ブラックマンデー

NY証券取引所ダウ工業株30種平均

1日で508ドル下がり22.6%という

歴史に残る下落幅となった

・破滅の引き金になることが懸念

されているのはドイツ銀行

すでに危機に直面しており信用不安が

高まっている

一つの金融機関の破綻が引き金に

なって世界中の多くの人々の生活が

激変することが本当にある

・世界一のイタリアレストランも

日本にあると著者は確信している

日本人は1950年代に商品は価格では

なく品質で売らなければならないことを

知った、それが日本の成功理由だ

今の日本は多くの問題に直面している

出生率は低く莫大な借金を抱え

お金を借り続けている

私は日本が好きだが、その将来には

期待が持てない

 


第3章 危機の際にどう行動すべきなのか

・歴史を検証すると、概ね10〜15年

経つと大きな変化が訪れている

世界が劇的に変化するケースが

必ずある

死因で自殺の順位が最も高いのが

20歳前半の若者だ、15年経てば

どんなに悪いことがあっても

未来は必ず変わる

自殺しなければ素晴らしい未来が

待っているかもしれない

ほとんどの人は危機が来る兆しが

あっても、積極的にそれを見つけよう

としていない

世界の仕組みと何が起こっているのかを

理解する必要がある

他人に何をすべきかを聞かないことだ

何か問題が発生した時

自分で何をすべきかわからなくなるからだ

あなたが、その分野で多くを知っている

場合、他の人より有利な立場に身を置く

ことができる

投資に関する最も重要な教訓は

みんなが失敗している時に

あなたが知っている何かに投資すれば

その後、投資した商品の価値は

大幅に上がるケースが多い

危機がやってくる時は

どの銀行にお金を預けるかにも

注意を払うべきだ

大きいだけではなく財政が安定

している健全な銀行に預けること

をお勧めする

危機が起きた時どのような資産を

持っておくべきか、著者は米ドル

をたくさん持っている

危機が起きると人々はこう考える

「米ドルは安全な避難場所だ」

米ドルは危機が起きると高くなる

危機が起きた時、恐らく米ドル

を除く他の通貨は下落しがちだ

金も有望な投資先だが危機が起きた

最初の段階で金はしばしば下落する

とりわけ中国人は金が好きだ

特に困難な時期は自分が知っている

ことにフォーカスし自社の借金を

減らし、多くの借金を抱えている

企業と取引しないように

気をつけるべきだ

・常識に反するアイデアを持っていて

それを周囲に伝えても

誰もあなたを信じないだろう

著者は自分の子供たちに

「お前たちは他人に依存せず、自分の

頭で考えなければならない」

と教えている

・危機が起き経済が崩壊しても

必ず復活する、私はそれを自らの

経験と読書から学んだ

戦争のような悲惨な状態にある国

では何もかも安くなり

投資のチャンスがある

私は世界を見ており市場の動向次第

日本株を購入する可能性はある

・すでに不動産を保有している場合

重要なのは損が出ているのを

持ち続けるよりも

早く売却した方がいい

若い頃は旅行して街を見て

「すごい、何て美しい建物なのか」

と素直に思ったものだった

しかし長年、投資を続ける中で

美しい建物を見るだけでなく

周囲を見渡して他に何が起きているか

学ぶことが重要だと考えるようになった

 


第4章 お金持ちになるために大事なこと

・成功できないのは簡単に儲かる方法

ばかり探しているからだ

簡単ではないが、私はタイミングを

見計らい待つことができる

ほとんどの人がそうできないことが

問題だ、多くの米国人が簡単な方法

が大好きで、そればかり探す

しばらく前にスイス銀行大手が悠々自適

の生活を送るには250万ドル(2億7500万)

のお金が必要という調査を出した

10年後には500万ドルになるかもしれない

良い投資家になるにはバランスシート

を読むことを学ぶ必要がある

会社が健全かどうかがわかる

損益計算書よりはるかに重要になる

企業を分析するには借金の状況を

理解する必要がある

その情報は全てバランスシートにある

借金の変動に注意し調べる必要がある

ほとんどの投資家は個別銘柄より

株式インデックスを購入する

方がいい

自分自身の経験と読書などから

学び続けることだ、私は今でも

過去の証券市場の歴史について

書かれた本を読んでいる

・挑戦することに消極的な文化が

現在の日本では広く普及している

・投資するチャンスの見つけ方

誰かがたくさんのお金を稼ごうと

している、例えば政府が

「大規模な植樹をする」といえば

木を植えようとしている人たちに

投資する、政府が

「このような問題がある、この

問題を解決したい」というのを

知った時だ、そして誰がお金を

手に入れるかを考える

利益が得られそうな会社に投資し

儲けの一部を手に入れる

現実を見ないで自分が好きなものや

欲しいものに闇雲に投資しても

なかなか成功しない

現実の世界に投資する必要がある

希望よりも現実に投資する

それこそが、あなたが成功する道だ

投資だけでなく人生において

大切な事は最も多く給料を払ってくれる

会社ではなく自分にとって最適な

仕事ができる会社を探した方がいい

あなたに適した仕事を任せて

くれる会社なら安月給でもキャリアを

始めても問題ではない

短期的なお金のために行動する

という失敗をしないで欲しい

長期的な視野に立てば大きな成功を

収められる可能性が高い

・人々が間違いを犯すなら

そうさせた方がいい

私は他人に対して自分が稼いだ

お金で何をすべきかを決して

言わないようにしている

・経済的に頼ったり頼られたり

する関係が生ずるのは人間関係

において良くない

だからお金を借りたり貸したり

しない方がいいのは間違いない

私はお金を借りず、お金を貸さない

お金について理解できれば

何が起こっているか把握できる

最良のアドバイスは、お金を使う

ことよりも、節約する事を重視

するべきということに尽きる

最初に自分のコントロール下に置いて

好きなように使った方がいい

お金持ちになった人の多くは

残念な使い方をする

権力や名誉を得るために必要以上

に多くのお金を費やしたり

宝石を手に入れようとしたりする

それらの多くは幸せではなく苦悩に

つながる

お金はあなたを成功させるだけではなく

破滅に導く可能性もある

・お金持ちになりたくない人はいない

米国、インド、ネパールには

非常に裕福な宗教家が存在している

・危機を克服する方法は容易に

見つからないが準備できることは

ある変化は投資のチャンスである

ことも忘れてはいけない

・歴史は一冊の本を読むだけでは

真実がわからない事がある

ある国が教えている歴史と

別の国が教えている歴史を見ると

全く異なる2つの物語になっている

米国では1941年12月に

凶悪で恐ろしい日本人が理由もなく

ハワイを奇襲してたくさんの人を

殺害したと歴史の授業で教えている

米国は「リメンバーパールハーバー

と叫び日本に反撃する事を決めた

大事なのは一つの情報源から

歴史を読み解こうとはしないことだ

・生きていく上で人から信用され

信頼されることは大事なことで

それは常に変わらない

私は子供たちが挫折した時は

「心配しないでいい」と伝える

失敗は多くのことを教える

「私は人生において挑戦したことがない」

と言うよりは何にでもトライし

失敗した方がいいだろう

宿題が多ければ多いほど

幸福は増すものだ

あなたは研究すればするほど

幸運になれるだろう

準備をすればするほど運は良くなる

幸福はよく準備した人の所に

転がり込む

準備できてれば、あなたは

危機から助かる確率が高い

何もしなかった人より間違いなく

幸運になれる

 


第5章 私の生き方

・競争がほとんどなければ

勉強でもビジネスでも成功する

確率が高い

投資候補の企業を分析する際に

最初に見ることの一つが競争状態

競争が少なければそのビジネスは

成功する可能性が高い

・著者が高校時代好きだった作家は

チャールズ・ディケンズだった

17歳の時にイエール大学に行ったおかげで

今、シンガポールにいる

私は地元から遠く離れることが

最高の教育であることに気づいた

私はエンジニアリングと語学が

苦手だったが歴史が大好きで

今でも熱中している

大学卒業後ウォール街で働き

ジョージ・ソロスと出会い

クォンタムファンドを運用

10年で4200%と言う驚異的な

リターンを叩き出した

私は哲学者を馬鹿にしていたが

完全に間違いだった

物事の本質とは何かを

考えることほど大事なことはない

忍耐は私が子供たちに教えようと

している最も重要な言葉である

 


第6章 世界はどこへ行くのか

・ベルギーのブリュッセルにある

EU本部には問題がある

官僚主義で情報が少なく寄せ集めで

統制が取れていない

ブレグジットは英国を解体する

可能性がある2016年EU残留派が

離脱派を上回ったスコットランド

は英国独立を望む人が多い

北アイルランドではカトリック系住民

プロテスタント系住民が互いに

憎しみあっていた

ブレグジットによりヨーロッパの

人々はロンドンを拠点にビジネスを

しようと思わなくなるだろう

「英国はEUから離脱する

だったらフランクフルト、アムステルダム

パリなど他の都市でビジネスをしよう」

と思う人がきっとたくさんいる

現在スイスはグーグルとアマゾンに

支えれられている

スイスの中央銀行は大量の米国株を

購入したスイスの中央銀行

2019年時点で2507銘柄、約912億ドル

の米株を保有している

米国が経済的に世界のトップなのは

明白だ、歴史を振り返ると

1819年にはオーストリア帝国

非常に強力な国家だった

1619年のスペインは同国の王が

ポルトガルの王も兼ね世界中の

植民地を支配していた

これが歴史の必然である

好むと好まざるに関わらず

これが世界の仕組みである

米国の繁栄はピークに達し

衰退していくだろう

誰がそれに取って代わるか

それは中国になると著者は思っている

独裁という政治体制でもリーダーが

優れた人物であればシンガポール

のように成功し、そうでなければ

コンゴのような災害が起きかねない

ロシアの農民はトランプに感謝している

ロシアの農業は制裁のおかげで

かえって活況を呈している

ロシアも一党独裁の国家だが

自分たちの国が民主主義だと

主張する

私達は現実を正しく見る必要がある

資本主義には問題があるが

共産主義ほど生活が悪くないなら

人々がどちらを選ぶかははっきりしている

経済が成功しているかどうかが

大事なのだ

今はどこでも中国人だらけだ

アフリカの資源も中国が虎視眈々と

狙っている

アフリカ諸国は独立しているが

国境は当時と同じ白人達によって

ベルリン会議で決められたものだ

中国人は多分賢いと思っている

力によってアフリカ諸国を

支配しょうとしていないからだ

「一帯一路」のために中国からの

投資を受けたい国々の行列が

できているような状況が生まれている

「香港は1997年返還から50年

以前の制度を続けることができる」

一国二制度であるが

2019年に逃亡犯条例改正案が香港で

提出されると猛烈な反対が起きた

日本人、ドイツ人、米国人など

会社を移転させたりアジアに拠点

を置いたりすることを考えてる

人は香港を選択肢として考えない

ようになる可能性がある

・インド農民は最大で5ヘクタールしか

所有できない、それでオーストラリアの

農民と競争できるのか

インド政府は外国資本の企業が

入れないようにしている

・米国は韓国に陸軍と空軍を中心に

3万人の軍隊を駐留させており

軍事的な重要性があるから

韓国から去りたくないと考えている

ウラジオストックも非常に刺激的な

場所だ

他の地域ではミャンマーも良くなる

だろうウズベキスタンも劇的に変化

している

日本はどうなるのか、子供達の

幸せを考えれば日本に住んでいる人は

海外への移住を考えるべきだ

外国人を受け入れなくなった国は

衰退する

教育を受け仕事を持っている女性は

子供を持ちたがらない

大学のような教育機関イノベーション

を教えるのは難しい

普通はうまくいかない

外国人が好きな日本人もいるが

大半の日本人は外国人が好きではない

日本で有望だと考えている

投資部門は農業だ日本が得意とする

ロボット技術をもっと活用すべきだろう

ロボット、ドローン、AIを活用して

農業にイノベーションを起こせば

ビジネスチャンスは大きいはずだ

強くて偉大な国は移民に支えられて

繁栄してきた、ローマ帝国が良い例だ

外国人が市民権を得て元老院の議員にも

なれるようにしていた

自分がもともと住んでいた国を

捨てようとする人は少ない

もっと豊かになりたい幸せになりたい

と考えて人々は他の国に移住する

・経済が悪くなると外国人への

風当たりはますます厳しくなる

米国はメキシコ国境の壁を建設

したりしている

・ドイツのメルケル首相は

移民の受け入れに取り組んでいるが

ドイツには外国人を差別する

人も多い

・テクノロジーがなんであれ

人々は新しく興奮できるものに

より多くのお金を払う

だからテクノロジーは常に市場の

リーダーになる

今はブロックチェーンが世界を

最も興奮させている

バイオテクノロジーも注目すべき

分野で新しい発見が相次いでいる

・中東は次に大きな戦争が起きる

場所になる可能性が高い

オーストラリア皇帝は自分の息子

サラエボで暗殺されてセルビア

10カ条の最後通牒を出しセルビア

は受け入れずオーストリア

宣戦布告した

火種は中東のどこかにある

世界中の多くの人が聞いたこともない

ような場所がサラエボセルビア

のように有名になるかもしれない

 


第7章 未来の正しい見方ー社会の常識を疑え

・オリンピックはどの国も救った

ことがない一つだけ確かなことは

借金が増えることだ

政府が何かに多額のお金を費やし

始めていることに気づいたら

それは何かのチャンスかもしれない

誰もが熱中して買っているものを

見つけたら、それを売ることを

考えた方がいい

みんなが同じように考えていて

みんなが愛し続けるものは

逆にうまくいかなくなるかもしれない

ブロックチェーン技術の多くは

大企業の関連会社が提供している

まだブロックチェーンでこれといった

企業に出会ったことはない

・多くの大学教授は型どうりの授業

をするだけ、ほとんどの米国人は

大学に通ったとしても素晴らしい

教育を受けているわけではない

16世紀には今はほとんどの人が

聞いたことがないポルトガル

大学が最高レベルの優れた大学

コインブラ大学だ世界遺産にも登録

されているが知名度は低い

中国を代表する清華大学はMITを

抜いて工学研究の分野で世界最高峰

の大学になったこともある

FRBによると米国で大学に通う

若者の54%は学生ローンなどの

借金をしている

返済できなくなる学生も多く

5人に1人の支払いが遅延している

米ブリンストン大学だと4年で30万ドル

学費に加えテキスト代、自宅から

通えなければ寮費も必要になる

米国有名大学の教授の平均年収20万ドル

を超える学長になると100万ドル

を上まわる

今求められる優秀な教授は例えば

ブロックチェーンのように多くの

人が関心を持つ先端的な分野に

詳しく上手に教える能力を持つ

人であろう

1960年代大学はお金儲けを考える

場所ではなかった、それが今では

様変わりしている

学生は多くの収入が得られる勉強に

興味を持っている

人生の2年間を有意義に過ごしたいのなら

そのお金を使って世界中を旅して

回る方がよっぼどいい

人生を楽しみ、たくさんのお金を

節約し必要に応じて投資すること

だってできる

私は経営より哲学、歴史、数学を

学ぶべきだと思っている

とりわけ歴史を学んだことは人生の

プラスになっている

ほとんどの人は自分の頭で考える

ことができていない、多くの人は

テレビやインターネットを見て

物事がこうだと信じ込んでいる

・中国の最高指導者だった鄧小平は

同国の経済に奇跡を起こした

にもかかわらずノーベル経済学賞

を受賞できなかった

欧米の有名大学出身のエリートが

仲間同士で相談して決める偏った賞

それがノーベル経済学賞に対する

私の見方だ

今注目を集めているMMT(現代貨幣理論)

は自国の通貨建てで政府が国債などを

発行してお金を借りて赤字が増えても

インフレにならなければ問題がない

とするような理論だ

2008年リーマンショックを受けて

FRBはたくさんのお金を印刷し

たくさんの借金を積み上げた

10年間は全てがうまくいった

人々が働くことに対するインセンティブ

を持たないなら私たちは進歩しない

誰もが無料の食事をもらえるなら

社会主義国家に移住した方がいい

人間は何百年もの間「ゲーム=競争」

を続けており一部の人は勝って

豊かになっている

ゲーム参加者の全てが同じ結果になるなら

ゲーム自体が成立しない

競争が社会には必要だ

一部の人は競争は恐ろしい

資本主義は恐ろしいと言う

しかし競争があることは

どんな社会にとっても良いことだ

私は深圳がイノベーションの新たな聖地

存在感を高めると考えている

香港で起こっていることは深圳

にとっては素晴らしいことだ

米国は「ファーウェイの製品には

セキュリティーのリスクがある」

と糾弾している通信技術でファーウェイ

に追いつくことのできない証左

だろう米アップルでさえ何を

すべきか分かっていない

だから米国政府は邪悪なセキュリティー

問題があると非難している

中国は西側にイメージが悪いことを

理解しているBBC、CNN、NHK

は一枚岩で仲間だと思っている

むしろ中国語の英語版放送のネットワーク

「CGTN(中国国際電視台)」を

見るべきだ、かつては

CCTV中国中央電視台)」と呼ばれ

ていた

著者はいくつかラジオを聞いており

BBCは常に流しているが彼らは

常に米国のプロパガンダを流している

あなたが海外のホテルで目覚めるときは

CNNを見ない方がいい

キャスターたちはこう言い続ける

「人々は叩かれて奪われている

ロシア人は邪悪であり中国人はもっと

悪い。彼らはあなたの顔を認識し

あなたを見張っている」

全てのことが本当に正しいか

どうか気をつけるべきだ

中国は何千年にもわたり本質的に

資本主義的な社会だったと私は

考えている

一度栄えて衰退した国は通常は

再び繁栄しないものだ

しかし中国は3、4回復活を遂げている

中国はどん底を経験しても

再び復活して繁栄している唯一の国だ

経済的に非常に成功した多くの国は

実質的な一党独裁だった

日本も戦後のほとんどの期間を通じて

自由民主党が政権をとっていた

韓国も米国の支援を受けた恐ろしい

独裁体制の下で経済成長の土台を

築いた

・米国がアフリカにお金を出す場合は

何をすべきか、あれこれ注文を

付けがちだがアフリカ諸国は

それが好きではない中国人は

アフリカ諸国に投資をしても

あれこれ言わないから支持され

ている

・アジアで女性が不足している

アイア全体で男性が1億余っている

と言う、インドの人口全体で

男性が女性を5000万人上回って

いるという統計もある

このためアジアで女性の価値が

高まるのは間違いない

女の子の人生は今よりも

ずっと良くなっていく

女性であることが幸運だと言われる

ようになるだろう

マリファナにも投資チャンス

米国にウイリアムランドルフ・ハースト

と言う新聞王がいた

彼は新聞を売るためにマリファナ

糾弾に力を入れた新聞以外に

林業、製紙工場の権益を持っていて

大麻から大量に紙が作られた

時代もあったからだ

元々「カンビナス」と呼ばれていたが

彼は「マリファナ」と言う

スペイン語風の名前をつけ

怪しげな雰囲気を広めた

マリファナを吸ったことがなければ

有害かどうかわからないだろう

アルコールはマリファナより

はるかに危険だ

100年ほど前、新聞御報道もあり

マリファナは違法になった

米国では何らかの方法で

マリファナを吸えるようになり

つつあるカナダでは完全に合法

でコロンビア、タイでも合法化

された

日本ではマリファナを吸えば

刑務所に入ることになるが

誰も禁止されている理由が

わからない

マリファナは一般的な農作物より

はるかに多くのお金を稼ぐことが

できる

コロンビアの元将軍は将軍をやめ

今はマリファナを栽培している

ビジネスとして考えるとチャンスが

大きいからだ

最近はマルボロで知られる

アルトリアもカナダのマリファナ企業

に大規模な投資をしている

米国の多くの州がマリファナ

好むのはカジノと同じように

税金収入が期待できるからだ

マリファナに課税することで

政府は多くの収益を得ることが

できるだろう

ブロックチェーンで多くの銀行員

は消滅する可能性がある

暗号通貨の価格は乱高下しているが

既に消滅したものもある

最終的に全ての暗号通貨が消えて

いく可能性があると思っている

今、暗号通貨を作っている人は

自分たちが政府より賢いと思って

いるが政府には銃がある

政府が使用する事を禁止したら

どうなるのか?

考えられないわけでもない

・中国政府は人々の行動を全て

知るようになるだろう

全てのお金がコンピューターに

ある場合に実現できる

しかし、それは政府のデジタル通貨

であり、民間の暗号通貨ではない

・砂糖は市場最高値から80%下落

機会があれば私は行動する

日本の農業には素晴らしいチャンス

があるが、良いアイデアがあっても

実行できなければ意味がない

・危機の時の人間の行動には

驚くほど共通点が多い

大きな失敗をしても環境は

必ず変わるので絶望しなくてもいい

あなたが世界と自分自身について

よく学び危機が起きても目を覚まし

続ければ、きっとチャンスは

見つかるはずだ

 


訳者あとがき

ジムロジャースの言葉を借りると

今は「終わりの始まり」に過ぎない

ロジャーズの魅力は社会の常識や

多くの意見とは異なる独自の世界の

見方にある「複眼思考」とも言える

過去の危機で何が起きたのかを知る

ことができれば

今どのように行動すればいいのかが

きっと見えてくるだろう

 


●本書から得られた新しい知識

・ジンバベイは豊かな農業国だったが

干ばつの影響で最悪の状態だ

・アルコアの幹部に日本のどこにでも

売っているアルミホイルを見せたら

「これは特別なアルミのロールに

違いない、こんな素晴らしい品質

の製品は見たことない」と驚いた

ウォルマートは中国には数百の

店舗を出店しているがインドにはない

インド政府の規制を受けている

・米国の大学卒業生の50%が

新聞の社説を理解することができない

・韓国では妊娠32週以前に

赤ちゃんの性別を知ることは

禁止されている非常に多くの韓国人が

女の子だとわかると中絶してしまう

▼用語

FANG

FacebookAmazonNetflixGoogle

 


●本書に出てくる格言

・戦争の最初の犠牲者は真実である

・私は道を見出そう、さもなくば

道を作ろう

ーよくある格言ー

・他人と同じことをすると

他人と同じ結果しか得られない

・今度こそは違うという言葉は

最もコストが高い過ちだ

・最も悲観的な時が買い時であり

最も楽観的な売り時だ

ージョン・テンプルトンー

我々の一番の栄光は

失敗しないことにあるのではなく

失敗するたびに立ち上がる力にある

孔子

何年も経ち時が流れ

君の意見の多くがその逆になる

こともあるのだよ

自分自身に打ち勝つことは

最高で最も崇高な勝利である

どれだけ知識を身につけたとしても

全知全能になる事はできないが

勉強しない人々とは天と地と

開きができる

・国家体制は独裁から寡頭政治

民主政治、カオス状態に移行し

独裁に終わる

プラトン

世界のためにできる最善のことは

たくさんのお金を稼ぎ、それを

与えることだ

ウォーレン・バフェット

借り手にも貸し手にもなるな

ハムレット

黒い猫でも白い猫でも

ネズミを捕まえてくるのは

いい猫だ

ー鄧小平ー

私は目を覚ますと毎日こう思う

国が望むことではなく

国にとって良いことをしなければならない

リー・クアンユー

 


●本書で得られた気づき

・15年もすれば世界はガラッと変わる

著者は20代で自殺する若者に

生きていれば好転するかもしれないよ

と訴えてるようにも感じられた

・最近の米国のプロバガンダは

明らかに中国を目の敵にしている

ようにも見える

大麻よりアルコールの方が

有害だと言うことは他の本にも

書いてあった

そういえば自分が子供の頃

タバコはカッコイイ男の吸う

アクセサリーという位置づけで

コマーシャルも流れていた

つまり、テレビや広告に踊らされるな

と言うことだと思う

 


●今までの自分の考えと違ったところ

マリファナも新しいビジネスになる

 


●本書の内容で実行してみたい事

仮想通貨はヤメだ❣️

政府のデジタル通貨で決まり❣️