思考と読書【お金・健康・人間関係 編】

お金、健康、人間関係に関する本の書評と説明 ビジネス書や自己啓発が多くなると思います なるべく毎週投稿できるように頑張ります

■職業は武装解除を読んで

 

職業は武装解除

職業は武装解除

 

 
書名:職業は武装解除

著者:瀬谷ルミ子

 


●本書を読んだきっかけ

以前、アルバイトで雇った学生に勧められて

 


●読者の想定

今自分がどうしたいのかわからない大学生

 

 

●本書の説明

一枚の写真が著者の進路を決めたP21

紛争地帯での惨劇を切り取った写真を

見て著者は大学3年の時に自分の目で確

かめるためルワンダ


紛争地では元兵士や子供兵士をいかに

社会に戻すかが問題となっている

それを自分の専門分野と思い立ち

DDRという言葉を知った

武装解除(Disarmament)

動員解除(Demobilization)

社会復帰(Reintegration)


和解は良いことだと信じていたが

犯罪被害者の家族に加害者との和解

について尋ねる様なもので

被害者の心の傷を深めることになりかねない

被害者は元兵士の不満が爆発した場合

犠牲になるのは自分や我が子であるから

加害者の裁きを受け理不尽さを飲み込み

正義を主張することを諦める

加害者が優遇される様な環境では

「無罪になって恩恵がもらえるなら

加害者になった方が特だ」という価値観

が社会に根付いてしまう


「お前はこれを持っておいた方がいい」

と元軍人にナックルを渡されて著者は

戦場に生きる男の新たな告白か?

と色々想像してしまうが理由は聞けずじまい


アフリカのある国で別れ話でもつれたカップ

の女性がヒットマンを雇い相手を殺そうと

したが男性が倍の報酬を出すとヒットマン

交渉し命からがら難を逃れた


できないことは絶対約束してはいけないし

期待を持たせてはいけない

まともな家も食事もない人たちに

「平和について考えよう」と言っても

生きるのに必死でそれどころではない


暴動で不満を爆発させていたのは

生まれながらに貧しく仕事や学校に

行く機会もなく自らの存在意義に疑問や

不安を感じていた若者たちだった

とはいえ、みんな自暴自棄なわけでなく

自主的にゴミ拾いしている若者もいた


一人でも自分たちのことを思って行動

してくれる人がいると言う事実

それがどれだけ彼らの希望になったのか

ほんの一筋の光が絶望から人を救う

という事


「和解のために」とは絶対言わない

和解などしたくないと思う人々こそ

アプローチしなければならない

まずは民族の違いを超えて参加したい

と思ってもらえる様な共通の関心ごと

である関心ごとを考える


草の根レベルの住民たちが平和に向き合っても

権力者の利権や思惑が原因で争いが起きる

場合が圧倒的に多い

私たちができるのは現地の人々では

つくれない選択肢をある程度まで

一緒につくることだけである


パキスタンで痴漢にあった著者が犯人探し

を依頼されたが全て髭を生やして同じ顔

に見えたという笑い話


自分の専門性をしっかり持つ個人が

◯◯業界という境界を越えて活躍する

時代に、そこでどんなスキルを持って

社会のニーズに貢献できるのかを

問われる時代になっている


仕事をする上で大切にしていること

①想像力、イマジネーションを最大限活用

②限界までヘトヘトになった時でも

「あと一歩」進んでみる

③人生の分岐点や難しい決断を下さなければ

ならない時は俯瞰して考える

 


●本書から得られた新しい知識

子供を洗脳し軍のいいなりになる都合の良い

「兵士」とするために上官は誘拐した

子供を脅して自分の住んでいた村を

焼き打ちさせたり親や教師を殺害

させたりする、こうする事で子供は

帰る場所をなくし軍で過ごす以外、居場所が

なくなる


シエラレネオの場合、多くの司令官や兵士が

望んだのは内戦中に行った戦争犯罪

無罪にする事だった


著者は大学時代に痴漢に会い押し倒されたが

膝蹴りで困難を乗り越えたが

その後、恐怖が付きまとい戸締りをしても

朝まで眠れなかった

膝蹴りの有用性と痴漢に会った女性の

心の傷は想像以上に大きい


パキスタンでは髭を剃るには

上官の許可が必要

 


●本書に出てくる格言

日本は昔の戦争でアメリカやヨーロッパに

総攻撃を受けて原爆までおとされ

ボロボロになったんだろう?

なのに、今は世界有数の経済大国で

この国にも日本車が溢れているし

高級な電化製品は全て日本製だ

どうしたら、そうやって復興できるのか

教えてくれないか

ー紛争地でよく聞かれる台詞ー

 


●本書で得られた気づき

一枚の写真が人の人生を左右することがある


日本はアフガンでも信頼されていて

「日本が言うから、信頼して武器を差し出す

アフガンの民を無差別に空爆しているアメリカや

イギリスに言われたら撃ち殺してやる」

と兵士達が言っていたという

 


●今までの自分の考えと違ったところ

紛争地では加害者の方が優遇されている

暴れたものがちみたいになっている事

 


●本書の内容で実行してみたい事

惨劇を切り取る写真ではなく

惨劇にならない未来を切り取る写真の

作撮り

 

 

職業は武装解除 (朝日文庫)

職業は武装解除 (朝日文庫)